潔淨精微、易之教也

占いに関する一言

易卦之吉凶悔吝の判定原理

2005-03-20 22:22:36 | Weblog
64卦を大きく分けて、四つの状態含んでいます。つまり‘吉’‘凶’‘悔’‘吝’で表すこと。卦の吉凶悔吝の判定について、様々な説明があるけれども、基本的なことがあまり話してません。ここでその原理を説明して、研究家の皆さんのご参考になれれば幸いです。
この原理の用途がたくさんありますが、公開することが無理なので皆さんのご研究の時、個人で参考としてご活用してください。

《周易・説卦伝》曰:
“闔戸謂之坤、辟戸謂之乾、一闔一辟謂之変、往来不窮謂之通、見乃謂之象、形乃謂之器、制而用之謂之法、利用出入、民咸用之謂之機。”

この話には一つ大事なことを含んでいます。‘闔’‘辟’‘往’‘来’のことです。この四つのことは具体的にどんな状態でしょうか?

まず、八経卦の基本を見てみましょう。
乾坎艮震は陽で、陽とは上がり、上昇の意味があります。だたその内坎は下がり、下降のことです。巽離坤兌は陰で、陰とは下がり、下降の意味があります。ただその内離は上がり、上昇のことです。
まとめてみると以下のことが明らめます。

1.乾艮震離:上昇、向上 ―>‘↑’
2.巽坤兌坎:下降、向下 ―>‘↓’

64卦は八経卦で重ねてできたものなので、上記のことで、64卦の‘闔’‘辟’‘往’‘来’の状態を定義できます。以下のように

1.‘闔’とは 上卦が下降+下卦が上昇 (向心と呼ばれる)
2.‘辟’とは 上卦が上昇+下卦が下降 (離心と呼ばれる)
3.‘往’とは 上卦が上昇+下卦が上昇 (外引と呼ばれる)
4.‘来’とは 上卦が下降+下卦が下降 (内引と呼ばれる)
(具体的な例は図のように)

‘闔’は向心の形で、陰陽配合なら吉、陰陽不調なら凶
‘辟’は離心の形で、陰陽配合なら害、陰陽不調なら凶
‘往’は外引の形で、陰陽不調なら悔、だんだん吉へ変化、陰陽配合なら亨
‘来’は内引の形で、陰陽不調なら吝、だんだん凶へ変化、陰陽配合なら貞

これは易卦之吉凶悔吝の判定原理です。(図は乾と坤で組み合わした地天泰、天地否、乾為天、坤為地を例としたものです。他は同じです。)
興味が持てば64卦の吉凶悔吝の定義を以上の原理と参照してみてください。