7月9日付け朝日新聞夕刊(10面)によると、厚生労働省が、'05年に19.6万人だった統合失調症の入院患者数を、'14年までに23%減らして15万人にする数値目標を発表した。
精神疾患について、地域の受け入れ態勢が不十分で退院できない「社会的入院」患者を10年間で解消するとした、'04年の「改革」ビジョンの見直しという。'04年に掲げた目標に達していないからだ。
しかし、「新目標」では、「退院可能な患者」という指標をやめ、単に、入院患者数に着目する。
「社会的入院患者」数を減らすのが目的であるなら、その、社会的「受け皿」(地域作業所の支援とか、グループホームの拡充とか・・・)の数を指標化し、その増加を目標にすべきではないのか。
厚生労働省の発想は、原因と結果の見方が逆だと思う。