クラブボクシング@ゴールドジム湘南神奈川

普通、湘南辻堂といえばサーフィンなのにボクシングでひたすら汗を流すオッさん達のうだうだ話!

母と朴のふたりの「他人船」

2018年04月06日 | あの頃 朴は若かった
母は演歌歌手「三船和子」の「他人船」という曲が大好きでいつも口ずさんでいました。

作詞・作曲、遠藤実先生の1966年のヒット曲ですから、母は34歳の女盛り、私はまだ4歳でした。

まさしく「門前の小僧習わぬ経を読む」というもので、大人の男女の別れを歌ったこの曲を、幼きころから歌詞を諳んじていたのでした。

母は何があってこの曲が好きだったのか今ではもう知る由もありませんが、歌詞をノートに書き写したり、歌うのではなく読み上げたり、4歳の息子に読み聞かせたりしていた記憶があります。

一年の殆どを船上で暮らす父とそれを待つ母でしたから寂しくて、自分たちに重ねていたのかもしれません。

歌詞を裏読みすることなくなぞると、男が別れを告げて船で去っていく別れの曲ですね。

でも、私も大人になって曲を作るようになってから改めてこの「他人船」を読み返してみると、これは「ドロドロの不倫関係の男がその清算を迫った時の女性の哀しい心情」を歌ったものと理解したほうが演歌としては自然だと思うのです。

「別れてくれ!」と男が真剣に言い出すと「そんなこと言うくらいなら死ねと言ってよ!」と言ってるわけですから、単に付き合っていた独身男女が分かれたでは物語に奥行きがありません。

この派生ストーリーで男に違う女が出来たというのも違うような気がするのです。

俺はマドロス、寂しい想いばかりさせるのならいっそ別れた方がいいじゃね?というのも違うでしょう。

さすれば、不倫演歌と考えられる「他人船」を歌う母はその昔に誰かとそのようなことがあった、またはしていた、はたまた願望があった・・・ そんなこともふと想ったりします。

どうであれ、子供(私ですが)を抱えながら、姑や小姑に苛められて頼りたい父もそばにいない、寂しい、孤独だ・・・ 

とすれば、昔を思い出したり、誰か違う男に頼りたいと思っても不思議はありません。

寧ろ、女性としてロマンチックでいいなと思います。

「他人船」こんな歌詞です。

素晴らしい曲です。

別れてくれと 云う前に
死ねよと云って ほしかった
ああ この黒髪の 先までが
あなたを愛しているものを
引き離す 引き離す 他人船

背中を向けた 桟橋で
さよなら云えず 濡らす頬
ああ この指切りの 指までが
あなたを愛しているものを
引き離す 引き離す 他人船

いつか逢えると それだけを
のぞみにかけて 生きていく
ああ この目の下の ホクロさえ
あなたを愛しているものを
引き離す 引き離す 他人船


ああ、私もこの「他人船」にあやかって「寸止海峡」という演歌を作曲しました。

今度のライブで歌い上げますので、是非とも宜しくお願い致します。

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