最近パッとしたことがなく、本ブログも一月ほど放置し、御常連の皆様には大変失礼いたしました。スペインはすっかり春ですが、遠く抜ける5月の青い空を見つめつつ思ひます。私は、何ぜ故こんなピレネーの向こうのクソ田舎でくすぶっているのでせうか。流しの海外放浪サラリーマン生活も3カ国かれこれ通算10年を迎えます。地中海から流れるそよ風に吹かれつつ、ふと思ひ出しました。嗚呼、あの遠き日、あの誘いを受けていれば別の人生もあったかもしれない・・・。あの誘いを受けていれば、私は、このやうな文明の最果てではなく、今頃華やかな芸能界でブイブイ言わせていたであらうに・・・・と。
そのやうな訳で、ネタ切れ月間特別企画第一弾として、私の幻の芸能界デビューの話を書きとう存じます。いえ、決して自慢話などではないというか、本当は密かに自慢なのでござひますが、私の若き日の思ひ出につきあっていただければ幸いでござひます。
それは、今となっては遠い昔の日のことでござひます。当時大学に入学したばかりの学生であった私は、夕方は塾の講師、夜は居酒屋のバイト、昼は学校に行きもせず、下宿でご就寝という貧乏生活を営んでおりました。
その居酒屋は東京は高田馬場にございました。昨年、ふらりと懐かしの地に立ち寄った際、今もその居酒屋は駅前に健在でございました。もっとも名前は今風に横文字で「●A●UHACHI」などと変わっておりましたが、当時は身もフタもなく裏ぶれた大衆酒場、その名も「丸●」という看板をつけていたものでござひます。主に地元の馬鹿学生相手の店ではございましたが、一階は小料理屋風で、小皿の並んだ小さなカウンターの中の女将さんが、日々の仕事に疲れたサラリーマンの愚痴を聞きつつお酌をするお店でございました。そして、私が入店してしばらくした後、その女将が借金がらみで夜逃げしてしまい、何故か、変わって私が店長のご指名を拝し、夜な夜なおじ様達の酒のお相手をしていたのでござひます。
「おっ、ここは兄ちゃんが酌をしてくれるのかい。珍しいねえ。兄ちゃんがチーママってわけだ。」
「そうなんですよ。お父さん、お仕事お疲れ様です。まあまあご一献♥」
「俺もよー、ウィっ、若かったときは、色々夢もあったもんさね。それが今じゃウィっ、しがないサラリーマンよ。兄ちゃんよ、まだ若いんだ。いいかい、ウィっ、若いときの苦労は買ってでもでfrdtfyふじこlp・・・」
「あらあらお父さんたら、飲みすぎですよ。」
必ずしも私はそちらの方面の趣味はなく(必ずしも?)、またこの居酒屋も2丁目のそれとは違い、至極全うな道のお店ではございましたが、若きチーママとして、おじ様達の相手をしつつ、彼らとの馬鹿話の中からも日々人生の悲哀を学んでいたのでござひます。
そうしたある日のことでござひました。ふらりと訪れた二人組のお客様。年の頃は30前後でござひませうか、よれたジャンパーに、長髪とサングラス。いかにも一癖ありそうなお客様でござひます。しばらく二人で酒を酌み交わしながらも、しきりとちらちらと私の方を見るのでした。そして、注文なされたヒジキの煮物か何かをお出しした時、そのうちの一人が私に話しかけたのでござひます。
「お兄さん、学生?」
「はあ、新入生です。」
「僕らね、映画の仕事してるんだけど。」
「あら、そうですか。素敵なお仕事ですわね♥。」
「君、出てみない?」
「はあ?」
「僕ら、今企画中の映画の主役を探してたんだが、君は僕らの考えているイメージにぴったりだ。これ、僕の名刺。今度うちの事務所来てよ。詳しく話すから。」
まあ、どうしたことでござひましょう。これが東京といふ所なのでござひましょうか。ある日、突然に花は咲くのでございます。私は当時、4畳半一間の下宿で、酔狂にも政治や哲学にかぶれてその方面の読書に耽る、当時としても珍しい化石のような学生でござひましたが、考えもしなかったこのお誘いには興味が沸いたのでござひます。ああ、それもいいかもしれない。私の思索と情念を、文章ではなく、体で表現する、俳優と言う道。それもひとつの自己実現の方法ではないでせうか。前向きに考えてみよう・・・。そして、数日後、教えていただいた事務所に、赴いたのでござひます。
・・・長くなりましたので、今日のところはこの辺りにしとうございます。もう結末が半ば見えた方もいらっしゃるかとは存じますが、来週もまた、宜しければ私の若き青春の思ひ出にお付き合いいただければ嬉しう存じます。
つづく
そのやうな訳で、ネタ切れ月間特別企画第一弾として、私の幻の芸能界デビューの話を書きとう存じます。いえ、決して自慢話などではないというか、本当は密かに自慢なのでござひますが、私の若き日の思ひ出につきあっていただければ幸いでござひます。
それは、今となっては遠い昔の日のことでござひます。当時大学に入学したばかりの学生であった私は、夕方は塾の講師、夜は居酒屋のバイト、昼は学校に行きもせず、下宿でご就寝という貧乏生活を営んでおりました。
