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むらくも

四国の山歩き

北奥千丈岳・国師ヶ岳、瑞牆山…奥秩父

2019-04-22 | 日本百名山

北奥千丈岳、国師ヶ岳、瑞牆山     きたおくせんじょうだけ、こくしがたけ、みずがきやま

 

山行日                2018年9月27日~28日
標高                 2601m、2591.9m、2230m
登山口                ①北奥千丈岳・国師ヶ岳…大弛峠
                   ②瑞牆山…瑞牆山荘
駐車場                ①大弛峠20台
                   ②瑞牆山荘前林道奥50台
トイレ                それぞれ駐車場および小屋にあり
水場                 ①大弛小屋傍
                   ②富士見平小屋付近および天鳥川沢
メンバー               坊主さん、むらくも

 日本百名山の金峰山と瑞牆山へ登るつもりで、坊主さんと二人で出かけた。
天気は27日は曇り、28日は晴れの予報だった。
事前の計画では、27日廻り目平にある金峰山登山口から登り、金峰山山頂に立ち、同じ道を下山し、再び車に乗ってみずがき山自然公園で車中泊。
そして28日には瑞牆山荘手前にある駐車場に車を止め、瑞牆山山頂へ。
その予定で、26日はJR清里駅駐車場に車を止めて前泊した。
ところが朝起きてみればザザブリの雨。
止みそうにない。
午後には雨は止むだろうとの判断で、急遽、計画を変更し、高速を使って南の甲府市側に回り込み、大弛峠から国師ヶ岳へ登ることにした。


<27日>

 国師ヶ岳へは大弛峠から1時間5分のところにあって、途中、北奥千丈岳へ寄り道しても往復わずかに2時間10分。
甲府昭和ICで高速を降り、甲州葡萄の一大産地であるきれいな畑を眺めつつ、笛吹川を遡り、途中で峰越林道川上牧丘線を時間を掛けてくねくねと走ってゆく。
大弛峠には何時ごろに着いただろうか、駐車場には4~5台の車が止まっており、まだ雨が降っている。
止まっている車には人が乗っていて、雨が上がるのを待っている様子。 

 やがて小降りになり、12時過ぎだったろうか、待ちかねたようにして3~4名のグループが金峰山への登山道へ入って行った。
ピストンする計画とのこと。
往路2時間30分、復路2時間、合計4時間半かかるコースだ。
この時刻には、出発しないと遅くなってしまう。
わたしたちは雨が止んだのを見計らって、12:46スタート。

 

 大弛峠の標高はおおよそ2360m、標高2591.9mの国師ヶ岳まで標高差わずかに231mそこそこしかない。
厳しい冬山はこの標高差でも注意を払わないといけないが、5月から10月の無雪季ならば低い里山歩きとあまり変らない。
傍にきれいな水が流れる大弛小屋は峠からすぐのところにあった。
右手から、登山道へと入ると、針葉樹林の間を縫うようにして木道がつけられていて、心地よく歩ける。 



雨上がりのしっとりした道を登り、夢の庭園への道を右にして左へと進む。
木道を過ぎ高度を上げると次第に木々の丈が低くまばらになるが、ガスが立ち込め景色は得られない。

峠から40分弱で標高おおよそ2570mの前国師岳に着いた。
岩のゴロゴロする山頂だが、この日は残念ながら展望なく、あいかわらずガスの中。
 



前国師岳から一旦下ると三叉路になっている三繋平。
右手に取り北奥千丈岳へと進む。
分岐から12分で標高2601mの奥秩父最高峰北奥千丈岳山頂に到着。
もう少し晴れていれば山頂のワイドな写真が撮れるのだが、ガスっていると気持ちが縮こまってしまい、撮る写真はなんとなくしょぼくれてしまう。

東側には奥多摩方面の雲取山、南西には北岳や間ノ岳が見ることができるようですが、仕方なく方位盤を眺めて写真に収めた。
西側には晴れていれば登ったであろうオベリスク風の金峰山が見え、その左側に甲斐駒ヶ岳が見える…はず。




北奥千丈から三繋平へ引き返して、国師ヶ岳への道を取り、歩くこと20分弱で国師ヶ岳山頂に到着。

雲が少しだけ薄れ、富士山の頂がぽっかり浮かんだ。
急いで写真を撮ったが、残念、写り込んでいない。

食事を摂っていないので、ラーメンを作り遅い昼食とした。
この山は眺望もよく、大弛峠から短時間で登れることもあって、富士山の撮影ポイントになっているようで、多くのカメラマンが朝まだ暗いうちから登り、朝日に照らされた絶景を撮っているようです。

