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東芝ワープロ訴訟事件 5: 発明の使われ方と,実績に対する支払い例

2007年12月16日 | Weblog


 私が発明した「かな漢字変換」と「ワープロ」の基盤技術である二層型仮名漢字変換方式(統合分析方式とも呼ぶ)と短期学習同音語選択方式は2007年現在までに次のシステムで使われてきています。これらの技術を使わずに現代の高性能仮名漢字変換システムを作ることはできません。勿論,特許には20年という有効期間がありますから,この全ての量がライセンス料になるわけではありませんが,私の発明はこのような貢献をしていることを示しているのです。

・WindowsなどのIME   2億本前後
                          
 マイクロソフトは出荷本数を公開していないので,
                                            調査会社の調査などで推定。

・ワープロソフト 一太郎 1800万本

・専用ワープロ       3000万台 (3兆円市場)
                もちろん、初期の他社ワープロは、カナ
                漢字変換を使っていませんので、それは
                除きます。

・携帯電話など       2007年現在9000万台を超えています
                のでiモードが始まった1999年2月以来の
                累積台数は数億台になるのではないで
                しょうか。 

 

 もっとも,東芝が私に支払った実績補償は,1996,1997年度分で上記の写真程度です。1997年度は異常に多いのですが,これは相当のライセンス料を得たためだと説明を受けました。1997年といえば、ジャストシステムが一太郎販売累計1000万本突破を高らかに宣言した年でした。1996年も、実は、それまでよりちょっと多く,通常はそれ以下でした。

 しかし,私は記者会見でも申したように額を問題にしているのではありません。それを問題にするのなら,退職する以前,時効になる前に問題にするでしょう。私が問題にしているのは,発明者の名誉と技術者の処遇なのです。

 

ジャストシステムのニュース

 News Release 1997.09.18
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パソコン用ビジネスアプリケーションソフトで日本初
「一太郎」、累計出荷1,000万本を突破
-「一太郎Office8」明日発売、初回出荷20万本-

http://www.justsystems.com/jp/news/97l/news/j9709182.html より。
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続く



このブログの第一回
東芝ワープロ特許訴訟プレスリリース
東芝ワープロ発明物語:車上のワープロ技術史
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