その居酒屋は東京は高田馬場にございました。昨年、ふらりと懐かしの地に立ち寄った際、今もその居酒屋は駅前に健在でございました。もっとも名前は今風に横文字で「●A●UHACHI」などと変わっておりましたが、当時は身もフタもなく裏ぶれた大衆酒場、その名も「丸●」という看板をつけていたものでござひます。主に地元の馬鹿学生相手の店ではございましたが、一階は小料理屋風で、小皿の並んだ小さなカウンターの中の女将さんが、日々の仕事に疲れたサラリーマンの愚痴を聞きつつお酌をするお店でございました。そして、私が入店してしばらくした後、その女将が借金がらみで夜逃げしてしまい、何故か、変わって私が店長のご指名を拝し、夜な夜なおじ様達の酒のお相手をしていたのでござひます。
「おっ、ここは兄ちゃんが酌をしてくれるのかい。珍しいねえ。兄ちゃんがチーママってわけだ。」
「そうなんですよ。お父さん、お仕事お疲れ様です。まあまあご一献♥」
「俺もよー、ウィっ、若かったときは、色々夢もあったもんさね。それが今じゃウィっ、しがないサラリーマンよ。兄ちゃんよ、まだ若いんだ。いいかい、ウィっ、若いときの苦労は買ってでもでfrdtfyふじこlp・・・」
「あらあらお父さんたら、飲みすぎですよ。」
必ずしも私はそちらの方面の趣味はなく(必ずしも?)、またこの居酒屋も2丁目のそれとは違い、至極全うな道のお店ではございましたが、若きチーママとして、おじ様達の相手をしつつ、彼らとの馬鹿話の中からも日々人生の悲哀を学んでいたのでござひます。
そうしたある日のことでござひました。ふらりと訪れた二人組のお客様。年の頃は30前後でござひませうか、よれたジャンパーに、長髪とサングラス。いかにも一癖ありそうなお客様でござひます。しばらく二人で酒を酌み交わしながらも、しきりとちらちらと私の方を見るのでした。そして、注文なされたヒジキの煮物か何かをお出しした時、そのうちの一人が私に話しかけたのでござひます。
「お兄さん、学生?」
「はあ、新入生です。」
「僕らね、映画の仕事してるんだけど。」
「あら、そうですか。素敵なお仕事ですわね♥。」
「君、出てみない?」
「はあ?」
「僕ら、今企画中の映画の主役を探してたんだが、君は僕らの考えているイメージにぴったりだ。これ、僕の名刺。今度うちの事務所来てよ。詳しく話すから。」
まあ、どうしたことでござひましょう。これが東京といふ所なのでござひましょうか。ある日、突然に花は咲くのでございます。私は当時、4畳半一間の下宿で、酔狂にも政治や哲学にかぶれてその方面の読書に耽る、当時としても珍しい化石のような学生でござひましたが、考えもしなかったこのお誘いには興味が沸いたのでござひます。ああ、それもいいかもしれない。私の思索と情念を、文章ではなく、体で表現する、俳優と言う道。それもひとつの自己実現の方法ではないでせうか。前向きに考えてみよう・・・。そして、数日後、教えていただいた事務所に、赴いたのでござひます。
・・・長くなりましたので、今日のところはこの辺りにしとうございます。もう結末が半ば見えた方もいらっしゃるかとは存じますが、来週もまた、宜しければ私の若き青春の思ひ出にお付き合いいただければ嬉しう存じます。
つづく
ものすごく忙しいんだ~、と勝手に思ってたのだけどネタ切れだったのか。ってことは、カステジョンは平和なのね。それはそれでよいことよ(^^)
オチ・・・ってことは、やっぱりタダでは終わらないわけですね。次回楽しみにしてますからぁ~♡
オチがある??↑ことを期待して、来週も見逃さないように楽しみにしております!!
本当は暗いスペインの話なんてタイトルよくつけれますね・・・。周りのプレッシャーが怖くて無理っすよ・・・。
私は銀座界隈で、よくホステスのスカウトを受けたもんだわー。世が世なら、今はスペインの田舎町の専業主婦じゃなくて、銀座のママだったかもねー。
mamasitaさんが銀座のママ・・・・・それもまた似合いそう!!
AVなどと下賎な。そのような下衆な話などではございませぬ。私はもっとレベルの高い話しか相手にしませぬ。ええ、AVなどと、汚らわしい。
メールしたのに返事がないと思ったら、ちょっと、ブログに疲れてたのね。私もたまにそうゆうことあるよー。
おち、早くしりたーい!!!だめよ、スカウトに騙されちゃー。
ちなみに、私は、大学低学年の時、テニススクールの受付嬢のアルバイトをやってて、やっぱり、疲れたおじ様達の愚痴をきいてました。でも、バブルだったから、楽しかったなー。
会長の過去!相変わらず、ニクイところで切りますねぇ。次回を楽しみに今週も生きてまいります・・・。
バレンシアオフ会ではお目にかかることができず、残念でしたわ~。
わらわも何故かあまり日記を更新せず放置しておりました。最近復活させましたのも、しんたろうさまと
やはり乳兄弟、シンクロがなせる業でございませうか?私は大奥の口調に最近ハマって候。
おしん泣かすな、馬肥やせでございまする。ニンニン
はやく、オチが知りたいで候。されど・・・
しょうもないちゃうん?(笑)なぜに大阪弁?