草莽の記     杉田謙一

教育・防衛・慰霊・エネルギー・歴史についての意見

中日新聞は沖縄戦への意図的世論誘導記事を是正すべし

2008-03-04 22:26:57 | Weblog
抗議文

貴紙十二月二十八日発行中日春秋欄に、高校生諸君と呼びかける主張が掲げられた。われわれはその品位なき、悪意に満ちた扇動の主張に断固抗議するものである。
 そもそも沖縄は敵国米軍の圧倒的攻撃を受け国土防衛に向け必死に戦った激戦地である。五十万余の敵兵に対し我がほう十二万余の兵力で戦わなくてはならぬ困難きわまる闘いであった。その中での必死の戦いであった。
 貴紙は日本軍の手榴弾が自決用に使われた事を指して軍の強制があったとしているが、兵力不足、兵器不足の最たる現地で、兵士に竹槍まで持たせていた日本軍にとって、手榴弾は貴重な武器だった。それを現地召集の防衛隊員に持たせていたものが、家族の自決に流用されたにすぎない。手榴弾自決をもって軍による自決命令へとすりかえるのは、ためにする議論である。
 元ひめゆり学徒隊の証言の中には『「まだ若いのだから無駄死にすることはない」と逃がしてくれた』『豪の中で、もうみんなで自害しようと女学生の一人が手榴弾を手にしたら、今まで仲良かった兵隊さんが、刀を片手にすごい勢いで怒鳴った。「お前ら、今すぐここから出て行け!さっさとしないと叩っ切るぞ!!」女学生達は泣く泣くアメリカ兵の待つ、豪の外へ出る。豪から少し離れた時に、豪の中から爆音が・・。兵隊さん達は女学生達を死なせまいとして、あんなヒドイことを言ったんだ・・豪の中から黒い煙がいっぱい出てくる。』というものもある(『ひめゆり記念館』)。手榴弾配布も大江裁判において金城証人により実証された如く「三月二十日の兵器軍曹からの手榴弾配布事実は渡嘉敷のみ」の事実さえ崩れ、「渡された証人が誰一人いない」事となっているではないか。軍命令であるなら、ありえないことである。いかに説明をするのか。
 裁判にて梅澤裕氏は言う。大艦隊の艦砲射撃と爆撃にさらされ、本格的な米軍との戦闘に向けて山中の陣地で将校会議を開いていた夜、村の助役ら五人が訪ねてきた。
《いよいよ最後の時が来ました。敵が上陸したら逃げ場はありません。軍の足手まといにならないように老幼婦女子は自決します》
 切羽詰まった様子でそう言い、自決用の爆薬や手榴弾などの提供を求めた。氏は驚いて即座に断り、こう言葉を返した。
《決して自決するでない。軍は陸戦の止むなきに至った。我々は持久戦により持ちこたえる。村民も壕を掘り、食糧を運んであるではないか。壕や勝手知った山林で生き延びて下さい。共に頑張りましょう。弾薬、爆薬は渡せない。》これこそが事実である。自決用手榴弾を軍命令で配布した事実があるなら貴紙はその証明をすべきである。
「沖縄戦の集団自決が軍の関与なしで起きたかのように書かれた日本史の教科書を読まされるところだったのだ。」などとする表記は悪意そのものである。
 座間味島で軍命令を出したとされる元守備隊長梅澤裕少佐は「戦傷病者戦没者遺族等援護法の適用の為、島の長老達から偽証するよう頼まれ、従った」と証言しているではないか。座間味島の宮城初枝(当時青年団長、集団自決で生き残った)は「一九四五年三月二五日に村の有力者五人と隊長にあった際に、隊長は『自決命令』を発していない」との手記を遺しており、娘の宮城晴美が二〇〇〇年に『母の遺したもの』として出版したその手記によると「厚生省の職員が年金受給者を調査するのため座間味島を訪れたときに、生き証人である母(初枝)は島の長老に呼び出されて『命令があったと言って欲しい』と頼まれ、(本当は命令はなかったが)命令があったと証言した」と告白している。宮城初枝女史はこのあと、「国の補償金がとまったら、弁償しろ」などの非難を浴びたが、彼女が再び発言を変えることはなかった。 
 また、渡嘉敷島で起きた住民の集団自決についても、役所の照屋氏は「うそをつき通してきたが、もう真実を話さなければならないと思った。赤松隊長の悪口を書かれるたびに、心が張り裂かれる思いだった」と話している。
 自決にしてくれと頼まれ、県民のためになるならと、「軍命令」を偽造してまで沖縄を守ろうとした軍人の心を、真実を、なぜに覆うのか。なぜに県民の生活を守るために名誉を捨ててまで非難覚悟で口をつぐみ続けた心を分かろうとされないのか。真実を知りながら逆の報道・主張をなすのがマスコミの姿勢と言えるのか。北朝鮮による拉致、従軍慰安婦問題でのミスリード同様、罪を重ねることになるのをお気付きか。事実に目を向けることなく世論をあおるが如き姿勢はマスコミ人の姿勢にあらず。かつての大本営発表に追従した姿勢と何ら変わるものではない。
 何とか敵を倒し国土国民を守る。敗れてのちも沖縄のためにできることをなす。それこそが沖縄県民救済のために軍人が取った方途である。

