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年長組奮闘紀行

後期高齢者の人生年長組員が勝手気ままに綴るほろほろ日誌

後期高齢者医療制度

2008年04月14日 | コラム「ハロハロ」
 四月から七十五歳以上の高齢者を対象に新しく後期高齢者医療制度が発足した。これまで一世帯一枚だった健康保険証は扶養家族一人ひとりに分割され、七十五歳以上になると、配偶者も新制度に加入して新たに保険料を負担する。高齢者の医療費負担を国が五割、健康保険組合が四割、高齢者自身が一割と明確化するのが目的のようだが、高齢者団塊族にとってはすこぶる評判がよくない。
   
 一番の悪評は後期高齢者医療制度というネーミングだ。後期高齢者の予備軍たちの会合になると、最近はいつもこの話題で持ち切りになる。「後期高齢者は早く死ねということか」。酒が入ると批判のボルテージは上がる一方だ。役所の知恵者が決めたネーミングのようだが、第四コーナーを回った高齢者に「もたもたせずに早くゴールしろ」と通告しているように受け取れる。
   
 評判の悪さにスタート直前に泥縄的に「長寿医療制度」と呼称変更を打ち出した。「高齢者をしっかり支えていく新制度だ」とPRに懸命だが、保険料はちゃっかり年金から天引きする。野党は同制度の廃止法案提出に続いて、保険料の天引き凍結法案を検討しているが、時間的にとても間に合いそうもない。新しい後期高齢者医療保険証が届かないなど病院窓口での混乱も出ている。ねじれ国会の余波ではすまない。(富)

最高裁大法廷が初判断へ

2008年03月10日 | コラム「ハロハロ」
 未婚のフィリピン女性と日本人男性の間に生まれた比国籍の子どもたちが日本国籍の確認を求めた二件(原告十人)の訴訟で、最高裁は来月、原告、被告双方の主張を聞く口頭弁論を開く。一審の東京地裁では二件とも国籍法違憲の判決を下し、子どもたちの日本国籍を認めた。しかし、控訴審ではいずれも一審判決を棄却して原告の主張を退けた。提訴してから三年―五年経過し、年長の子どもはすでに十三歳になった。
   
 「日本国籍が取れるまでお母さんと一緒に頑張ります」。昨年二月、逆転敗訴の判決が出た後、記者会見で気丈に答えていた九歳の子どもの顔が忘れられない。裁判所構内を出て母親に抱かれると、顔をうずめて泣きじゃくった。母親は「子どもにどう説明していいか」と当惑し、子どもの将来を心配した。四年後に生まれた妹は日本国籍を取得しているため、一緒に生活していながら姉妹の国籍が違う。
  
 国籍法では、婚姻関係のない外国人女性の婚外子の場合、日本人男性が出生前に認知するか、出生後に結婚しなければ国籍を取得できない。訴訟では、この規定が憲法に違反するかどうかで争われており、下級審の判断も分かれた。上告審でどのような最終判決が出るにしても、子どもたちの父親が日本人という事実に変わりはない。母子の願いが最高裁に届くかどうか、口頭弁論を見守りたい。(富)

阪神球団がキャンプイン

2008年02月04日 | コラム「ハロハロ」
 プロ野球球団が一日、一斉にキャンプインした。阪神など九球団が沖縄、三球団が宮崎でスタートしたが、沖縄には韓国の三球団も含め十二球団が集結した。キャンプイン直前、阪神のキャンプ地を訪れた。阪神が宜野座村球場でキャンプインするのは今年で六年目だが、すでに大半の有力選手が集合し、熱のこもった練習を繰り返していた。マスコミの報道で地元の知名度が大幅にアップしたと地元民は喜ぶ。

 驚いたのは野球場に隣接してそそり立つ大きな多目的運動施設「宜野座ドーム」だ。降雨で練習に支障がないようにと総工費二十億円で宜野座村が二年前に建設したという。内部は全面人工芝で、外形はラクビーボールに似た楕円形。屋根に透光性のある素材を採用した膜面構造の建造物だ。キャンプ地に選ばれた各自治体は長期継続の決め手にしようと競ってこのような施設拡充を図ってきた。
   
 沖縄でキャンプする中日、楽天、横浜などの野球場にも規模はさまざまだが、同じような室内運動施設が併設されている。巨人がキャンプする宮崎県には観客席が八百席もある本格的なドーム施設もある。宜野座村球場は那覇市から車で約一時間。虎ファンが大勢押し掛け、地元の経済効果は計り知れない。余談だが、沖縄ではガソリン税が復帰特別措置で一リッター当たり約六・三円安く設定されていることも初めて知った。(富)

