【米露の対決で得をする国は?】
高木 よしあき 氏 ブログ転載
2014/03/19
http://takagi-yoshiaki.net/4900.html
ロシアのプーチン大統領は、クリミアでの住民投票の結果を踏まえ、
クリミア半島をロシアに編入することを表明しました(※)。
これを受けて米国などは一層反発を強めるものとみられ、米露の
関係は冷戦以来の緊迫した状態へと突き進みつつあります。
しかし、米国はロシアへの圧力を強めつつも、武力衝突までは
望んでいません。
ロシアも、欧米による制裁は想定の範囲内と思われ、クリミアの
編入撤回は無いと見ていのではないでしょうか。
米国は、ロシアへの反発を強める一方で、チベットやウイグル
などで厳しい弾圧を継続している中国に対しては、もっぱら
融和的な態度で臨んでいます。
また、米国は、10万人以上といわれる犠牲者が出ているシリア問題で、
軍事介入を示唆しつつも、結局は傍観しているような状況です。
シリア問題に先立つエジプトの政変でも、長年援助し続けてきた
親米政権をあっさりと見限っています。
このように、オバマ政権による外交は、筋が通っているとは言えません。
オバマ政権による外交に限って言えば、「世界の警察官」の役割
をほとんど果たしていないことが分かります。
オバマ大統領は、ロシアと対峙することはいいですが、今後の
世界秩序にとって、本当はどの国が脅威となっているか冷静に
考えて頂きたいと思います。
大国同士である米露が争って、
漁夫の利を得るのは中国なのです。
※:3月18日付読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20140318-OYT1T00814.htm
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