草莽の記     杉田謙一

教育・防衛・慰霊・エネルギー・歴史についての意見

馬台湾総統の尖閣発言に注意すべし。(ロシアの千島根拠なし)

2008-03-25 00:25:48 | Weblog
 領土の画定における紛争当事国は、国際条約や取り決めに敬虔に従わなくてはならない。独善的反国際社会を標榜する国においても。

 わが国は、北にロシア東に中国朝鮮と主張をことにする国と領土の領有の争いがある。いわずと知れた北方領土と竹島、尖閣である。沖ノ鳥島を島でなく岩礁に過ぎなく領海認定できぬなどと、言ったもの勝ちの主張をなす国も在るにはあるが、国際社会のルールはそんなエゴは通さない。国際ルールに基き決せられるものである。
しかし姑息な手段で利益を確保しようとするやからは軽蔑されようと、お構いなく、主張する。人気キャラクターをまねて、国内にコピー商品を売り出し、本家より先に特許申請してしまう不埒な企業や当局を持つ国があるのも不思議なことであるが現実にはある。

 さて台湾馬政権が尖閣領有意志を持ち出すのは、かつての竹島騒動の如き危うさを感じるのは私だけではあるまい。注意を要することである。

 わが政府が台湾領有を放棄したのは法的にはサンフランシスコ条約。この条約を元に戦後の諸問題が整理された。つまり日本は台湾放棄は受け入れたが、その帰属を中国としてはいない。中国が二つの中国は認めないと言っても、わが国は関知せず。あくまで放棄したのみで、帰属を決める立場にないと一貫して発言してきている。それ以上でも以下でもない。しかし尖閣は放棄地にあらず。アメリカも沖縄返還時に日本の説を諒解したことである。

 同様に、樺太・千島。日本が放棄はした。しかしその帰属は決まっていないのだ。では放棄は事実なのか。以下サンフランシスコ条約より抜粋。

 日本国は、一九四二年一月一日の連合国宣言に署名し若しくは加入しており且つ日本国に対して戦争状態にある国又は以前に第二十三条に列記する国の領域の一部をなしていた国で、この条約の署名国でないものと、この条約に定めるところと同一の又は実質的に同一の条件で二国間の平和条約を締結する用意を有すべきものとする。但し、この日本国の義務は、この条約の効力発生の後三年で満了する。日本国が、いずれかの国との間で、この条約で定めるところよりも大きな利益をその国に与える平和処理又は戦争請求権処理を行ったときは、これと同一の利益は、この条約の当事国にも及ぼされなければならない。

 ここに日本の義務は三年で満了とあり、サンフランシスコ条約で日本が受け入れたのは調印諸国家との間にて決定された事項のみ。

 サンフランシスコに調印しなかった国との責務関係は三年で満了。
つまり調印していないロシアとの間で、放棄義務は三年で消滅しているのである。

つまり放棄の約束は反故になったと解せられねばならぬ。

つまり樺太や千島は関係諸国政府の過半数の同意をとりつけ、日本に返却されるべき島なのだ。

 竹島の帰属も歴史上余りに確実な資料を基に明らかな日本領。
政府は友好の旗を降ろすべきではないが、こと領土問題では親日国といえどもゆずってはならない。

1 コメント

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Unknown (金学乃徒)
2008-06-27 07:27:04
ご存知かもしれませんが。竹島問題と尖閣諸島問題はだいぶ異なります
尖閣諸島問題は敵対政権の汚職問題の隙をつき。親中路線をとり経済効果を狙った馬政権の親中アピールです。
ですが、尖閣諸島にたいする馬政権の行動をみて支持率を一気に下げました。竹島で支持率が上がる韓国とは一線を画しています。
また、尖閣諸島問題で騒いでいる連中は3種類です1.香港から呼び寄せた活動家。2.反日妄想に囚われた在台支那人。3.漁業関係者。1.2は放置でいいのですが。3は多少問題があります。EEZなどの問題で台湾の漁業関係者に立ち入りを禁止するのは当然なのですが、位置的にも歴史的に見ても漁業関係者とは協定を結び、協力をすべきなのです。問題は一つの中国を支持せざる得なく、そのため台湾とは外交交渉をできない点なのです
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