満艦飾のイルミネーション住宅

2007年12月25日 | コラム「ハロハロ」
 師走に入って各地のイルミネーション・スポットが華やかだ。サンリオピューロランドがある自宅近くの遊歩道では、規模をさらに拡大して長い光の回廊がお目見えした。今年の目玉は新しく登場した光の水族館。イカやタコ、ヒラメなどを模した電飾魚類が壁面に並んだ。子どもたちに人気の高さ四・五メートルの大きなバルーン型「キティー」二体も例年通り電飾されて通行人を見下ろす。
  
 商業地域や観光施設内のスポットと並んで、日本でも最近は個人住宅をイルミネーションで飾る愛好家が増えている。先日、テレビで紹介された住宅では、敷地と家屋全体が七色の光源で覆われ、大勢の見物人が押しかけていた。修飾費用や電気代もさぞかし大変だろうと余計な心配もしたくなるが、設備費に七百万円かけたと聞いて驚いた。電気代も月三万円近くかかるというから半端じゃない。
  
 満艦飾で華やかに見える住宅だが、家の中では暗闇生活を強いられている内情を明かした。照明のほか、テレビや暖房器具の使用もすべてご法度。電気容量を超えるとブレーカーが落ち、停電するための対応策だ。「たかが電飾、されど電飾」。涙ぐましいひた向きな努力に頭が下がる。電飾愛好家は、お互いをイルミネーターと呼ぶそうだが、住宅街でのトラブルも増えているという。胸中穏やかではない。(富)

食材偽装事件が続出

2007年11月19日 | コラム「ハロハロ」
 五年前、東京のスパーで山形産牛肉を松阪牛と偽って販売していた食肉販売業者が摘発された。他の国産牛肉より値段が高いが、「特選松阪牛取扱店」の看板を信用して、祝い事などがあるとよくこの系列店を利用していた。発覚した時、偽装ブランド商法にだまされという腹立たしさもあったが、松阪牛と思い込んで「うまい、うまい」と食していた自分の味覚の貧しさに落ち込んだことを覚えている。
  
 食品の偽装事件が後を絶たない。北海道の食肉ミンチ偽装に始まって秋田の比内地鶏、三重の餅菓子、鹿児島の漬け物など偽装オンパレードが続く。中でも高級料亭を展開する大阪の船場吉兆までが、総菜や高級贈答用牛肉の偽装販売をしていたのには驚いた。消費・賞味期限の張り替え、売れ残り商品の再利用など手口はさまざまだが、創業当初から偽装商品を販売していたというメーカーもあった。
  
 食品ばかりと思っていたら、今度は建築用断熱材の耐火偽装が発覚した。こちらも長い間、偽装を掌握していながら販売していたというから悪質だ。発覚した業界大手の二社は、いずれも国の性能試験の際に燃えにくい素材を混入して認定を受けていた。発覚後の各社の謝罪会見が相次ぐが、「部下が勝手に」「納入先の責任」など注文先やパートが勝手に偽装したような責任転嫁の釈明にも腹が立つ。(07/11/19)

薄型テレビの商戦激化

2007年10月12日 | コラム「ハロハロ」
 散歩仲間の友人が四十二型の大型薄型テレビを購入した。部屋に置くとさすがに迫力が違うと盛んに宣伝、購入を勧められている。値下げ競争によって今や薄型テレビの価額は月単位で急落、三十七インチの液晶テレビが二十万円を切る商品まで現れた。日本では四年後の二〇一一年には地上波のアナグロ放送が終わり、デジタル放送に切り替わる。視聴者は価格と性能を見比べながら、いやおうなしに新商品の選択を迫られる。
  
 今月二日から五日間、千葉県幕張の幕張メッセで開催された日本最大の家電見本市に出掛けた。注目を集めたのはソニーが世界で初めて商品化した有機ELテレビ(エレクトロ・ルミネッセンス)。展示された十数台のデモ商品の前は黒山の人だかりができた。画面サイズは11型とまだ小型だが、厚さはわずか三ミリ。壁掛けテレビの本命といわれているようだが、画面の明るさ、鮮明さ、滑らかな動画表示にびっくりした。
   
