クラブボクシング@ゴールドジム湘南神奈川

普通、湘南辻堂といえばサーフィンなのにボクシングでひたすら汗を流すオッさん達のうだうだ話!

僕たちの対価(中編)憲ちゃんシリーズ

2016年04月20日 | あの頃 朴は若かった
雑瓶集めは班単位での競争です。

一班は大体6人から7人で、クラスで7班ありました。一日で幾らお金になったのか、合計したら幾らになったのか、そしてクラス全体で幾らになったのかが毎日発表されます。

僕はノルマという言葉を初めて教わりました。

でも、何でも先生の生まれた満州では普通のことなんだそうです。

僕は6班の班長で、女子は笠松さん、宮原さん、小倉さんの3人。

男子は体が弱い米谷君といつもおとなしい頼りない佐藤くんの6人でノルマをこなさなければなりません。班長であり男子の僕が頑張らなければダメだと思いました。

僕たちはまずはみんなが住んでいる近くの知っている家に行って、

「すみません。表に捨ててある雑瓶貰っていいですか?」

「へ?別にいいけどどうせゴミに出すからね。でも空き瓶を何に使うの?工作の材料?」

「えっと、貰った雑瓶は売ってお金にして札幌行くんです。」

「売るって廃品回収業者にかい?小倉さんちだね。ヘェ~、朴ちゃんち貧乏なの?一本いくらになるの?」

「小倉さんは僕の班です。でも、小倉さんちはよくわからないよ。一本5円くらいだと思います。あ、ありがとうございます。」

こんな感じで知った家を回るともう行く家がないので知らない家に行かなくてはならなくなり、同じような話をするんです。

全然ノルマができません。

でも、憲ちゃんの班は棒グラフが天井まで届く勢いです。

何だかわからないけど凄いんです。

僕は嫌だったけれど頭を下げて教えてもらうことにしました。

だって僕は班長なんですから。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