楓荘日記

米女優サンドラ・ブロックの情報を中心に、洋画、日米ドラマ、本など、思いつくまま書いていきます。

少年老い易く・・・

2011-06-18 19:20:06 | Song of the Moment

 "Song of the Week"と題していたこのカテゴリーですが、全然"Week"ではないので、"Moment"にカテゴリーを改めました(笑)。

 私はTVドラマもけっこう見ます。海外ドラマはいろいろ興味があるものの、決まったシリーズものを見ているだけで、それはまたいつか紹介したいと思っているですが、日本のドラマも毎クール楽しみにしています。だいたい初回は必ずチェックするのですが、忙しいとずっとチェックできず、終わるころにようやく見始めたり。

 もう終わってしまいましたが、NHKで「マドンナ・ヴェルデ」というドラマを途中2回録画を忘れましたが、見ていました。子宮がんで子宮を摘出した娘に懇願されて、55歳の母親が代理母出産をする、というストーリーです。子供が欲しくても授からない方、ご病気で不可能になってしまった方のお気持ちは、察することしかできません。どうしても自分の子が欲しいという気持ちは想像できるものの、選別と金銭がかかわってくる人工授精には反対です。いくら医療が発達したとはいえ、人間の手で操作してはいけない領域があるはず、というのがその理由です。このドラマは、選別も金銭も関係ないのですが、代理出産は日本では認められていないので、倫理上の問題は残ります。

 あ、その話をしたかったのではなく、リベラです。リベラ。その「マドンナ・ヴェルデ」の主題歌がリベラだったのです。最初に聴いたとき、あ、「リベラ」と言えば・・・と思い出したのが、2009年公開の日本映画『誰も守ってくれない』。君塚良一監督・脚本の作品で、モントリオール世界映画祭で脚本賞を獲得しました。未成年の兄が犯した殺人のために、マスコミに追われ、身を隠さなければならなくなった中学生の少女(志田未来)と、彼女を保護する刑事(佐藤浩市)を描いています。映画公開前には、ストーリーの数か月前を設定にしたドラマが放映され、ドラマの最後で、映画版の事件に向かうシーンが登場します。映画版では加害者家族、ドラマでは被害者を中心に描いていて、興味深い企画でした。

 その映画(ドラマも同じだったと思うのですが、記憶があいまい)の主題歌がリベラの「あなたがいるから」(You Were There)でした。

<!-- Libera -You Were There -->

 「僕が生まれたときからずっとあなたは見守ってくれていた」という詩で始まるこの歌は、ボーイソプラノの美しさともあいまって、映画のラストでぐっと心に迫りました。ソロをとっているのは、当時14歳のトム・カリー君。パキスタン人とイギリス人のハーフだそうで、独特の雰囲気があります。「リベラ」というのは、もともとは南ロンドンの教会付属の聖歌隊で、その後、聖歌中心ではあるけれど、レパートリーを広げた合唱団になったそうで、「リベラ」というのはラテン語で「自由」の意味だそうです。7~8歳から17~8歳までの少年がメンバーで、声変わりした後でも、合唱団に残り、低音域を担当することもあるそうです。このトム君も2010年まではレコーディングに参加しているので、16歳ぐらいまでは在籍していたようです。

 ボーイソプラノの美しさは、やはりその寿命の短さと切っても切れないものがあると思います。短いがための切なさ。こういう曲でソロを歌うには、幼すぎてはムリなわけで、それだけの力を身につけ、活躍できる期間はほんの2~3年。それでも、トム君は早くから才能を開花させ、7歳で入団してまもなく、単独ではないものの、ソロをとるようになり、このリベラでもソロイストである期間がいちばん長いひとりのようです。

 そしてこの「あなたがいるから」のビデオで、0:52ぐらいにアップで映る少年が、「マドンナ・ヴェルデ」の主題歌「生命の奇跡」(Song of Life)で晴れてソロとなったラルフ・スカン君、12歳。

<!-- Libera - Song of Life -->

 「あなたがいるから」よりずっと明るいトーンの曲で、こちらもなかなかいい感じ。私は当然ながら(?)、せっかくならルックスが好みの子のソロが聴きたいなあと思うわけで・・・・・・。すみません、低俗で。この「生命の奇跡」でラルフ君の次ぐらいのパートを受け持っているジェームズ・モードント君がなかなか可愛いなと(笑)。0:33ぐらいから歌い始める男の子です。まだ11歳。きっとラルフ君の次のメイン・ソロイストになるのでは・・・と期待。

 トム君全盛期は黄金時代のようだったらしく、何人か人気の2番手ソロイストが出たようです。その1人が、「生命の奇跡」のビデオでは1:11あたりでアップになるベン・フィリップ君、現在15歳。どうです、この色気!(笑) そして、1:53あたりで、横顔がちらっと映るジョシュ・マディン君、今年17歳。ジョシュ君はトム君と同い年ですが、変声期が遅かったのか、トム君のあとで短期間メイン・ソロイストになったようです。ベン君もジョシュ君も、「生命の奇跡」では低音域担当で参加したのでしょうね。2人とも、今年3月の時点での合唱団ソロイストのリストにはまだ載っています。彼らふたりがダブル・ソロで歌ったのが、「永遠の時」(Time)

<!-- Libera - Time -->

 ふたりとも、「あなたがいるから」でも重要なパートを歌っています。全員、日本にも何度か来ていますね。トム君の前のメイン・ソロイストにマイケル・ホーンキャッスル君という少年がいて、彼の「彼方の光」(Far Away)は名曲と言われています。この時にトム君は二番手、ジョシュ君とベン君も三番手グループにいます。この曲もNHKドラマ「氷壁」の主題歌に使われました。

<!-- Libera - Far Away -->

 まあ、合唱団に入るというのは、合唱自体が好きなんでしょうけど、同年代が何人もいるなかでソロイストになるのは、この年齢だとやはり才能がいちばんモノをいうのかなあ。マイケル君の「彼方の光」、トム君の「あなたがいるから」のように、これは彼の歌、というのが持てるのは幸せですね。そして、そういう名曲を聴ける私たちも幸せです。


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