第24章：（しつこくほのぼの路線貫徹）お帰りなさい御主人様

前回の路線転換はものの価値のわからぬ者どもにより圧倒的に否定されてしまった。よって意固地になった私は、逆風にもめげずしつこく我が道を貫くことをここに宣言する！今回の、より強固になったほのぼの路線は、全世界のヒネクレ者達の（＜＝お前だ）冷たく閉ざした心をも開き、萌えと癒しをもたらすであろう。


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お帰りなさい御主人様、お嬢様。萌えの聖地「かすてじょん」へようこそ「スペインで最も醜い町第3位」を誇る当地では、世にも無愛想で無教養で外人嫌いな市民と、掃いて捨てるほどいる東欧、南米を始めとした世界から集まった貧乏人が皆様のお帰りをお待ちしております。


「かすてじょん」はスペイン東海岸の、ガウディで有名なバルセロナ、火祭りで知られたバレンシアの中間の、海以外何もない辺鄙な田舎に位置します。このブログの御主人様は、一見リゾートっぽい海岸に並ぶ南国情緒漂うシュロの並木にだまされて、人生を誤りました。


「かすてじょん」では、御主人様の想像される明るく陽気なスペイン人など一人もおらず、他都市では決して味わえない驚きでいっぱいです。うわべはそれなりに綺麗でも、口を開けばスペイン人女性特有のダミ声で百年の恋も冷めるような素敵なメイド達が御主人様のお帰りをお待ちしています。客を客とも思わない高慢な態度で、御主人様のM本能をくすぐること請け合いです。


「かすてじょん」では、焼くか揚げてオリーブ油と塩かける以外に術を知らない馬鹿の一つ覚えの単調な魚介類料理が御主人様をお待ちしております。食べられなくもない名物パエリャも、一度食べたらつい、次は五目炊き込みご飯を注文したくなること必至です。スペイン料理に飽きたら、街中５０Mおきにある中華料理店に入ってみましょう。「安かろうまずかろう」を体現した当地の中華は、どうせここの連中味わからないから適当にやるあるよ～と作った無免許の中国人調理人の創作の産物であり、中華4000年の歴史の無残な姿に始皇帝様も草葉の陰で泣いておられる不味さです。


3月半ば、世界的に有名なバレンシアの火祭りが終わると、ただひたすら仲間内で酒飲むだけのかすてじょん「マグダレナ祭」の始まりです。当地では街中でやたらと年中シャッターの閉まったガレージを見かけますが、これは市民がただこの一週間に飲んだくれるそのためだけに1年間家賃を払って借り上げている、私設一杯飲み屋「Colla」です。埃っぽいただの倉庫に大量の酒類を持ち込んで、一族郎党とその友達だけに酒を振舞う、いかにもかすてじょんな習慣です。この期間は道端や公園でも心置きなく立小便して構いません。これに関しては心の広いかすてじょん市民が、御主人様が御用を足しにお越しいただけるのをお待ちしております。なお、このブログの御主人様のアパートの下には街頭特設ステージが作られ、毎晩朝の4時まで、大音響の音楽を堪能させてくれる予定なので、御主人様は、どこぞに脱出予定です。

御主人様、お嬢様、こんな素敵なかすてじょんは皆様のお帰りをお待ちしております。




・・・これでもほのぼのしないと申すか！


つづく

＜＜皆様へのアンケート＞＞
A・自らの見識のなさを悔い改め、作者の路線転換を支持に転換。
B・やはり無理があるので元の路線に戻れ。

・・・結局、体裁が変わっても中身は全然変わっとらんので（＜＝羊頭狗肉）やっぱ本路線は閉店とする。永らくの（＜＝8日間）御愛顧ありがとうございました。