のほほんとしててもいいですか

ソプラノ歌手 佐藤容子のブログです。よろしくお願いいたします!

魔法の多い料理店

2010-04-30 | 『音楽のはなし』





作曲家、指揮者である松井和彦先生のお宅にレッスンに行ってきました。


先生のお宅の外観はメルヒェンな感じでかわいいです。


松井先生は、とても宇宙人的な指導をするので、わたしは好きです。

宇宙人的な指導とはどんな感じか、というと、歌唱テクニックの指導がありきたりで常識的なものではなく、非常識で戦略的・実戦的なものです。


レッスンは地下室のいくつかある部屋の一つで行われますが、ここは、魔法調合室に違いない、とさえ思ってしまいます。


レッスン中に、歌のレッスンでは考えられないような、各種魔法使用の指示が飛びます。

各種魔法の使い方は、あらかじめ『松井用語一覧』という、虎の巻が渡されています。


わたしは、音楽は信号だと思っています。


なにを感じている、こういう思想がある、と、胸のうちで思っていても、記号に変換されて他者に伝わらなければ何の意味も成しません。


松井先生は変換ツールをたくさん持っていて、適宜使用するツールを指示してくれます。

松井和彦先生は、『泣いた赤おに』『イソップ物語』『笠地蔵』など、多くのオペラ作品を世に出し、その作品は広く愛されています。


現在は国立音楽大学の大学院でも、オペラ指導に携わっておられます。


国立音楽大学は、構内中央に大きくて素敵な池がありました。


いま、その池を壊して、新校舎が建設中だそうです。


むかしは管楽器の方たちが中心に、池の周りに自由に座って、練習に没頭しており、それはかっこよく見えました。


少し残念でもありますが、立派なオペラスタジオもできるようなので、学生の方々が、快適に勉強できて、日本音楽界に貢献できることを願います。





松井用語一覧、虎の巻です。火事になったら、まっ先にこれを持ち出します。


『楽しい鑑賞の妨げとなるので、一般の方には見せないでください。放置しないでください』と注意書きがあります。


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