 有機ELパネルは電気を流すと自家発光し、ブラン管や液晶のようにバックライトがいらないため、超薄型化が可能になるとの説明だった。会場には他のメーカーも厚さ二センチ前後の超薄型大型液晶テレビの試作品を出展、派手なデモを繰り広げた。視聴者にとっては購入機種の選択肢が広がりうれしい話だが、見本市を見てあらためて技術開発のスピードに驚いた。(07/10/12)

阪神が快進撃

2007年09月10日 | コラム「ハロハロ」
 先月、ダバオ在住の本紙読者から「虎の快進撃に期待」のメールをいただいた。「半ばあきらめかけていましたが、オールスター後、やっと猫が目覚めて虎になったようです。このペースでの快進撃を期待しましょう」。うれしくなって直ちに「エール交換」のメールを送った。九月に入りプロ野球は各チームとも残り試合が三十試合を切った。春先の最下位、九連敗がうそのように快進撃を続ける阪神の動きに一喜一憂している。
   
 前述の読者の方からは今年四月に初めてメールをもらった。プロ野球開幕前に裏金問題が発覚、球界が大騒ぎになった時だった。担当したこのコラム欄で「ファン度外視の裏金汚濁にはあきれた」と指摘。期待を込めて「今年は再び阪神の優勝を祈りたい」と書いたら、間もなく「全く同感です」というメールが転送されてきた。ダバオにも熱烈なトラファンがいると知って感激した。
   
 セパ両リーグの優勝争いが佳境に入ったというのに地上波のテレビ中継がめっきり減った。視聴率低落が理由のようだが、野球ファンにとってはさびしい話だ。米大リーグに熱心なNHKは衛星放送で連日、生中継するが、民放局はドル箱だった巨人戦さえ地上波で放映しない日がある。先月、球団オーナー会議で、「米大リーグばかり放送し過ぎる」との発言が出て物議を呼んだが、同感するファンも多い。(07/09/10)

パソコン・ダウンで記録消失

2007年07月30日 | コラム「ハロハロ」
 わが家のパソコンが突然、起動不能になった。いろいろ操作してもOSのウインドウズが開かない。慌てて購入店に持ち込み診断してもらうと、リカバリー作業で購入時の設定に戻すしか解決方法はないと告げられた。しかも、これまでの保存データはすべて消去される可能性があるという。復元する保障はできないが、リカバリー作業を業者に依頼した場合、修理期間は二週間、料金も一万五千円がかかるとの返答だった。
  
 目の前が真っ暗になったが、時間と費用を惜しんで解説書を頼りに自力でリカバリー作業をする決断をした。四時間近くかけて復元したパソコンを開いてみると、案の定、保存データはすべて消えていた。メールアドレスやリンクサイド、お気に入りデータなどは、再入力すればいいと思っていたが、悔やまれるのは十年近く蓄積していた取材用のデータや参考資料、旅行などの写真アルバムの消滅だった。
  
 「データのバックアップは必須条件」。そう言われても自分のパソコンに限って大丈夫と過信していた。以前購入した外付けハードデスクが故障し、放置していたことも悔やまれた。ただ一つの救いは、担当しているサークル組織のホームページを最新版にアップロードした後だったこと。さらにもう一つ付け加えると、リカバリーでパソコンのスピードが驚くほど速くなった。高い代償と痛感している。(07/07/30)

年金記録の欠落

2007年05月25日 | コラム「ハロハロ」
 年金生活者の先輩が怒っている。定年を迎えた十四年前、社会保険庁から年金支給明細書が届いた時のことだという。年金支払い期間を見ると、転職前に働いていた会社の入金記録が丸々欠落していた。社会保険庁に問い合わせたが、担当者は「入金記録がない」の一点張り。何度説明しても認めてくれなかった。この会社は定年時、すでに解散していたため、裏付け資料の入手が不可能だった。

 消えた年金記録問題が発覚して、先輩の入金記録も統合入力ミスから該当者不明の中に含まれている公算が大きい。社会保険庁と折衝の際、当時の社長や同僚からの聞き取り資料を提出したという。この時、社長は厚生年金は給与から天引きして払っていたと明言した。一緒に働いていた同僚の年金入金記録には加算されていた。しかし、この状況証拠を突き付けても社会保険庁は統合入力ミスを認めようとしなかった。

 年金問題で日本列島は連日、大揺れだ。基礎年金番号の統合入力ミスによる該当者不明の記録は約五千万件。新たに未統合記録千四百万件の存在も明らかになった。安倍首相は一年以内にすべて再照合して解決のメドをつけると確約したが、素人考えでも並大抵の作業ではない。先輩の年金回復のために応援団を結成した。社長や同僚の証言集を証拠に総務省に新設される第三者委員会と近く直談判する。(07/06/25)