14:20、下山開始。
道端ではゴゼンタチバナの紅い実が生り、癒してくれる。
 

同じ道を引き返すのも面白みが少ないので、途中、夢の庭園側に道を取り木段を下った。
この自然の庭園はシャクナゲがたくさんあって、花崗岩の間にハイマツが茂っている。
 

道沿いでは紅葉がぽちぽちと始まっていた。
15:00、車に乗って川上牧丘線の林道をくねくねと下って、瑞牆山登山口を目指した。
途中、車を止めて金峰山方面の尾根を眺めると、一瞬ガスが退き五丈岩が見えたようだったが、気のせいだろうか。
再びガスが稜線を覆った。

国師ヶ岳は三百名山の一つだが、田中澄江さんによって、花の百名山に選ばれていて、5月になるとピンク色の花を咲かせるクモイコザクラが有名だ。
四国ではよく似た花にサクラソウがあって、女性の方たちの人気の花でもある。


大弛峠12:46-前国師岳13:22ー北奥千丈岳13:34-13:53国師ヶ岳14:20-15:00大弛峠

※国師ヶ岳下山後の夜食に博多ラーメンを食べ、温泉に浸かって、みずがき湖の駐車場で車中泊。



<28日>
4時に起き、本谷川を遡るようにして、瑞牆山荘近くにある駐車場へ移動。

駐車場は50台ほどのスペースがあるが、止まっている車は4台ほど。
駐車場から林道を歩いて登山口へ移動し、5:39、月光の残照が白樺に影を映す林の中を歩く。

何人かに追い越されたが、そのうちのお一人は、10時間かけて瑞牆山~金峰山を歩く予定だという。
行けるだろうか?
少し不安そうにおっしゃってたが、健脚な方のようでしたので大丈夫でしょう。

30分ほどで、尾根の肩に出て、眼前にまだ明けて間なしのブルー色を帯びた瑞牆山の岩峰が聳えていた。
見るからに急峻で、岩だらけだ。 

6:22、テントを2張りほど設営している富士見平に到着。
富士見平小屋がすぐ上に見え、その右脇に金峰山への登山口があるようで、ひと足早く到着していたソロの男性がゆっくり登っていく姿が見えた。
ベンチに座って、コンビニで買ったおにぎりでの朝食をしながら、コーヒータイム。

6:40、小屋左側の道から瑞牆山を目指す。
勾配はゆるやか、途中、分岐があって右に折れると小川山へ辿る道があった。
地図で調べてみると小川山は標高2418mで、大日岩から北に派生する尾根上にある。
この分岐から八丁平に登って、尾根を左折すると小川山に行けるのだが、距離がある。
廻り目平から小川山を経て大日小屋もしくは金峰山へのルートがあるようだ。

7:06、天鳥川に出た。

渡渉してすぐのところに丸い岩を真っ二つに割ったような、桃太郎岩があった。
岩の基部には役に立ちそうもないたくさんの細いつっかい棒がほどこされている。

声に出しては言わないが、バーカめがなどと腹の中で罵りながら、右わきから登ってゆく。
おれって、随分と腹黒いなーと思ったが、つっかい棒をして楽しむ連中も結構稚拙だ。

しばらく沢沿いの道を歩くが、その先からは岩場の急登の連続。
カケス、ヤマガラの鳴き声に混じって、八ヶ岳で耳にしたあのチリチリ―っという謎の鳥の鳴き声も聞こえてきた。

 

 喘ぎながら登ってゆくと、目の前にドーン!
 登山口で出会った金峰山日帰りを目指す男性が早くも降りてきた。
「速いですね」と声を掛けると、ニコッとして岩場をひょいひょいと下りて行った。

大やすり岩の基部を右に巻くようにしてさらに上へ上へ。

8:31、尾根を越え、北側を巻くようにして黒森コースからの道を左に見て、ひと登りすると山頂に出た。
 

360度の大展望が待ち構えていた。
南東方向には金峰山、オベリスク風のとんがった岩が見えている。
 

北東方向には金峰山から続く小川山。
 

北西には八ヶ岳。
わずかに左後方に雪を頂いて見えているのは北アルプスだろうか?
 

