アビエイター
ハワード・ヒューズ(レオナルド・ディカプリオ)はわずか18才にして
父親の死で、世界一の大富豪となった。彼の一生かけた夢は飛行機だった。
大富豪になり初めて手がけたのは映画制作、巨額の資金をかけて
空軍のパイロットを描いた「地獄の天使」を制作する。彼は持ち前の
完璧主義をつらぬき、映画は空前の大ヒットになる。
そして飛行機でのスピードへの挑戦は世界を驚かせる
彼の恋人たちは、ハリウッドの美しい美女たちだった、そして
キャサリン・ヘップバーン(ケイト・ブランシェット)と恋に落ちるが
運命の歯車はしだいしだいに狂っていく。
ハワード・ヒューズはけたはずれの人間でした。先見の目を持ち、
すばらしい能力がありカリスマ的な才能と力をもった男
でもしだいに完璧主義が原因なのか、そのエキセントリックな性格が
わざわいしたのか、だんだん普通ではなくなって行きます。
その狂気のさまが天才と言われた(こっちは極貧ですが・・)
ゴッホを見ているような気分になりました。
その姿は滑稽でもありますーー、完璧であろうとする姿と
相まってとても悲しく見えました。彼の成し遂げたことは
当時では考えれなかったようです。そして、その時代の大きな勢力と
真っ向からぶつかりワナにかけられそれでも自分の意志を通す姿は
力強かったです。時間が長いので、ちょっと疲れますがいい映画です。
ディカプリオ・・こ映画では「眼力」あるかのような鋭い眼をしていました。
本当のハワード・ヒューズは、190cmもある大柄な人だったようですが、
背の高くないディカプリオですが、迫力のある姿はすばらしかたです。
キャサリン・ヘップバーン(ケイト・ブランシェット)は、
これでアカデミー助演女優賞をとったわけですが、そんなに特別この映画の
演技がうまいと感じたわけではなかったです。ただキャサリン・ヘップバーン
の話し方や雰囲気がとても似ているようなことが書いてありました。
これは彼女の映画や日常の姿を知っている人たちにしかわからないのかも
知れないな~と思いました。
監督は「ギャング・オブ・ニューヨーク」のマーティン・スコセッシ
主演は、「タイタニック」のレオナルド・ディカプリオ
「ロード・オブ・ザ・リング」のケイト・ブランシェット
「ヴァン・ヘルシング」のケイト・ベッキンセイル
ジュード・ロウ は冗談のように出番が少ないです。ゲスト出演って程度。
「レッド・オクトーバーを追え!」のアレック・ボールドウィン
「シカゴ」のノア・ディートリッヒ
「ロード・オブ・ザ・リング」イアン・ホルム・・他
豪華出演人です。
●ここからネタバレです。
映画「地獄の天使」が失敗していたら本社を売り払うことになった
だろう、ハワード・ヒューズ、資産を投げ打ってまでも
映画を作ろうとしている姿は、ここではまともなはずなんですが
狂気さえ感じます。映画の臨場感を出す為気象学者をやとい
何ヶ月も雲待つ(黒沢明みたい・・)時代を見通し、
人が求めるものを見抜く目は大したものです。
そして悲しい結末になった、キャサリン・ヘップバーンとの恋は
同じようにカリスマ持ち、そして繊細であることで引かれあった
2人だからこそ結局相容れなかった別れだとも思えました。
ハワードはやることなすこと常軌を逸してますが(彼女が触れたかも
しれない服を全部燃やしたり)繊細さゆえに普通の人が我慢すれば
我慢できることが(金持ちってこともあるんでっしょうが)
そうできないんでしょうね・・。
ハワード・ヒューズは、ばい菌を恐れます、最初はまだいいですが
だんだん狂気に達していきます。手を洗ってドアを開けられなか
ったり、端から見ると失笑さえ起こります、これは「強迫神経症」
という病気のようです。
■ここに書いてありました。
http://allabout.co.jp/health/mentalillness/closeup/CU20040524A/index.htm?FM=cukj&GS=mentalillness
■ここちらにはハワード・ヒューズのことが詳しく書いてありました。
http://allabout.co.jp/health/mentalillness/closeup/CU20040608A/index.htm?FM=cukj&GS=mentalillness
キャサリンに自分がいつか狂うんじゃないかと語っているシーン
を思い出しながら、だんだんおかしくなっていくハワードを見ていると
とても哀れで、その才能ゆえに悲しかったです。
世界一早い飛行機を作り、世界一大きい飛行機を作ります。
みずから飛行機会社を経営し自分の夢を実現させていきます、
ライバル会社は議員まで抱き込んでハワードにワナをかけ
査問委員会(?)に引きずりだしました。
部屋の中で狂気に犯されて裸になって荒れていたハワードが
自分の主張をはっきりいい、相手をへこまし、そして大型飛行機
を飛ばせなかったら、アメリカを出て行くと宣言する姿は感動しました。
彼は夢の為に大金はたいているんですよねーー
最後の場面のあとは、映画では語っていませんが、人前に出られない
ほど病状がすすんだんでしょうねーー。
最初と最後で現れた子ども時代の体を母親に洗われているハワード
がなんとも忘れられません(そもそも母親が原因・・?)
あと指紋と魚を出した議員、人の弱味に付け込む姿は
とってもいやらしさを感じました。
それとラストにハワードは、現代のジャンボジェットのこと
じゃないかと思うアイデアを部下に話しています。きっともっと
才能を色々なことにいかせた人なんでしょうねーー。
ディカプリオは自分からこの企画を持ち込んだみたいですがーー
ホントうまかったと私は思います。
ハワードって個性的で映画向きの人だな~
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