(少子化社会対策大綱)では、
「3つの視点」と「4つの重点課題」、「28の具体的行動」
が示されています。
特に、4つの重点課題とは
「若者の自立とたくましい子どもの育ち」、
「仕事と家庭の両立支援と働き方の見直し」、
「生命の大切さ、家庭の役割等についての理解」、
「子育ての新たな支え合いと連帯」
を示します。これらのことは実に現実の裏返しであると思われます。
つまり、若者は自立したがっていないし、子どもは弱いし、仕事と家庭の両立を支援してはいないし、生命は大切に扱われていないし、家庭が顧みられていないし、子育ての連帯はないし、という認識です。
むずかしいと感じるのは、これらの認識が事実だとして、この4つの重点課題を推進することは高齢化対策とは矛盾する側面があることです。
高齢者の職を確保するほどに若者の職を奪う、高齢者の自立を勧めると高齢者による子育て支援を期待できなくなる。高齢者が家庭から出て行ってしまう。高齢者の健康や延命を第一にすると子どもの生命の大切さが損なわれる。
少子化対策は、
エンゼルプラン→新エンゼルプラン→次世代育成支援対策推進法
と、短期間にめまぐるしく変化してきましたが、危機意識が進むにつれ、高齢化対策との矛盾が鮮明化してくると思われます。
ユニバーサルプランはむずかしいでしょう。
http://www8.cao.go.jp/shoushi/whitepaper/w-2005/17WebHonpen/html/h1210320.html