著莪猫(ShagaNeko)海を渡る【広州編】

夫の転勤にともない始まった子連れ・猫連れの海外生活。
天津で3年、そして広州へ。
ただいま新しい場所で奮闘中。

優先席

2013年10月24日 18時44分55秒 | 生活
日本の電車には、皆さんご存知のように「優先席」があります。
中国にもバスなどに優先席はありますが、電車では見かけたことがありません。
こう言うと「中国は公共のマナーが遅れている」と言われてしまいそうですが、実際には中国では小さな子どもやお年寄りに席を譲るのは当たり前の事として行われていました。
バスの優先席はステップの無い安全な席・乗降口に近い席を必要な人の為になるべく空けておくようにということらしく、見ているとステップのある席から埋まっていきます。

実際、娘と一緒に広州の地下鉄やバスを何度も利用していましたが、どんなに混んでいる時でも娘がずっと立ったままだったという事はありません。
まだ吊り革に手が届かない娘が入口付近のポールに掴まっていると、近くに座っているイマドキの若者がサッと席を立ち娘を手招きしてくれた……なんて事が何度も。
お礼を言っても「不用謝(いいえ〜)」と、まるでもうすぐ降りるからいいんだ、みたいな感じで遠くに行ってしまいます。
でも離れた場所でずっと降りずに乗っていたのを見たことがあるので(これも何度も)席を譲るために移動してくれていたのです。
とにかく、日本人より席の譲り方がスマート。
席を必要としている人に席を譲る……それが当たり前の事として根付いているように見えました。

日本だとお年寄りが近くで立っていても知らん顔とか、その気があっても気恥ずかしさから行動に移せない人が多いのではないでしょうか。
私自身も、目の前にお年寄りや怪我をした人が立っていれば席を譲りやすいけど、少し離れていたりするとなかなか声をかけることができませんでした。
(黙って席を立つと、全く関係の無い若者に座られちゃったりして……ーー;)


先日、私と娘が電車で移動していた際の事です。
それは快速電車で、普段乗っている私鉄電車とは優先席の場所や色が少し違っていました。
(運転席に近い前方部分のボックス席が何列かオレンジ色のシートでした)
それを見た娘が
「ねぇママ、電車の中ぜ〜んぶが【ゆうせんせき】だったらいいのにね。
 どこに座っていても困ってる人には『どうぞ』ってしなくちゃダメだよね」
と言うのです。
たしかにそう、それが理想です。
それが当たり前に行われる世の中になったら一番良いのだけど。
そんなふうに考える娘を嬉しく誇らしく思うとともに、ではなぜ優先席があるのか……それについて娘と話をしてみました。


日本国内でも優先席の利用の仕方の捉え方には二通りあるようで、
「健康な人が座っていても良いけど、必要な人がいたら譲らなければならない場所」
「必要としない場合は優先席には座らない。空けておかなくてはならない場所」
という違いがあるようです。

私が結婚前に利用していたところ(静岡県内のJR)では前者の考え方の人が多かったのか、混んでいるけどそこには座らずに席を空けておくということはありませんでした。
でも東京から来た同僚の話だと後者の考え方の人が多いらしく、「静岡に来たら健康そうな人でも優先席に座っていて驚いた。あれは恥ずかしい」と言われたことがあります。
これは個人の考え方よりも周りの人がどうしているかによって差が出てくると思うので、地域差があるのかもしれません。

私個人の考え方ですが、昔は「空いてるならいいでしょ。必要そうなら譲るし」と思っていました。
でも今は、優先席を必要としているかどうかは見た目だけでは判断できないことも多いですし(妊娠初期の人や、体調不良、見た目には判りにくい疾患を持った人など)、必要としていても自分から席を譲って欲しいとはなかなか言い出せないものでしょうから、後者のほうが良いと思っています。


そんな話を娘としながら、携帯やゲーム機に夢中になって周りに迷惑をかけたり、席を譲るべき人がいることにすら気づかない子にはなってほしくないなぁ……と思ったのでした。





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