桜の腹黒日記

ヲタ日記。毒吐きまくり。嫌な方は回れ右!責任は持てません!
…更新不定期中。遡ってふいにアップしてたりします。

リチャードⅢ世

2009-01-11 | お出かけ
      

■演出
いのうえひでのり (劇団☆新感線)
■出演
リチャード3世・・・・・古田新太
アン王女・・・・・安田成美
スタンリー卿・・・・・榎木孝明
バッキンガム公・・・・・大森博史
ヨーク公夫人・・・・・三田和代
マーガレット・・・・・銀粉蝶
王妃エリザベス・・・・・久世星佳         
エドワード4世王・・・・・久保酎吉 
クラレンス公ジョージ・・・・・若松武史
ヘースティングス卿・・・・・山本 亨
リヴァース伯・・・・・天宮 良
ケイツビー・・・・増沢 望
ラトクリフ・・・・・西川忠志
リッチモンド伯・・・・・川久保拓司
ドーセット侯・・・・・森本亮治

言わずと知れたシェイクスピアの戯曲『リチャードⅢ世』。
《凶暴な野心、身体的な劣等感をバネにして、次から次へと野望を実現していく。モラルにとらわれない自由奔放さと凡人には到底できない際立った演技力。己の欲望に忠実に、欲しいものは手段を選ばない。
シェイクスピア全登場人物の中でも最高の魅力を放つ、極め付きの悪党。
彼の名は、グロスター公、後のリチャード三世。》
そんなリチャードⅢ世を古田新太 がどう演じてくれるのか?いのうえひでのりがどう演出してくれるのか?
めっさ、楽しみにしておりました。

私は舞台装置でドキドキでした。
TVやスクリーンを使っての表現は、あっちこっち見ないといけないけど、おもしろし、わかりやすかったかも。
なにしろ、人間関係が複雑なので、この時代の歴史が頭にないと「?」となってしまう『リチャードⅢ世』。お芝居見ながら、必死で『薔薇戦争』を思い出してましたよ。ちょっと勉強しておけばよかった。でも、そんなことがわからなくても全然楽しめます・・多分。私は歴史好きなので、できれば復習してから行けばよかったと後悔しましたけど・・・・

衣装は初めびっくりしました(笑)。古田さんのふりふり紫シャツにも苦笑でしたが、古風な衣装ではなくハデハデな60's。
えええ~
王妃エリザベスの衣装だけが、なんとな~く、私的にはいまいちでしたが、あとは楽しめました。王様になったリチャードⅢ世の衣装とか、見ものでした!!あれはすごい(笑)

安田成美さん・・・顔小さい、細い!!王妃エリザベス役の久世星佳さんも宝塚出だけあって、かなり美しい人でしたが、好みでいけば俄然、安田さんです。
久世さんの演技がところどころ、『かっこいい女の人』というより『男っぽい』と感じて個人的にひっかかったところがあったんですが、宝塚出と知って納得。男役出の人はどうしても『麗人』臭さが残るのでしょうがないかなと。 
スタンリー卿役の榎木孝明さん。私の中では『真面目』なイメージなので、おかっぱで現れた時点で笑ってしまいました。すみません。

シェイクスピアでありながら、笑いがちゃ~んと入っているあたりやはり、いのうえひでのり演出!そして、古田新太 です。劇団☆新感線を見にいってる、一緒にいった友人からするとかなり笑いが抑えられているということですが、シェイクスピアであれだけ笑いが入ってたら、すごいと思います。

印象としては、さすがシェイクスピア!
台詞量が半端ない!!
しかも台詞は翻訳をいじってないそうなので、言い回しが独特で、回りくどくて・・・・好き。ええ、私はシェイクスピアの無駄とも思える言葉の装飾っぷりが好きです!特に英語になると独特のリズムがあって、音楽的で本当美しいと思います・・・たとえ、内容は呪いの言葉でも(笑)。
ただ演じる側は大変そうだなぁ~とひしひし感じました。

古田新太演じるリチャードⅢ世は『絶対悪』というより、どこか憐れで虚しい感じがしました。実際、権力を手に入れるということはこういうことなのではないか?という人間臭さがあって、さすが古田新太!!
ラスト間際に「馬はないか!褒美にこの国をやるぞ!!」という台詞があるんですが、上手くいえないのですが、こういう矛盾というかなんというか・・・・適切な言葉が出てきませんが、この台詞はすごくリチャードⅢ世の人となりとか人生を表しているようで、妙に耳に残りました。

ちょっとだけ残念だったのが、アン王女が口説かれるシーン。パンフを見てやっと納得いったのですが、舞台だけだと、簡単にほだされているように見えて、う~んって気持ちになった。なんかアン王女が頭悪い人に見えました。今一歩頑張ってほしかったは安田さん!・・・残念。
同じようにほだされるシーンでも王妃エリザベスのほうがまだ、欲が絡んでいるしたたかな女という感じが伝わってきて納得できたかも。
いえるのは、この話に出てくる女の人たちは『頭悪そう』にしかみえない。したたかであるゆえに、目先の欲で簡単に揺れ動く、頭悪い女の人って感じ。そこが残念。

全体的には1幕が結構きつい。ちょっと眠くなってしまった。
お尻はいたいが、見ごたえはありました。


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