日本人より10倍近い牛肉を食べるアルゼンチン人。その牛肉の食べ方の一番はなんと言ってもアサド(asado)でしょう。一般的には「バーベキュー」と理解されていますが、アメリカやカナダの家庭で見るような金属製のグリルで焼くBBQではなく、家の軒下や庭の片隅にしつらえたレンガ製の「かまど」に薪をくべて、その上のグリルで直火でダイナミックに焼く、「直火焼肉」とでも言うべきものです。
豚肉、鶏肉、ソーセージなども焼きますが、なんと言っても無造作に分厚く切り落とされた牛肉が、肉汁をかまどの火にジュージュー言わせて落としながら焼きあがってゆく過程は、肉の大好きな私にはたまらない光景です。塩コショウだけのシンプルな味付けが肉本来の旨みを生かし、うっすらと焦げ目のついた外側の塩味とジューシーな柔らかな中身とのバランス・・・・・、う~っ、たまらんっ!
コレステロール対策のため、肉と魚を半々に調理するわが家の栄養管理士が目の前に居ないことを幸いに、栄養士の常日頃の指導内容にはこの際は目をつむって、「郷に入っては郷に従う」異文化理解、異文化交流の趣旨を生かして、私も牛肉を食べまくったことは言うまでもありません。あらゆる部位をためしてみましたが、bif de choriso と呼ばれるテンダーロインが私は好きです。
アサドレストラン(Parrilla)で「アサド・セット」をオーダーするとソーセージから始まって鶏、豚、牛(各部位を順番に)とあらゆる肉のアサドが順番にかつダイナミックに運ばれてきます。野菜の摂取を心がけるようにと常に指導するわが栄養士の顔を思い出しながらサラダも食べるものだから、肉の入るスペースがなくなってしまうほどのボリュームには圧倒されます。
アサドがアルゼンチンの食べ物の横綱とすれば、飲み物の横綱はマテ茶(mate)であることは異論の無いところでしょう。テレビを観ながら、読書しながら、勉強しながら、自動車を運転しながら、公園のベンチで・・・と国民的飲み物といっても過言でないほど、あらゆる人があらゆる場面で飲んでいるのを目にします。ただ、食事しながら飲むことは少ないようだし、子供が飲んでいるのを見たことはありません。食事中の飲み物はなんと言ってもコーラが主流。私もこの一ヶ月で生涯で一番コーラを飲んだ気がします。
学校の若先生もマテ茶の通であるらしく、好みのブランドの葉をこだわって愛用し、自分流の飲み方を押し通しているようです。アルゼンチン文化の紹介も兼ねて学校の教材にも取り入れて、マテ茶に関する薀蓄を傾けてくれました。(コルドバ便り《4》)の写真参照)
ひょうたんの殻で作った容器に三分の二ほどタップリと葉を入れその上から90度の熱湯を注ぎ、銀製のストローのような物で吸い込むのですが、吸い上げる時に熱湯が口の端に触ると目茶目茶熱いのと、かなり苦いのとで、好き嫌いを問われると私はそれこそ「mas o menos」と応えることにしています。(どっちかと言うと嫌いとのニュアンスです。)。そんな人のためにティーバッグに入ったマテも売られていて、土産に買って来たらなかなか好評でした。
茶の入れ方、客へのサーブの仕方、客の側の心得等々、「マテ茶道」とでも言うべきルールやマナーもあって奥が深いそうです。マテ茶はみんなで回し飲みするのが基本で、前の人が飲んだ吸い口を拭ったりしないのがマナー。一つの物をみんなで仲良く飲み回すことを通して連帯感を確認し合い、仲間意識を築き上げるのが昔からのしきたりなんですね。
この回し飲みに慣れているアルゼンチンでは、他人のペットボトルの水を通りがかりの赤の他人が「一口お願い!」とばかりにご馳走になって「gracias!」と言いながら離れてゆく光景をちょくちょく見かけるとのことです。
このマテ茶にはビタミンAほかの栄養分が豊富に含まれていて、野菜が手に入り難い地方では野菜の代わりにマテ茶を多用して栄養のバランスを取っているとも聞きました。
アサドを食べてマテ茶を飲む、どうやらこれが彼らのネルギー源であるようです。同じ量を食べてもお茶漬けではだいぶ差をつけられちゃいそうですね。
豚肉、鶏肉、ソーセージなども焼きますが、なんと言っても無造作に分厚く切り落とされた牛肉が、肉汁をかまどの火にジュージュー言わせて落としながら焼きあがってゆく過程は、肉の大好きな私にはたまらない光景です。塩コショウだけのシンプルな味付けが肉本来の旨みを生かし、うっすらと焦げ目のついた外側の塩味とジューシーな柔らかな中身とのバランス・・・・・、う~っ、たまらんっ!
