自分セラピー

「自分を好きでいる」ことは人生を豊かにしてくれます。そこに気づかせてくれる沢山のファンタジー文学を紹介していきます

『 りこうすぎた王子 』 アンドリュー・ラング

2015-07-16 06:51:41 | 児童文学
まだまだ知らない作家がいて、まだまだ知らない物語がある。


ラングの名前を知って、すぐに検索をかけて、その中から面白そうな本を一冊ゲット。


これが、、、、、はまってしまった。


アンドリュー・ラングは、ペローや、グリム兄弟と同じように、童話の採集家。


そしてその中に、ラング自身の創作童話がある。


それが、『 りこうすぎた王子 』 だった。





知っているお話のエッセンスがちりばめられていて、だからと言って似た話でもない。


ワクワクしながら一気に読み切ってしまった。


子どものいない王様とお妃さまの間に、ようやく一人の子どもが生まれた。


そのお祝いに、国のしきたりによって王様がたくさんの妖精を呼ぼうとしたのだけれど、そういうことを信じないお妃さまが拒否。


このあたりがオモシロイ。


ふつうは呼ぶでしょ。


それでも、妖精たちは勝手に押し寄せて、勝手に贈り物を授けていく。


一歩ではるか三千里の 「 千里ぐつ 」


かぶると姿が見えなくなる 「 かくれぼうし 」


かぶると願いごとがかなう 「 ねがいぼうし 」


魔法のじゅうたんも。


でも最後の妖精が、、、、、、、


眠れる森の美女は、つむに刺されて死ぬ、と予言したけれど、このお話ではなんと


「 王子よ、あまえはりこうすぎる王子になるがいい 」


おかしいでしょ。


でも、けっきょくこのプリジオ王子は、りこうすぎることで、王様家族からも国中の人からも嫌われてしまうのです。


ついには、王子をお城に置き去りにしたまま引越しまでしてしまう。


この展開、たまらない。


なんだか、おとぎ話や民話の鉄則や常識をぶち破ってしまっているような。


ひとりぼっちなってしまったプリジオ王子は、お金もなく、着替えすらない。


あるとき、ほら、眠れる森の美女が眠りについてしまった塔の上で、お妃がガラクタだと言ってしまいこんだ、あの妖精たちからの贈り物を見つけるってわけです。


まぁ、お話は自分で読んだ方がいいので、この辺でやめておきますが。


ラングは、12冊のいろの童話集(あおいろの童話とかきいろの童話とか)がある。


少しずつ買い集めていこうと思うのであります。


あっ、おまけにこの挿絵、あの 『 はなのすきなうし 』 の絵を描いた、ロバート・ローソンなのでした。










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