goo blog サービス終了のお知らせ 

倭人語のすすめ

倭人の言葉が残されていた。古事記の神々の多くは、秘文とされた文書を基にしていた。一音一義の倭人語を解き明かしたいと思う。

弓前文書(ゆまもんじょ)とは

2025-07-29 09:30:33 | 弓前文書(神文)
 弓前文書(ゆまもんじょ)とは、倭人の神官 が口伝で伝えてきたものを七世紀初頭(610年頃)、弓前値成(ゆま あてな)が変形体も使った漢字で書き表した「神文(かみふみ)」、及び、神文を秘文にすることや歴史を書いた漢文の「委細心得(いさいこころえ)」の二つの文書を指す。
 弓前文書原文の神文は、縦四十五センチ×横十八センチ×厚さ三ミリ~五ミリの木板七枚に、それぞれ一行十字、上下二段十四行にわたって、隙間なく書き込まれた漢字(変体形を含む)九八〇字である。
 代々の神官のみが受け継ぐ秘文とされ、第67代弓前和(ゆまに)池田秀穂により、解読、公開された。また、神文に書かれた文字を「弓前仮名漢字」と名付けた。
 本書で使う文字は、「弓前仮名漢字の特殊文字をパソコン等で簡単に書けるように簡易化した文字」、ユマ仮名(簡易型の弓前漢字仮名)を使用します。私も含め誰もが研究を容易に行えるようにと願って作成しました。
 神文の内容は、四章に分かれ、各章はさらに四つの節に分かれます。
 行番号は、千の位は章を、百の位は節を表し、最後の二けたは行数を表し、行数が00の場合は、章題または節題を表すようにしました。
 弓前文書全文の訳があるのは、「弥生の言葉と思想が伝承された家」池田秀穂口述のみですが、手に入れるのは困難です。販売していません。一般の人が読むことが出来るとしたら、大阪大学や神戸大学の図書館から借りることです。
 そこで、解説にあたって、①には「弥生の言葉と思想が伝承された家」の現代語訳を、出来るだけそのまま記載することにしました。
 神文と言う以上、神道の基ですが、あくまで倭人語の研究として臨んでいます。また、古事記と対応する神々の名も書いておきました。


弓前文書一覧

2025-07-29 09:30:12 | 弓前文書(神文)

 弓前文書神文の全文です。ローマ字もカタカナも無くても読めるようになったら読んでください。ユマ仮名(簡易型弓前漢字仮名)で書いてあります。
 
1000天真津威醸移現育晴゜積延
1001天真津厳真澄晴゜活沼゜
1002天真延真成威沼゜雷゜
1100大天真晴゜積芽
1101威実醸積霊゜
1102垂威実醸積霊゜
1103美萌増育晴゜積威日凝火゜雷゛
1104天真津垂結奇基震゜活延
1105天真延陜積゛育
1106天真延保堅垂゛雷゜
1107天真乃奇延陜゛育゛
1108天真乃充凝雷゛
1200大日芽会威醸
1201天真延陜貴座
1202天真乃延積゛雷゜
1203天真津大保延辺゛
1204天真乃覆凝垂゛雷゜
1205天真津震゜積沼゜
1206天真乃日凝根
1207天真津日成威垂
1208天真乃火゜会威座
1300大成積凝充醸
1301大保乃辺
1302火゜充延雷゛
1303澄日雷゛凝
1304浮日雷゛凝
1305日奇哈囲
1306積沼゜哈囲
1307因゛増積集゛現
1308渡垂積浮現
1400大萌延日奇醸
1401会晴゜成現
1402会晴゜芽貴微
1403会穂゜微増
1404霊゜活子
1405会因゛奇育凝根
1406穂゜基垂゛活子
1407親陜因現
1408親陜成岐実
 
