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映画 ■■バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)■■

2015年04月28日 19時07分04秒 | 映画
今のエンターテイメント界に対する皮肉が盛りだくさん

以前観たことがある「アーティスト」という映画は
サイレントからトーキーに変わった時期に
時代の進化についていけない役者の苦悩を描いた映画であったが

それとちょっと似てた
TwitterだのFacebookだのに
ついていけない
ネットの世界では既に「過去の人」「存在しない人」

落ち目だけどプライドはある役者の話



映画 ■■バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)■■

☆☆

Yahoo映画の評価 3.58  2015年4月25日現在



プライドのお話だな
主人公も
他の役者達も
批評家も
下に見られたくない
嘲笑されたくない
憐れまれたくない

認めて欲しい…!という炎がたぎっている



でもそのプライドを守ろうと奮闘するのに反比例して
藻掻けば藻掻く程
あざ笑われて、ますます傷つく



そしてこの映画を作った人たちの
プライドも垣間見えた

「今、映画界で興行収入を上げる条件を
全く入れない映画を作ってみせる

芸術的な映画を
今までにない斬新な映画を...」

という意気込みが聞こえてくるようだった



ドラムの音のみの音楽を多様したり
ずっとワンショットで撮ったように見せるカメラワークとか
奇を衒っているというか
狙ってるのが分かるというか

この映画が皮肉っている
大衆に迎合した陳腐な映画とは違うんだというプライド








ネタバレ感想



途中で
「この人、舞台の上で
実弾で自殺するのでは…?」
と、匂わせるシーンがあって

ビルから飛び降りたり(後に妄想だと分かる)
舞台の上で頭を撃った時も
あまり驚きはなかった
予定されてた結末に来たみたいな

それで、奇跡的に生還したものだから
もう、開き直って生き続けるのかな

と…思ったらまた飛び降り



もうショックは全くないというか
また助かるのかな?
え?これで終わり?

みたいな終わり方だった



ユニークな映画で面白かったけど
身につまされるように感情移入したり
涙流したり
胸が揺さぶられたり…はなかった



ただ一つ
劇場の細い入り組んだ階段や廊下を
上ったり降りたりする
あの階段は何の象徴なんだろうと思った

精神的な混迷か迷路か

複雑に入り組んでて
歩きにくくて暗くて迷いそうで
人にぶつかったり出会ったり
上ったり降りたり

時々、光輝く華やかな舞台に続くこともある
でも、煌びやかな舞台の裏には
暗く、悪臭のする、雑然とした楽屋がある

人生そのものなのかも知れないなー

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