コレステロール対策のため、肉と魚を半々に調理するわが家の栄養管理士が目の前に居ないことを幸いに、栄養士の常日頃の指導内容にはこの際は目をつむって、「郷に入っては郷に従う」異文化理解、異文化交流の趣旨を生かして、私も牛肉を食べまくったことは言うまでもありません。あらゆる部位をためしてみましたが、bif de choriso と呼ばれるテンダーロインが私は好きです。
アサドレストラン(Parrilla)で「アサド・セット」をオーダーするとソーセージから始まって鶏、豚、牛(各部位を順番に)とあらゆる肉のアサドが順番にかつダイナミックに運ばれてきます。野菜の摂取を心がけるようにと常に指導するわが栄養士の顔を思い出しながらサラダも食べるものだから、肉の入るスペースがなくなってしまうほどのボリュームには圧倒されます。
アサドがアルゼンチンの食べ物の横綱とすれば、飲み物の横綱はマテ茶(mate)であることは異論の無いところでしょう。テレビを観ながら、読書しながら、勉強しながら、自動車を運転しながら、公園のベンチで・・・と国民的飲み物といっても過言でないほど、あらゆる人があらゆる場面で飲んでいるのを目にします。ただ、食事しながら飲むことは少ないようだし、子供が飲んでいるのを見たことはありません。食事中の飲み物はなんと言ってもコーラが主流。私もこの一ヶ月で生涯で一番コーラを飲んだ気がします。
学校の若先生もマテ茶の通であるらしく、好みのブランドの葉をこだわって愛用し、自分流の飲み方を押し通しているようです。アルゼンチン文化の紹介も兼ねて学校の教材にも取り入れて、マテ茶に関する薀蓄を傾けてくれました。(コルドバ便り《4》)の写真参照)
ひょうたんの殻で作った容器に三分の二ほどタップリと葉を入れその上から90度の熱湯を注ぎ、銀製のストローのような物で吸い込むのですが、吸い上げる時に熱湯が口の端に触ると目茶目茶熱いのと、かなり苦いのとで、好き嫌いを問われると私はそれこそ「mas o menos」と応えることにしています。(どっちかと言うと嫌いとのニュアンスです。)。そんな人のためにティーバッグに入ったマテも売られていて、土産に買って来たらなかなか好評でした。
茶の入れ方、客へのサーブの仕方、客の側の心得等々、「マテ茶道」とでも言うべきルールやマナーもあって奥が深いそうです。マテ茶はみんなで回し飲みするのが基本で、前の人が飲んだ吸い口を拭ったりしないのがマナー。一つの物をみんなで仲良く飲み回すことを通して連帯感を確認し合い、仲間意識を築き上げるのが昔からのしきたりなんですね。
この回し飲みに慣れているアルゼンチンでは、他人のペットボトルの水を通りがかりの赤の他人が「一口お願い!」とばかりにご馳走になって「gracias!」と言いながら離れてゆく光景をちょくちょく見かけるとのことです。
このマテ茶にはビタミンAほかの栄養分が豊富に含まれていて、野菜が手に入り難い地方では野菜の代わりにマテ茶を多用して栄養のバランスを取っているとも聞きました。
アサドを食べてマテ茶を飲む、どうやらこれが彼らのネルギー源であるようです。同じ量を食べてもお茶漬けではだいぶ差をつけられちゃいそうですね。