 貴紙は「教科書に一泡吹か」そうと言う。何たる言い草。教科書の存在の意義を否定する扇動者の立場をとろうとするのか。生徒にすりより仲間意識をかもし出そうとは哀れでもある。「古きよき学生運動」へのノスタルジーであるのか。世論迎合、生徒迎合も限度を持たれよ。
 さらに問う。あの沖縄で軍は、マスコミは、何が出来たのか。君らはペンの力で自決を止めえたのか。君らの先輩は命を張って沖縄を防衛して来たのか。
 軍は命がけで住民を国土を守ってきた。自決された方々は米軍による国土への凌辱を見るにしのびず、気高き生命を国に捧げられた方々と判ずべきものであり、この哀しみは、われらが深くこころに受け継ぎゆくべきものである。軍より自決命令が出されておらず、さらに死んではならぬと指示があったことが判明した以上、少なくとも軍の強制との論は成り立たない。 
 貴紙が「軍に強制」されて死を選んだと断じるのは、今や軍と殉国自決者に対しての冒涜である。「軍の強制」を実証なく論じようとする愚を即刻改められよ。
 公器たるマスコミとしての責任を果たしえなかったこと(戦時の戦意高揚報道、今回の沖縄集会参加者水増し報道と軍命令不在事実判明後の対応など)を自己批判せず、軍に責任をかぶせるが如き言論は見苦しい。高校生に「調査要請」すべきは「マスコミの戦争加担問題」ではないのか。

われらは貴紙の無責任な「軍の強制論」に断固抗議するものである。

以下、三点につき、貴紙の見解を問う

一 記事冒頭 沖縄集会参加人数について
 主催者発表十数万 しかし写真分析では一万数千名とされる。貴紙の判断を問う
二 県民救済への政府及び軍の実績評価について
 十九年七月七日以降、政府及び軍は沖縄非戦島民に避難勧告し疎開計画に基づき十六万人を救出。二十年三月の計画終了後も、沖縄戦ぎりぎりまで海軍艦艇を那覇港に横付け、艦長命令を出して市民を熊本まで移送救助している。それでも沖縄に残らざるを得なかった方々が悲しむべき戦闘に巻き込まれたわけであるが、貴紙は軍が住民救出に必死に努力した戦闘前中後の行為事実をいかほど掌握し判断してみえるのか。軍による自決命令どころか自決関与すらない(伝聞証拠以外)ことをどう判断されるのか。
一 沖縄には在日米軍基地七十八パーセント の誤解是正について
 沖縄には在日米軍基地の二十三・五パーセントしかないに関わらず七十八パーセントの表記が言論界において使われる。確かに米軍専用基地だけで考えればそうに違いないが国民の誤解を生みやすい表現である。是正の意思を問う

以上三点及び抗議内容についての回答、見解を求む。なお期日は今月末日。文書を以って回答願いたい。

平成二十年一月三日
      塾の会愛知三河会長   杉田謙一
      有隣塾         黒川 昭
      愛知郷友連盟青年部代表 伊藤 弘
      日本の主権を守る会代表 渡辺智央
      牛喘倶楽部代表     栗野成人
中日新聞編集局長 
  加藤幹敏殿
 
この回答は「新聞記事をすべてと考える。」よってノーコメント。情けない限りです。新聞社は事実を知った上でなお反軍の扇動をしつづけているのです。情けなき限りです。

1 コメント

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Unknown (ツゲまさじ)
2008-03-07 20:32:00
  中日新聞が、左翼の連中に取り込まれたと言っていた時期は、もう昔でした。
記事でおかしいものは、ブログで叩く。
抗議行動を起こす。
 それでも反省が、無ければ、大勢の
仲間に呼びかけ、不買運動。
販売店にも、内容に問題が、
ある時は、
 抗議の電話を入れましよう。
要は、内容が偏っているから、
抗議する、買わないと言う
行動を徹底し、愛国者も
うるさい連中だと言うことを
学習していただこう。
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