千曲川のうた

日本一の長河千曲川。その季節の表情を詩歌とともに。
人生は俳句と釣りさ。あ、それと愛。

枯野(1)

2019年02月08日 | 千曲川の植物
木に絡んだ蔓から実が垂れている。アオツヅラフジと言うらしい。
この実も秋には綺麗な青い色で、実に可愛い。有毒なのだが、ちょっとつまんでみたい感じだ。


冬も深まるとこんな風に色が深まり、ドライフルーツ状態になっている。おそらく鳥も食べないのだろう。


アオツヅラフジを漢字で書くと青葛藤。どうも葛藤の2字は「かっとう」と読みたくなってしまう。
葛の字には「くず・かづら・つづら」の訓があり、それぞれ指すものが違うので厄介だ。


花は見過ごしてしまうような地味なものだが、実はとても魅力があるので俳句にしてみようかといつも思う。しかし「青葛藤の実」で9音使っても、それを思い浮かべてくれる人はごく僅かだろう。別名「かみえび」とのことだが、これも難しい。
どこかに例句はあるのだろうか。


椿落ち奔流に紅葛藤す 河野南畦

これはもちろん「かっとう」の句。