ザ・知念家成長日記

アトランタに来てからもうすぐ3年となります。日々、成長する家族の姿を描いています。

オレンジリボン運動

2010-10-15 23:51:47 | アトランタ生活
以前 お友達のM子さんから 今年7月末に大阪で母親が育児を放棄するという児童虐待の結果 
2人の幼いきょうだいが遺体で見つかると言う痛ましい事件があった事を聞きました。
とても衝撃的な事件なので記憶にある方も多いかもしれません。

母親は子どもを誰にも預けずに風俗店で働きその後育児放棄し 子供達は衰弱し餓死したそうです。

部屋に残された子どもたちは、外部にサインを送り続けていたそうです。
見つかった時 子供達は寄り添うように亡くなっていたとの事です。

M子さんもその姉弟と同じ3歳と1歳の子を持つ親として 本当に本当に心を痛めて声を震わせてお話していました。
私も同じ歳の子供を持っているので どうしてそんな事が出来るのかと非常に驚き 本当に心が痛みました。


アメリカで子育てをしていて思うのは、ここでは「子供は社会で育てるもの」という意識がしっかり出来ているという事。
例えば バスに乗ろうとバス停で待って居る時も 親が子供の手を繋いでいないと「危ないから繋ぎなさい!」と
注意を受け、バスを近づけません。

道を歩いている時もストローラーに乗せるか手を繋いで歩き 小さい子供が一人でちょろちょろ歩くような光景は
めったに見ない気がします。

また日本では毎年のようにパチンコ屋の駐車場で車に置いていかれた子供が熱中症で亡くなったりという事故を
聞きますが、こちらでは車に子供が置き去りにされているのが分かったら 直ぐに警察に通報されて 逮捕され
子供と隔離されるそうです。実際に通報されている光景を見た友達が「気を付けないと駄目よ!」と言ってました。

 嬉しくないのは我が家のドアノブがレバー式でこぐまたんでも開ける事が出来る事。
うっかり閉め忘れると直ぐに一人で出て行ってしまったりするので本当に困ります。
きよっちは2つ付いている鍵も自分で開ける事が出来るので時々二人で脱走する事もあり…。

今日も隙を見て外に出たこぐまを見ていたがちゃぴん、慌てて靴を履こうとしたら直ぐにドアを
「どんどんどん!!!」と叩く人が。早速近所の人が注意しに来てくれました。

昨日も買い物後、買い物カートからこぐまを車に移している時に きよっちは立ち上がって自分で降りようとしたらしく
見かけた人達が「待って待って!危ない!」と駆け寄ってきてくれました。
きよっちは「自分で出来たのに~」と大泣きしていましたが、少しでも危ないと思われる事に親が見ていない時などは
日本のように “注意しようかな?どうしようかな?気まずいなぁ”なんて感じではなく、はっきり教えてくれる事が多いです。


そして注意もありますが、子供を連れて出掛けると本当に多くの人が声を掛けてくれたり可愛いねぇと笑顔をくれたり
ドアも当たり前のように走って来て開けてくれる事も多く 温かい国だなと思うことが良くあります。

そんな感じに社会が子育てに協力的である面は 始めは驚き煩わしく感じる事もあったのですが(注意されたりで)
今では本当にありがたい事だと感じています。


ちょっと話がずれたので戻しますが M子さんはその事件をずーーっと心に痛く思って 何か出来ないかと
いろいろ探していたそうです。
日本ではなかなか活動している所が少ないようですが オレンジリボン運動と言う活動をしているのを見つけたと
教えてくれました。

「子供虐待防止 オレンジリボン運動」
http://www.orangeribbon.jp/index.php

日本の行政が アメリカのようだったら 今回のような事件が起こっても直ぐに対応していたんじゃないかと思います。
日本は児童相談所の数も少なく、専門職員数も不足で一人百件を超える相談を抱え、昼間は出張や電話などがびっしりとのこと。

そんな中まずは一人でも多くの人がその問題意識を持って どうにかしたいと思うことが第一歩なんでしょうね。

運動に参加しなくても 周りに関心を持って生活しているだけでも何かに気付ける事もあるはず。

そして何かに気付いたり心に感じる事があったら 躊躇せずに行動に移せる自分でありたいと改めて思いました。

私みたいに少しでもそんな風に改めて思ってくれる人が増えて そんな輪が少しずつでも広まれば良いなと願いつつ
記事にしてみました。

その事に気付かせてくれた M子さんを尊敬し感謝しています