「鯛よし百番」。場所は西成区の飛田。
飛田新地はジュリーの音楽劇の「悪名」に、行き場のない女が落ちていく場所として、その名前が登場しています。今現在の飛田は、表向きは料亭と称するものが並んでいますが、実は女性が店先で座っているところです。そこはカメラを向けるのは禁止、一般の女性が歩いていると嫌がられます。
そんな場所にある料亭⇒ 登録有形文化財のお食事処「鯛よし百番」
鯛よし百番は、遊郭であった旧飛田新地に建つ料亭であり、最高級の遊郭建築を現在に伝える貴重なものである。木造2階建、入母屋造、桟瓦葺で、外部は2階に擬宝珠高欄を巡らし、道路の隅切り部分に設けた玄関には、唐破風 の屋根をつけている。内部は、中庭を囲んで部屋がつながり、遊郭独特の間取りである。それらの部屋は、日光東照宮を模した陽明門、天井には龍そして鳳凰・唐獅子・眠り猫の彫刻が施された応接間をはじめ、2 0 程ある部屋は、それぞれ独自の物語があり、それに沿って絢爛豪華な意匠がなされている。
「鯛よし百番」で建築や各部屋の詳しい説明を聞きながらお食事。人気があるコースで、ようやく抽選に当選しました。(お店がやっている見学会とは違います)
数年前に西成区近辺(じゃんじゃん横丁や元てんのじ村、飛田等)を巡るツアーで、「鯛よし百番」の前に来るも外から眺めるのみでした。この中にようやく入れる!!フンコーです。大正時代築の遊郭建築は、21世紀の大阪の街角の中で、タイムスリップしたかのような辺りを圧する重々しい雰囲気の中に、蕩けるような誘いを含んで私たちの前に佇んでいます。
ようやくキター!!
入り口はいってすぐの待合は、日光東照宮を模した、絢爛たるきらびやかさ。
クラウドファウンティングで、美しくよみがえりました。
日光東照宮の隣には、何故かギリシャ風
ハッキリ言って、何でも有りのワンダーランド、それが鯛よし百番です。
本日のお食事は、華やかな襖絵や欄間に意匠も凝った「鳳凰の間」。案内人さんが「今日参加の方は運がいい。一番美しい大広間です!!」
日によっては、お食事は殺風景な部屋の時もあるそうな。
2022年に修復された豪華な襖絵。
中居さんから、後ろの襖は100万円くらいするので、触らないで下さい。と注意を受けました。
2階には小さな部屋がいく部屋も有り、昔はここで女郎さんが住まいながら客を取っていました。
格天井には、赤穂浪士の紋がついている、由良の間。
作家の林芙美子がここに取材できて、何でもありの豪華さに「男だったら私も利用したい!」と思わず言ったそうです。
壁には様々な絵画。これは天神祭り
下の豪華な入り口は・・・
男性用トイレです^_^;
反対に女性用トイレは、簡素そのものでした。
実は外側から見ると、料亭建築の隣には石造りの洋風の建物が繋がっていますが、実はハリボテの木造なんですと。
昼間っからビールを飲んで、このツアー用の特別ランチをいただきました。(普通は鍋物のお店です)
ずーっとここに入りたいと思っていた念願を、やっと果たせたので満足です。
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