親父バンド演奏会

2007年05月21日 | コラム「ハロハロ」
 東京郊外のニュータウンで、にぎわい創出事業の一環として、アマチュアバンドによる「バンドフェスティバル」が開催され、知人の父子ロックバンドが出演した。ネット検索で知り合った仲間二人と息子の彼女を入れた五人で結成して四年目、息の合った見事な演奏を披露した。バンド名は「ステージ・フライト・ブルース・バンド」。配られたパンフには「おやじと息子、その彼女」とサブタイトルが付いていた。

 中学生時代に仲間と音楽活動をしていた知人は、舞台でバンド結成のいきさつを聞かれると、「五十歳になって、これから死ぬまで続けられる生きがいは何かを考えた時、昔の音楽活動の再開しかないと思った」とあいさつした。定年後を見据えて、早々と目標を定めて突っ走る生き方はうらやましい。音楽好きの子どもを引きずり込んでドラム奏者に仕立て、各地のロックフェスティバルに出演している。

 主催者によると、フェスティバルには五十団体から応募があり、九グループが選ばれた。八カ月前に結成したばかりのラテン系バンドや追っ掛けフアンが声援する玄人はだしのバンドが次々と登場、激しいビートサウンドを会場いっぱいに響かせた。われらがおやじは真っ赤なシャツにジーパン姿。ギターを抱えて三曲を熱唱。子育て終了宣言をして人生再出発と張り切る心意気に脱帽した。(07/05/21)

現代の三大ばか話

2007年04月16日 | コラム「ハロハロ」
 朝日新聞の夕刊紙面に日ごろのニュースを皮肉たっぷりに風刺する短文のコラム欄がある。書かれた文脈をめぐっていろいろ論争に発展するケースもあるようだが、先日こんなコラムが目に付いた。「むかし、万里の長城、ピラミッド、戦艦大和は世界の三大馬鹿」。「いま、番組捏造のテレビ、臨界事故隠蔽の電力、裏金温床温存のプロ野球は日本の三馬鹿業界」。言い得て妙で痛快だ。

 関西テレビの捏造番組は、外部調査委員会の報告書で十六回のコメント捏造や実験データの改ざんが指摘された。民放連から除名されたが、放送人として視聴者をだまし続け、放送法改正の動きを加速した罪は深い。電力業界の相次ぐ臨界事故の発覚にも驚いた。制御棒が点検作業ミスで勝手に抜け落ちた事故を会社ぐるみで隠蔽したとは恐れ入る。口ぐせの「原発の安全性」が泣く。

 フアンを度外視したプロ野球界の裏金汚濁にもあきれた。西武の外部調査委員会が高校野球部の監督に一千万円渡していた事実を指摘した。口利き料を要求する指導者がいたとすると、ノンプロ球界も立派な口はたたけない。衝撃的なドタバタ劇の中で今年の日米プロ野球公式戦が始まった。阪神の優勝を祈りたいが、十個の三振奪取でデビューした松坂の全試合を放送するNHK・BSも目が離せない。(07/04/16)

NTTの光電話を導入

2007年03月05日 | コラム「ハロハロ」
 管理組合が電話回線の光ファイバー化を決め、わが家のパソコンも高速回線で結ばれた。動画の画像が途切れることなく受信できるほか、メールのスピードが上がった。NTTに勧められ、通話料金が安くなるというので固定電話も光電話(IP)に切り替えた。通話料金は全国一律で市内料金並みの三分で八・四円。音声はほとんど変わらず、一カ月の通話料金が基本料を含め少し安くなった。

 ところが、国際電話など「0発信」の番号にいろいろ規制が設けられている。これまでフィリピンとの通話は、携帯電話からも同じ料金で掛けられるKDDIの「カバヤンコール」を契約していたが、光電話では利用できなくなった。国際電話は自動的にNTTが提携しているドイツテレコムの国際回線に接続される。光回線網を拡大して顧客を囲い込もうという通信各社のグループ化作戦だという。

 携帯電話業界も「番号持ち運び制」導入で、顧客獲得競争が過熱しているが、よく検討しないと各社の付加機能にも大きな落とし穴があるようだ。「海外でも使えます」という最新機種を比に持ち込んだ人が、月額数万円の通話料を請求されて飛び上がった。日本からの国際回線の通話料は、すべて受信者負担になる仕組みだという。以後、掛かった電話はすぐ切るというから便利なようで不便な話である。(07/03/05)

