日本語が聞きたくなって、Pの黒澤映画DVDセットから
「七人の侍」を引っ張り出して見た。
200分とかある映画だから時間がたっぷりないと見れない。
黒澤監督は戦など人が殺しあう場面は生々しく描くことが多いけど、
「七人の侍」はその割合は少ないよな。だけど相変わらず重い映画だ。
侍として生きてきた者。侍に憧れてきた者。
どちらも戦の場で侍としての自負と誇りを持って見事に戦った。
でも勝ったはずの戦いなのに、彼らの心に充足感はない。
侍として戦うべき本当の戦でなかったことも理由だろうけど、
これから先だって彼らが侍の役目を果たせる戦はもうない。
このことは彼ら自身がよく分かってる。
でもどうしようもないんだ。
侍だから、侍としてのみ生きてきた彼らだから、
侍であることでしか自分の存在価値を見出せない。
死んだとはいえ侍として堂々と闘い死んでいった仲間たちは
むしろ幸せだったんだろう。
残されたものには、この戦でまた大切な仲間を失ってしまった悲しみと、
侍としての居場所はこれから先もどこにもないという虚しさが重く暗くのしかかる。
三船の演技はいつもながらすごい。猿みたい、と一瞬思ったが、違う、猿でない。
猿よりもっとすごい動物。ゴリラ?違う。なんだ? と考えて、
納得するものがあった。人間だ。人間。
理性なんてほとんど感じさせない感情のまましゃべって動く人間。
大戦後すぐくらいの日本映画って、ストーリーも役者も鬼気迫るものがあって
ぞっとするくらいだけど、この三船に重なるような
感情剥き出し人間がいっぱい出てくる。
そういう映画を作る人たちは、大戦で生死の分かれるような体験をしてるから
理性を失った人間とはどういうものか知ってるんだろう、だから描写できるんだろう、
これが人間本当の姿なんだろうなと私は考えたりする。
「ラストサムライ」なんかそうだったけど、
ハリウッド映画みたいに主役が最後に生き残ってハッピーエンドなんて
話もいいんだろうけど私は苦手だ。そんなのあるか、甘ったるいと幻滅する。
「七人の侍」は主役級だろうが関係ない。死ぬものは死ぬ。生きるものは生きる。
役者、音楽、カメラワーク、タイトルまでも息を呑む迫力で私はもう圧倒されまくる。
誰もが認めているけれどなんて強烈な映画だ。
これを作った黒澤さんって人は本当に尋常でないよ。すごいわ。
「七人の侍」を引っ張り出して見た。
200分とかある映画だから時間がたっぷりないと見れない。
黒澤監督は戦など人が殺しあう場面は生々しく描くことが多いけど、
「七人の侍」はその割合は少ないよな。だけど相変わらず重い映画だ。
侍として生きてきた者。侍に憧れてきた者。
どちらも戦の場で侍としての自負と誇りを持って見事に戦った。
でも勝ったはずの戦いなのに、彼らの心に充足感はない。
侍として戦うべき本当の戦でなかったことも理由だろうけど、
これから先だって彼らが侍の役目を果たせる戦はもうない。
このことは彼ら自身がよく分かってる。
でもどうしようもないんだ。
侍だから、侍としてのみ生きてきた彼らだから、
侍であることでしか自分の存在価値を見出せない。
死んだとはいえ侍として堂々と闘い死んでいった仲間たちは
むしろ幸せだったんだろう。
残されたものには、この戦でまた大切な仲間を失ってしまった悲しみと、
侍としての居場所はこれから先もどこにもないという虚しさが重く暗くのしかかる。
三船の演技はいつもながらすごい。猿みたい、と一瞬思ったが、違う、猿でない。
猿よりもっとすごい動物。ゴリラ?違う。なんだ? と考えて、
納得するものがあった。人間だ。人間。
理性なんてほとんど感じさせない感情のまましゃべって動く人間。
大戦後すぐくらいの日本映画って、ストーリーも役者も鬼気迫るものがあって
ぞっとするくらいだけど、この三船に重なるような
感情剥き出し人間がいっぱい出てくる。
そういう映画を作る人たちは、大戦で生死の分かれるような体験をしてるから
理性を失った人間とはどういうものか知ってるんだろう、だから描写できるんだろう、
これが人間本当の姿なんだろうなと私は考えたりする。
「ラストサムライ」なんかそうだったけど、
ハリウッド映画みたいに主役が最後に生き残ってハッピーエンドなんて
話もいいんだろうけど私は苦手だ。そんなのあるか、甘ったるいと幻滅する。
「七人の侍」は主役級だろうが関係ない。死ぬものは死ぬ。生きるものは生きる。
役者、音楽、カメラワーク、タイトルまでも息を呑む迫力で私はもう圧倒されまくる。
誰もが認めているけれどなんて強烈な映画だ。
これを作った黒澤さんって人は本当に尋常でないよ。すごいわ。