

この景色を目前にして、三脚はあるけれどクイックシューを忘れたことに気づく・・・
カメラを三脚に固定できない。
ISO感度を上げてシャッター速度を稼いで手持ちで撮るしかないのか・・・

夕暮れ迫るとき、ヒュッテに灯りが点る。
それがなんとも暖かく感じる。
遠くには佐久の街灯り。
街から遠く離れた山の中では、小屋の灯りがなんとも頼もしく暖かい。
そこに集う人々も暖かい。

5月初旬、北八ヶ岳の北横岳山頂より南八ヶ岳を望む。
背後には黄砂の影響で霞む南アルプスがあり、茅野の街灯りも見える。
厳冬期とは比べ、山頂の寒さは柔らかい。
前日の降雪で黄砂で汚れた雪も隠されて、足元の雪も白く美しい。
GWごろの八ヶ岳の寒さは柔らかくとも、まだまだ冬山で歩行にはアイゼンが必要だ。
しかし、少しずつ寒さは遠のいて行き、やがて山にも夏が訪れる。
次にこの山頂に立つのは初夏のころの予定。
この景色がどのように変化し、どれだけ暖かくなっていることだろう。
北横岳すべての空気を愛し、すべての人を愛してこそ、山の楽しみは増すだろう。