BONUS TRACK 01

40代のライフスタイル追求ブログ。毎日の生活に「おまけ」の一個を。

意味のある配慮を

2009年04月12日 | 日記2010
白杖を持っている音友さんがいます。
視覚に障害があるんですね。

この前、その音友さんが待ち合わせ先で
接触事故に遭いました。

待ち合わせ場所の目と鼻の先に
スクランブル交差点があるんだけど、
そこで自転車が迫ってきたらしいのです。

私が待ち合わせ場所に着いたときには、
音友さんは、ぽつんと涙ぐんで立っていました。

白杖は自転車のスポークに挟まったらしく、
折りたたみの差込部分からポキリと折れていて、
そこを補強してありました。

自転車の主は、そのまま行ってしまったようなのですが、
居合わせた親切な方が、待ち合わせ場所まで誘導
してくれて、そのあと補強もしてくれたそうです。

あくまで補強だという話だったので、
もう少し直せるかな?と、その補強をバラしてみました。

差込部分が折れて杖の中に入り込んでいたため
時刻表を厚手に折りたたんで充て板の代わりにしてあり、
近くのコンビニで購入してきてくれたというビニルテープは
キレイな螺旋を描いて巻かれていました。

う~ん、完璧。

何が完璧って、まず中に充てた紙。
中で杖がグラグラしない長さをしっかり計算されている。

そしてビニルテープ。
おそらく頼めば待ち合わせ場所の守衛さんにセロテープか
ガムテープくらいは貸してもらえたんだと思うだけど、
そこにビニルテープとは!

ビニルテープは巻いた時の柔軟性もあるし、耐久性もある。
セロテープやガムテームは雨に濡れたら粘着性がなくなって
剥れてきちゃうけど、ビニルテープは多少の雨なら大丈夫。

しかも、この巻き間隔の見事なこと!
一定の間隔を保ち、切り口もキレイに納められている。

私の仕事史上、この見事な補強ができるのは、
電気屋さん、設備屋さん、それと骨折した人の救護を
勉強した包帯巻くのが上手な人じゃないかと。

こ、こいつ、ただもんじゃない!!!

ま、そんなことを思ったわけですが。

これは、かなり衝撃的な話でした。

まずね、自転車が音友さんと接触するくらい近くを
走り去って行ったってことね。
相手はもしかしたら、見えてる人なら避けるだろう
くらいしか思ってなかったのかもしれないね。

でも、これがお年寄りだったら、子供だったら、
音友さんだけじゃない。避けきれない人はいるはず。

昨今、自転車の乗り方って問題視されてますけど、
乗る人は、いろんなことへ配慮してほしい。

はっきり言って目にあまるチャリ走行とかあるから!
車の前にいきなり飛び出してきて接触されて、
ドライバーの前方不注意とか言われても困ります。

それと、白杖への認知度が低下してる感じも否めませんね。
音友さんとは、よく一緒に外出するんだけど、
ぶつかってくる人が多すぎる!!
ひどい時は、杖を蹴り飛ばしていく人もいるしね。

特に(見た目年齢だけど)若い人に多いのですよ。

盲導犬・介助犬への認知度は上がっているけど、
そもそも視覚障害の方は白杖が目印なわけですから。

教育機関でそういう話、してないのかな?
ないならもっと認知してもらる時間があるといいね。

あと、街づくりも大事なことのひとつ。

わたしが建築学生だったころ、ハートビル法っていって
通称「バリアフリー法」っていうのが設立されまして。
いわゆるビル内にあるエレベータ・スロープをはじめとする
高齢者や障害者への配慮ある設置物を法で定めたんですね。

で、法律で定めた範囲で設置するもんだから、
使いづらさに多少はあるんですけど、それでも一昔前よりは、
ショッピングや公共施設なんかは利用しやすくなってるかとは
思うんです。

で・も

そこに行くまでの道が酷すぎたりするわけですよ。
いま、うちの地元なんかそうですけど、駅周辺が新開発しちゃって、
街が活気づいたのはいいけどど、そのぶん道を行く人も多くなったわけで、
そうなると、さっき話したように歩きづらくなってしまうからさ。

単体だけ良くなっていくだけじゃなくて、
全体が良くなっていかないとね。

今日はちょっと長くなりましたが、
明日からの皆さんの温かい気遣いの
新しいエッセンスとなりますように。


(写真)
最近、ドレッシングに点字表記があることを知りました。
そういえば、木工用ボンドにも点字が付いてたな。
なんて書いてあるんだろ??

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