千曲川のうた

日本一の長河千曲川。その季節の表情を詩歌とともに。
人生は俳句と釣りさ。あ、それと愛。

私が捧げたその人にあなただけよとすがって泣いた

2013年08月30日 | 千曲川とは無関係
今朝の新聞に「天皇に捧ぐ憲法改正」という本の広告が載っていた。
中身には全く関心を持てないが、このタイトルは大いに気にかかる。「捧ぐ」はガ行下二段活用だから、連体形は当然「捧ぐる」でなくてはならない。

あえて「天皇に捧ぐ憲法改正」とした理由を考えてみると、

1,文法の誤り。つまり作者と編集者の無知。
2,「天皇に捧ぐ! 憲法改正」って感じで、切れている表現。
3,「捧ぐる」が正しいことは分かっているが、現代人の語感に「ぐる」はマッチしないという商業的配慮。

いずれにせよ、三島由紀夫が生きていたらご立腹のことだったろう。
ムカシの右翼は真面目に万葉集研究などしたものだったが……。


捧ぐるものなし墓前にて日傘たたむ 津田清子