おわび広告の連発

2007年01月29日 | コラム「ハロハロ」
 全国紙に連日、会社関係のおわび広告が掲載されている。それも一社や二社ではない。多い日は五、六社が並ぶ。謝罪会社の業種を見ると、家電製品から衣料、食品、スポーツ用品と多分野にわたる。製造過程での異物混入や欠陥を指摘され、回収するという説明がほとんどだ。チェーン展開の大手喫茶カフェは賞味期限を超過した生菓子二個を販売したとして「おわびとお願い」を掲載した。

 消費期限切れの原材料の使用が発覚した大手菓子メーカーの不二家は、会社存亡の危機に追い込まれている。スーパーなどから商品を締め出され、販路を完全に断たれた。内部調査の結果を小出しに発表したため、不信感を増長させたようだ。バレンタインデーを前にチョコレートの安全宣言を出そうと動いたが、これも断念した。この時期に不二家のチョコを買って贈る人はいない。

 今月中旬、スーパーなどで納豆が売り切れる日が続いた。「一日二個食べるとやせる」。こんな関西テレビの生活情報番組が流れ、一気にフィーバーした。ところが、この番組に使ったデータは実験や測定もしていない架空の捏(ねつ)造だった。報道番組で不二家を批判しておきながら、自社は公共電波を使って消費期限切れより悪質な捏造番組を制作していた。社長がわびて減給で済む問題ではない。(07/01/29)

住宅のイルミネーション

2006年12月11日 | コラム「ハロハロ」
 師走に入って、今年も趣向を凝らしたイルミネーション・スポットが各地にオープンした。サンリオピューロランドがある自宅近くの遊歩道でも、両側の街路樹を利用しての長い光の回廊がお目見えした。トナカイやアザラシなどを模した電飾動物七十頭近くが登場。子どもたちに人気の高さ四・五メートルの大きなバルーン型「キティー」二体も電飾されて回廊に並べられた。

 この時期、イルミネーションを見て回るのも楽しい。東京駅前の丸の内仲通りでは、白熱電球のほかにオレンジ色の発光ダイオード(LED)を組み合わせた約百万個の電球が街路樹を飾る。新宿駅南口の「サザンライツ」もさまざまな光の通路を演出。新橋駅近くの汐留商業施設では、海をテーマに青色LED二十万個を使い、波が揺れる幻想的な大海原を再現した。

 街路樹のケヤキに電球を飾り付けるのは「生育に悪影響」との声に押され、明治神宮に通じる表参道では、今年から大きな行灯(あんどん)を並べるイルミネーションに衣替えした。行灯は長方形で高さ約六メートル。街路灯六十基を半透明の箱で囲み、LEDの照明を変化させながら一キロの参道と両側の街路樹を照らす。環境に優しさを求めた和風の苦心作のようだが、表参道族の人気を呼びそうだ。(06/12/11)

東京駅の写真展

2006年11月06日 | コラム「ハロハロ」
 一般公募したアマチュア・カメラマン百人がJR東京駅の一日を撮影した写真展「100人の東京駅」が東京・江東区のギャラリーで開かれた。デジカメ全盛時代に全員がレンズ付きのフィルムカメラを渡され、七月二十九日に思い思いの視点でシャッターを切った。展示された写真は約二千七百枚。赤レンガの駅舎から新幹線ホーム、売店、待合室など撮影アングルはさまざまだ。

 写真展を企画した担当者はいくつかの視点にこだわったという。一つはフィルムカメラの採用。取り消しのできない「時系列」の記録と、一過性による「真剣勝負」を参加者に求めた。会場では一人ひとりの顔写真と撮影した二十七枚の写真がすべて時系列で展示された。「建築」と「都市環境」をみんなで見直そうと、今後もフィルムによる「風景を考える写真展」を企画するという。

 東京駅が開業したのは一九一四年(大正三年)十二月、今年で九十二歳になる。戦災で焼け落ちるまでレンガの駅舎は、南北屋上に八角形の大きなドームが施された壮麗な建物だった。国鉄時代に何度か高層ビルへの建て替え構想が浮上したが、市民団体などの保存運動で立ち消えになった。戦後六十年、この東京駅を創設当初の建物に修復する工事が来年から始まる。(06/11/06)