鶏林日記・ののまるのチラシの裏

基本的に日常の備忘録ですが、住んでいる場所が場所なのでちょっとだけ刺激的です。

韓国将棋

2005-10-26 | 韓国生活
テレビで韓国将棋の対局を放送しているので見ている。
日本では今竜王戦の対局中で、夕方に第1日目の放送をしていたが、改めて日本の将棋を思い起こすと全く違うことに感心してしまう。
日本と韓国の将棋の違いについてはこちらを参照されたいが、韓国将棋(朝鮮将棋、チャンギ)は中国将棋(象棋、シャンチー)の変種であるのに対し、日本将棋はどうも東南アジア系の将棋(こちらはインドや西洋のチェスに近い)が(中国南岸経由で?)日本に入ってきて、更に独自の発展をしたものであるため、もう全く違うゲームである。
それでも、かなり日本の将棋をまねているところがある。それは対局形式だ。
まず、将棋盤に厚みがある。普通は薄い板か折りたたみ形式、もしくは碁盤を裏返すと将棋盤という形式なのに、これは足付きの立派な盤である。
ご丁寧に取った駒を置く台も付いている。韓国将棋は取り捨てだから必要ないのに。
そして対局者は床に座布団を敷き、坐る。服装も伝統的な韓服だ。向こう側には記録係がやはり韓服姿でいる。
はいNHK将棋トーナメントを思い浮かべた人、その通りです。
テレビ用に作られた形式だと思われます。
同じ対戦形式でも囲碁は椅子に座ってテーブルに1寸ぐらいの厚さの板の碁盤置いて対局してるのに。

同じゲームでも、囲碁や日本将棋と比べて韓国将棋はゲーム性に劣るところがあるので、人気も囲碁に比べると低い。
おそらく、このもったいぶった対局形式はテレビ向け&人気を出すためであろう。

普通に街中で見られる韓国将棋は、おじさん同士が道ばたでテーブルと椅子出してやっている、ざっかけない縁台将棋だ。
一回、なくした駒の代用として100ウォン玉500ウォン玉を使っているのを見たことがある。紛らわしくないのか?
学生たちも軍隊や家庭で覚えてくるので、控え室等で指していることがある。見ていると「宮」から出られず窮屈そうな王様(※1)を車(動きは飛車)や馬(動きはナイト)などでじわじわ追い回していた。

この間、学生に日本将棋を教えてみた。
文字の読み方、動き、成り(韓国将棋に成りはない)、並べ方、二歩・・・とか教えているうちに、どうも煩雑だと思ったのか学生の方が「難しい!」とギブアップ。
うーむ。

※1:韓国将棋では王は自分の陣地である広さ3×3の「宮」から出られない。しかも相手の王様と駒を挟まず向き合うことになった場合、逃げないと引き分けになるという恐ろしいルールもある。

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