DRIVING~DiaRy of racIng deVelopment IN Grid~

DRIVING
【名:運転、推進、駆動 形:心をとらえる、激しい】

ロータリーエンジンの基礎知識

2006-02-20 23:18:07 | technology
ロータリーエンジンって言うのはすごくシンプルな構造をしています。

ローター、ブロック、エキセントリックシャフトのみ
すごくシンプルな構造をしています。

レシプロエンジンはブロック、シリンダー、コンロッド、クランクシャフト、バルブ、バルブスプリング、カムシャフト・・・などなど

ロータリーはシンプルです!
燃焼にもかなり独特な特性が存在します。
ローターが一回転すると燃焼は3回します。いま現在販売されているのは2ローター。1ローターあたりローターとエキセントリックシャフトのギア比は3:2となっており、ローターが1回回転するとエキセントリックシャフトが2/3回転しるいると考えるのが普通ですが・・・ローターとエキセントリックシャフトは偏心が存在します。つまりローターは「自転」しながら「公転」しているわけです。さらに自転運動より公転運動の周期の方が長いので、ローターが一回転するとエキセントリックシャフトは3回転。つまり1回燃焼すると1回転。さらに2ローターで時間差で燃焼させているので、2ローターが1回ずつ燃焼するとエキセントリックシャフトは2回転。

さらに1行程あたり、
360°×1/4(4サイクルより)×3(エキセントリックシャフト1回転あたりの燃焼回数より)=270°の作用角。

ちなみに
ストレート4
360°×1/4×2=180°
ストレート6
360°×1/4×3=270°

前後ローター間における動作行程の重なりが長いため、出力トルクの変動はレシプロより小さくるのでストレート6と同じってことです。

また、高回転域でのトルクの落ち込みが小さいのは自然吸気エンジンの場合、吸入はピストンの下降、またはローターの回転によって生じる負圧と大気圧の差によって行われるが、高回転になると吸入抵抗が増すうえ、発生した負圧を使用し切らないうちに吸入行程が終了してしまうため、吸入効率が急激に低下し高回転域でのトルクの落ち込みを生じさせる。
しかし、ロータリーにおいては吸入弁が無く、吸気抵抗が小さいうえ、ローターはエキセントリックシャフトの1/3の回転数で回るため吸入行程にかける時間が相対的に長く(作用角270°より)、十分な吸入を行える回転域はレシプロより高い。このため、フラットなトルクカーブを描き得るのである。

しかし欠点も存在し、アペックスシールの摺動速度は、13Bエンジンの場合 25.7m/sec(6,000rpm時) にも達し、レシプロエンジンのピストンスピードの約2倍近くに当たる。ただでさえアペックスシールにより摩擦があるのに、これによりエンジンオイルも厳しくなります。だからロータリーはオイル交換が早めなんですね(笑)

さらに、アペックスシールをダイヤフラムシールを使いサイドシールに押し付け、さらにローターの遠心力により圧縮比を保つのでエンジンのOH時期が来ても出力低下は感じられないんです。しかし、確実にエンジンは傷ついています。

ロータリー乗りのみなさん気をつけてください。

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