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私の好きなものについて

映画 ■■ゴーン・ガール■■

2014年12月20日 19時24分35秒 | 映画
すごく面白いという評判に惹かれて
観に行ってきましたが
本当に面白かった



映画 ■■ゴーン・ガール■■


Yahoo映画の評価 3.84(5点満点 2014年12月20日現在)



今回はネタバレしますから
これから観る人は読まないで下さい

普通の評論は他のブログを観ていただいて
ここでは私の個人的な感想を...



失踪した奥さん(エイミー)の心
どうにも理解出来ない
とても残酷で非情で
こんなことして、幸せなの!?と不思議に思う

でも、実はああいう行動パターンは
いかにも私だってやってしまいそうなものなのだ

相手の全てを支配したいと思う
ものすごい執着心

...というよりは
見捨てられてしまうことへの恐怖

相手の気持ちが自分から離れて行っていると分かった途端
愛が憎しみに変わる
殺意に変わる

または
相手に嫌われようと関係ない
相手を拘束し独占出来れば、それでいい

拘束か殺害が
彼女の歪んだ愛情表現



エミリーは境界性人格障害なんじゃないの?

母親が原因だよ

母親が書く児童文学の主人公のモデルにされ
しかも、彼女の描く理想の世界では
エミリーは Amazing Emily と呼ばれ
何をしても完璧で天才

エミリーが挫折したバレーボールも物語の中では大活躍...と
エミリーが実際には出来ないこと
全て楽々、天才的に物語の中でやって見せて
まるで母親から
「ああ、うちのエミリーがこんな子だったら良かったのに」
と、落胆されているよう

会う人会う人に
「あなたがあの Amazing Emily なのね!?」と言われ
何をやっても母親の期待に応えられない自分が
ますます惨めになる



エミリーは母親に
「バイオリンが出来なくても、テニスが出来なくても
料理が出来なくても
ありのままのあなたが一番好きよ」と
受け入れてもらえなかった

ありのままの自分ではダメ
母親の理想の娘であるように演技しなくては

彼女が警察に供述する時や
デジーの同情を引くために身の上話を語る様子は
かなり芝居がかっていて、大げさ

彼女の人生は、全て演技



そして、TVカメラが待ち構えている家に
全身血だらけで現れたり
騒動の後もTVに出演することを楽しんでいるし

「私を見て欲しい」
という気持ちが人一倍強いんだな、と思った

失踪して、全米が自分の安否に注目して
たくさんの人の興味を引きつけ、話題になっていた時も
さぞかし快感を感じていたに違いない

「可愛そうに」「大丈夫かしら」という心配の言葉は
幼い頃、母親に言って欲しかった言葉



全ての偽装は、夫を陥れて
死刑の残るミズーリ州で死刑にすることが目的だけど

でもでも、「私がどこにいるのだろうと夫に心配して欲しい」
という気持ちもあったのではないかな



そして最後に
TVカメラの前で
全米の同情を一身に受け
妊娠したことを発表する
数年前に預けた夫の精子を使って人工授精したことさえ
夫には内緒で、勝手にやったことなので
夫の怒りは収まらないが

TVカメラの前では夫も
愛し合う幸せな夫婦を演じなくてはならない



夫の心が自分には向いてないと分かっているのに
こうやって汚い手で拘束しても
幸せにはなれないと分かっているのに
こうしないではいられない

こんな歪んだ愛情表現は
ますます相手に嫌われるだけなのに
分かっているのに
見捨てられたくない



何が彼女を鬼に変えてしまったのか
私にはよく分かって
彼女のことを恐ろしいと思うと同時に
同情してしまいました



映画の中でも指摘されてたけど
どうしてレイプされてたエミリーが
ナイフを手にすることが出来たのか

とか

「薪小屋の付近で怪しい動きをする人がいた」
という通報をしたのは
州外の電話からだったって、今ならすぐ分かるはずなのに

とか
いろいろ調べたらエミリーの供述は怪しすぎると
分かりそうなものだけどな~と
腑に落ちない所はいくつかありましたが

最初から最後まで一気に
手に汗握る展開であっという間に終わって
エンターテイメントとはこのこと!
と、思いました

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