いよーっ!日本一富士山。
 

大やすり岩の頭部がちょこん。
そのはるか後方には南アルプスと、さらに後方に中央アルプスの秀麗な山並が…。
もう、いつ死んでもいい。
とか言いながら、いつかはあの山に、この山にと思いは尽きない。
人間は欲望の塊で生きているのでごわす。

坊主さん、三角点を探して、あっちにうろー、こっちにうろー。
いくら探してもない。
在ったのは黄色いキノコだけー。

ドローンを飛ばして山頂付近の風景を撮影をしていた男性が、ドローンに向かって手を振ってくれてもいいですよーなどと声を掛けてくれたが、無視。
どうせインスタバエを狙っての声掛けでやんしょ!
こちとら、お腹が空いていて、食べるのに夢中なのでありまして、ラーメンが流れ込むお腹は真っ黒のクロスケであります。
というのはウソ、ニッコリ笑って、バンザーイ。

名残惜しかったが、下山開始。

ところが、来る途中にあった黒川コースの分岐のところで、右手の踏み跡に下りてしまった。
しばらく歩いたところで坊主さんがいつまで経っても来ないことに気づいて、オーイと叫んだところ、妙ちくりんな方向から返事があった。
なんしょんじゃ、どこにおるんじゃ、道をまちごうたらいかんがーと怒鳴った。
アホかいな!
まちごうとんはお前じゃろが!
すったもんだで、元へ返り、天鳥川方向への道に下った。
あ~あ~…だ。
 

お天気よく、紅葉もわずかにはじまっており、秋らしくキノコもニョキニョキとご機嫌さん。
 

もう一度、天鳥川を渡って、針葉樹の茂る木漏れ日の中をのんびり歩く。
 

富士見平キャンプ場にはテントの数が増えておりました。
登ってくるもの多数、キノコ採りの方たちの賑わしい 声も山に響く。

11:25、瑞牆山荘前を通り駐車場へ。
帰りに増冨温泉に寄り、25度、35度、37度、41度とそれぞれの温度の浴槽に浸かり、疲れを癒したのであります。

 瑞牆山荘登山口5:39-6:22富士見平小屋6:40-天鳥川7:06ー8:31瑞牆山9:05-天鳥川10:20-富士見平小屋10:52-11:25瑞牆山荘登山口

※ちょい編集後記 
雨が降らなければ、金峰山から眺めた瑞牆山と八ヶ岳が、こんな風に撮れたかもしれないという写真でごわす。


                                     <写真はwkipediaより拝借>

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4 コメント

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ちぇっ (シマチマおいちゃん)
2019-04-24 17:40:08
レポをアップしてもじぇんじぇん反応がないがな。

これでは出版社から声もかからん。
印税がっぽがっぽで、ハワイ行きもなしやな、残念。
返信する
沖縄でええんやけんどなー (むらくも)
2019-04-24 20:44:54
こななへなちょこなレポ、読む人、おらへんて。
まあ、おいちゃんが見てくれたんで、それで十分ですわ。

レポ、ほったらかしにしとったんやけど、暇つぶしにしてもうた。
写真を眺めながら、かちゃかちゃキーボードを打ちましたが、結構、懐かしさがこみあげてきて、楽しかった。
日にちを置いてほとぼりが冷めた頃にレポするのも乙でいいもんですわ。
返信する
忘れないで~ (glico)
2019-04-30 00:17:43
見てますよ!

ただ全くわからない山域なもので。。

隊長とお忍びで。いいなあ~

世界は広いですねぇ。
海外進出はいつになることか

だからこもってたんですね。

次のレポも楽しみにしています。

アケボノツツジの季節です。お誘い待っていますね。
返信する
あやー、忘れとったが~ (むらくも)
2019-04-30 21:11:14
ウソだよーん。

ただいま、次の遠足プランに没頭中であります。
体力もないし、家庭事情もあって、登山口で前夜泊して日帰り登山、探したら結構あります。
奥穂高なんていうのは無理中の無理くそ、しかし、西穂高までならロープ利用して日帰りピストン出来ますわ。
焼岳も行けそうですぞ。
北アルプスとしてはマイナーですが、福知山なんちゅうのも静かでいいかもしれない。
とまあ、こんなとこですが、机上プランは夢が広がって楽しい。

gulicoさんも、少々は無理してでも行けるうちに行っとかないと、そのうち行けなくなりますぞ。
わたしはもう槍ヶ岳や北岳,
空木岳なんちゅうのは年齢が行き過ぎて、行けなくなりました。
若いうちが花ですわ。
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