自分セラピー

「自分を好きでいる」ことは人生を豊かにしてくれます。そこに気づかせてくれる沢山のファンタジー文学を紹介していきます

アンネ・フランク『妖精のおくりもの』

2014-02-28 07:52:20 | 児童文学
ひどいことをする奴がいる。


アンネ・フランクやユダヤ関連の書籍を破るという。


本を破るという行為そのものが、ボクにはありえない事だけれど、なぜ・アンネフランクなのか。


いじめと似た、陰湿で卑劣なやり方にあきれてしまう。


先日、大阪の物語りセッションの時に、初めて「アンネ・フランクの童話」を知った。


アンネが隠れ家で書いたとされる日記のことは知っていたけれど、彼女が収容所で書き綴った童話が14遍もあるというのには驚いた。


妖精が出てくるお話が多いようだけれど、その時に受講生が教えてくれた物語もそうだった。


お金持ちの家に生まれた妖精が、両親が亡くなった後、自分だけではとても使い切れないお金を街の貧しい人たちに与えていく。


やがて、お金は無くなってしまうのだけれど、妖精は街の人たちに大切な心を与え続けるのです。


あるとき、家族を失った女性から「お金はあるからいらない」と言われる。


妖精は、お金を与える代わりに、悲しそうな彼女の話を聴きます。


そして、その妖精は、その女性にこう伝えます。


「ただ、自然とむかいあうのです。

そうしていれば、自分が、とても小さく思えてきて、いやなことは、みんな、わすれてしまうでしょう。

はじめは、心の中がしずかになります。

それから、だんだんと、よろこびにみたされてきて、やがて、神さまは、けっしてあなたを見すてたりはしなかったんだと、お感じになりますよ」


この言葉は、アンネが収容所の中で、自分に向けた言葉でもあったのでしょう。


それも15歳で亡くなる前に。


2度3度とこの言葉を読み返しているうちに、ボクの心も静かになっていく。


是非とも、この言葉を卑劣な犯人に読ませてあげたい。



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