「血まみれのGDPは不要だ」…事故受け、中国共産党機関紙が論説
2011/07/28(木) 12:37
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2011&d=0728&f=politics_0728_007.shtml
中国共産党機関紙・人民日報は27日付で、
「発展を求める際、『金は求める、人命は求めない』ことは
許されない」と題する論説を発表した。23日に発生した
高速鉄道線の事故を受け、「中国は発展せねばなら
ないが、血まみれのGDP(国内総生産)は不要だ」
などと主張した。
■「中国高速鉄道、温州で衝突事故(2011年)」に関する写真
論説は「現在までに39人の犠牲者を出した惨劇が、
われわれに再び警告することになった」と論じ、
「人命は至高でかけがえのない」、「安全生産は、一瞬たり
ともおろそかにできない」などと主張した。
中国では23日の鉄道事故だけではなく、鉱山事故、
道路交通事故、ビルや橋の倒壊などが多発しており、
人民大衆の生命と財産に甚大な損失をもたらしており、
「政府部門や企業の一部に、安全生産意識が希薄で
、責任もとらず、予防策も不完全で、制度や管理に重大な
欠陥があることが、明らかになった」と指摘した。
中国は発展せねばならないが、その目的は人民の
生活をよりよくするためだ。しかし安全性の問題などで、
「一部の人間は、発展のために、他のことは譲らねば
ならないと曲解している」と批判した。
国家、中央政府はこの数年、安全生産のために大量の
法律や政策を制定し、再三にわたり順守を求めているが、
「事故は依然として多発している」と指摘し、「主な問題は、
すでに決まっている政策が、きちんと実行されていないから」
と主張した。
論説は「中国は発展せねばならないが、
血まみれのGDPは不要だ」と論じ、「社会全体の力を
結集して、安全生産を勝ち取る戦いに臨み、科学の発展と
安全の発展を実現するよう、努力せねばならない」と主張した。
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◆解説◆
中国では多くの国民が関心を持つ事態が発生した場合、
対応についての意見の相違などがきっかけで、
政権中枢部の勢力争いが激化する場合がある。
高速鉄道をめぐる問題も、上層部内部における
対立深刻化に発展する可能性は、否定できない。
中国では2012年に次期政権への移行が始まる見込みで、
現在は共産党や政府上層部の今後の人事などについて
デリケートな時期を迎えている。
(編集担当:如月隼人)
; ̄ロ ̄)どうなる?次期政権!!
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