潔淨精微、易之教也

占いに関する一言

「帰蔵之法」とその応用

2005-03-08 23:25:34 | Weblog
以下に紹介する「帰蔵之法」は基本的な原理と技法で、易、遁甲術、風水学、そして象数易学のある領域によく使われ、東洋占術の一つの基本技法で大きい価値があるものです。愛好者と研究者の皆さんのご勉強、ご研究に力になれると思うので、簡単に紹介させていただきます。

「孤陰不生、孤陽不長」
これは陰陽思想に一つの基本的な認識で、陰陽合和の重要性を示しています。陰しかない、あるいは陽しかない場合、陰陽調和取れないので、変化できず、前途見えずの状態になり、つまり陰の状態になります。逆に陰と陽会ったら変化でき、発展でき、前向、向上の状態になり、つまり陽の状態になります。
ここでまとめてみると、以下の公式が得られる。

.....(1)陰+陰=陰
.....(2)陽+陽=陰
.....(3)陰+陽=陽

この三つの公式は「帰蔵之法」の基本です。(陰爻と陽爻で示す公式は図のように)

風水学の八宅法を例として「帰蔵之法」の応用を説明します。
一般の八宅法の本あるいはテキストに玄関の位置により各方位のもの決める表とか図とか載っていると思いますが、ここでそのもとを説明させていただきます。

八経卦と九星の基本的な対応関係:

.....乾卦「延年」
.....兌卦「天医」
.....艮卦「生気」
.....震卦「過害」
.....離卦「六殺」
.....巽卦「五鬼」
.....坎卦「絶命」
.....坤卦「伏位:左輔、右弼」

八宅法には玄関がある方角の宮位により、建物内部の八方位の状態を決めます。例えば、玄関が震宮にあると、‘生気’が南の離宮にあるなどのこと。具体的な計算の方法は以下のように

.....「玄関の宮の卦」+「目標の宮の卦」==> 帰蔵之法での計算結果 
(その計算結果と八経卦と九星の基本対応関係を参照して、目標の宮はどんな星かのことがわかります)

例:玄関は震宮にある場合、南の離宮の星を求めたい時:
.....震卦 + 離卦 => 艮卦 (図の例のように)
八経卦と九星の基本対応関係により、南の離宮は生気です。


八宅法では玄関がどの位置にあっても、帰蔵之法で八方位の星を求めることができます(やり方は上の例と同じです。興味がある方やってみてください。)。帰蔵之法は八宅法の基石の一つです。

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いろんな流派とたくさんの占師が出ているけれども、占術の本源からだんだん離れて、見えなくなってしまった時代…
この「帰蔵之法」の紹介で、皆様ある程度占いのもとの原理と技法の形を認識できればと心からお願いします。