労働契約法改正案 閣議決定

　3月23日、労働契約法の改正案が閣議決定されました。
　法改正の目的は、労働者全体の２割以上を占める有期労働者の処遇改善と雇用安定化を図ることとされています。
　法が施工されれば、パートや契約社員など働く期間が決まっている有期契約労働者が、同じ職場で５年を超えて働いた場合、本人の希望すれば無期雇用に転換できることになります。（参照）
　改正案には、契約の更新が繰り返されているなど「雇用が継続されると期待することに合理性が認められる場合」は、不当な雇い止めを防ぐため雇用の打ち切りを制限することも明記されています。また、改正法施行の８年後に見直しをするとの項目も盛り込まれています。

労働契約法の一部を改正

厚生労働相の諮問機関・労働政策審議会は今月16日、労働契約法改正案の要綱を厚生労働大臣に答申しました。
今回の改正案のポイントは、契約社員など期間を定めて働く「有期雇用労働者」の通算の契約期間が５年を超え、労働者が希望した場合は、無期雇用に転換させる新制度の設置です。
対象となるのは、法施行後に結んだり更新されたりした雇用契約で、6か月以上期間が空かなければ、断続した雇用契約も通算されます。
来春の施工を目指しているので、施行された場合、最初に転換の対象者がでるのは2018年になリます。

「労働契約法の一部を改正する法律案要綱」の答申について

改正派遣法成立へ

改正労働者派遣法案が衆院で可決され、
今国会で成立する見通しとなりました。

内容を見ると、当初の目玉であった
製造業派遣禁止・登録派遣禁止は見送りとなり
良し悪しは別として、結果としては骨抜きとなりました。

短期派遣の禁止は期間が「2か月以内」から「30日以内」に、
違法派遣があった場合の「みなし雇用制度」も3年後に先送り、
となっており、規制内容はかなり緩和されています。

社会保険の適用拡大・パートまず50万人対象

社会保険のパート労働者への適用拡大について
政府が最終調整に入ったとのことです。

適用の要件は
1.週の労働時間20時間以上
2.年収80万円以上
3.雇用期間1年以上

第一段階では
従業員1000人超の企業で働く50万人
ということで、だいぶ具体的になってきました。

第一段階における企業の負担増は
800億円程度ということで、
パート比率の高い業種からの反発は大きそうです。

社会保険の適用拡大・パートまず50万人対象