今日も暑いねえ、マスター。
中年の身には、本当にこたえるよ。
あ、とりあえずビール貰おうかな。
今日の魚は何があるの？
鴨川産のアジ。
へえ、マスター今朝は鴨川まで行ったんだ。
それじゃあ、いつもの「漬け」もらおうかな。
え？いつもの「漬け」は無いって？
うっそお！楽しみにしてたのに。
え？いつもと違う「漬け」ならある？
何それ（笑）。
じゃあ、それちょうだい。
ほほう、なんだかいい香りがするね。
どれどれ。ぱく♪
おお！
これはいい！涼しい味がするよ。
ミョウガに大葉だね。
それに、このタレは・・・わかったゴマだ。そうでしょう。
正解？やったね。
ご褒美に、もう少し詳しく教えてよ。
ふんふん、醤油と味醂が１：１ね
それに刻みネギとショウガ。ここまではいつも通りだね。
それに「すりごまをたっぷり」。
これが味噌だね。
え？味噌じゃない、ゴマだって？
わかってるよ（笑）。
たっぷりって、どのくらい入れるの？
「こんなに入れていいのかしらと思うくらい」？
なんじゃそりゃ！
あとはミョウガと大葉を入れて漬け込めば完成だね。
なあるほど、わかったぞ♪
今度家でやってみよっと。
マスター、そろそろ日本酒ちょうだい。せっかくだから、鴨川のお酒がいいな。
あのほら、なんていったっけ。
亀山亭とよく似た名前のお酒あったでしょ。
そうそう、これ！
亀田酒造の「壽萬亀」。
このお酒、房総半島で一番南にある酒蔵で作られてるんだよね。
南房の地酒だね。
へへん、おいらだってそのくらい知ってるよ。
だてに何年も亀山亭に通ってないぞ。
え？それは威張るようなことじゃないって？
あはは、そうだね。
ぷはあ♪
うん、ほど良く冷えてて美味しい。
やっぱり、アジもお酒も南房鴨川に限るねえ。
え、何？
この前まで、アジは外房に限るって言ってたくせに？
いいのいいの、気にしないの（笑）。
実際、産地なんて関係ないよね。
鮮度の落ちたブランドアジより、近所の海で釣ってきたばかりのアジの方が美味しいもんね。
やっぱ、アジも人間も、肩書より実力だね。
え？たまにはまともなこと言うって？
失礼だなあ。
だてに何年も亀山亭に通ってないぞ（笑）。
