その復(ふたた)びすべかざるを為にせば、則ち事(こと)敗るること寡(すくな)し
――為其不可復者也、則事寡敗矣
『韓非子』
『韓非子』のなかで、桓赫(かんかく)という人物がこんな意味のことを語っている。
「彫刻をするときは、鼻はできるだけ大きく、目はなるべく小さくとってから始めたほうがよい。なぜなら、大きな鼻は小さくできるが、小さい鼻は大きくすることができないし、小さい眼は大きくすることができるが、大きい眼は小さくすることができないからである」
『韓非子』はこのことばに、次のようなコメントを付している。
「これは彫刻だけではなく、どんなことにも通用する。修正が効かない部分を念入りに行なえば、めったに失敗はしないものだ」
この後段の部分の原文が表題にかかげた言葉である。何をするにしても、できればフィードバック・システムを確立してかかること。それができない部分は格段の慎重さで対処するということだ。
以上、「中国古典一日一言」(守屋洋)より
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