2000天真津威醸移現育美積延
2001天大日活芽醸雷゜育
2002天大成積醸育゛
2100天真積虚躍充因奇基因゛重活
2101天大与活成雷゜
2102会威与活成雷゜
2103日威活醸雷゜
2104震゜垂威活雷゜
2105霊゜凝雷
2106火゜威雷゜
2107霊゜凝
2108火゜微
2200天大芽積育醸成因゛凝充垂活
2201虚躍日威
2202震゜積津延
2203日成鋭
2204威哈゛育
2205澄成育
2206澄゛実育
2207萌延積育
2208厳渡積育
2300充因美積母萌延成垂増育活
2301延霊゜舞
2302晴゜萌狩
2303澄゛霊゜舞
2304澄哈成
2305垂霊゜舞
2306穂゜飯集゛
2307増霊゜舞
2308充実子
2400美醸積因成凝充萌延日奇活
2401奇育霊゜現
2402成穂゜真霊゜
2403爽育震゜現
2404垂活基霊゜
2405和貴実現
2406実醸津霊゜
2407会躍因現
2408日奇津霊゜
 
3000天真津威醸移現育保堅延
3001威醸移現
3002威醸移岐
3100現岐真晴゜活保堅因
3101会晴゜成現
3102会晴゜成因
3103会穂゜成現
3104会穂゜成岐
3105親陜成現
3106親陜成岐
3107親陜覆現
3108親陜成因゛
3200霊゜実増放゜活保堅集゛
3201結霊゜震゜実
3202因積醸成
3203因゛凝充垂
3204重萌増育
3205因集゛実放゜
3300晴゜積美積活保堅覆
3301垂威真晴゜活
3302厳基保穂゜津
3303緒沼゜延成澄
3304雷゜岐現日活
3305結霊゜震゜実虚
3306芽貴育因移
3307積醸奇凝充爽
3308因゛垂火゜萌増躍
3309重与根芽和静
3310異集゛放゜哈゛浮座
3311沼゜囲渡覆厳乃
3312保堅覆
3400充凝因゛醸美積因現哈゛放゜晴゜活
3401垂威真晴゜活因゛重爽霊゜
3402会晴゜成因現基保積因
3403垂増育震゜活美積成実
3404会穂゜成岐現美積移因
3405垂増育放゜活美積充実
3406親陜成岐現美積育因
3407垂増育爽活日奇津霊゜
3408親陜覆因゛現狩哈移因
 
4000天真津威醸移現育延座醸
4100晴゜積親陜成威醸移震゜延座醸
4101威醸会穂゜成
4102霊゜舞震゜因因゛
4103因゛垂因゛増垂
4104充因美積母
4105因゛萌因゛増重
4106親陜成震゜活
4107真晴゜舞霊゜舞
4108威醸移会晴゜
4200美積集゛哈゛狩威醸移晴゜延座醸
4201垂威真晴゜活
4202威醸移岐現結
4203親陜成岐因
4204美積集゛異哈゛真狩
4205震゜活奇育実虚結岐
4206晴゜躍放゜保乃覆
4207会穂゜岐晴゜活
4208岐因芽垂萌躍醸
4300充凝成穂゜日威醸移澄延座醸
4301威醸会晴゜成穂゜
4302霊゜充震゜垂実現
4303因美積醸成活
4304因゛奇凝充垂活
4305重萌増育因移
4306集゛震゜活放゜因移
4307充震゜活放゜結躍
4308澄震゜活放゜結躍
4309虚結岐真晴゜舞
4310爽霊゜会晴゜霊゜舞
4311静厳真澄晴゜活
4312霊゜醸移成穂゜醸
4400日奇津垂増威醸移真延座醸
4401垂威真晴゜活
4402威醸移現育結
4403親陜成現因
4404育爽垂増結震゜
4405親陜覆因゛現
4406威醸移澄延座醸
4407充凝因゛美醸積
4408因現哈゛放゜晴゜躍醸
4409日奇津晴゜活
4410延座醸威醸移澄
4411垂真厳成穂゜座
4412会貴芽垂威躍醸
4413垂威真晴゜活
4414基保津威醸移澄
4415垂真緒基充座
4416爽霊゜真晴゜津躍醸
 
いろは
親緒厳移晴゜和穂゜火゜子放゜保充
雷゜育微少座沼゜活覆
渡威狩母因垂舞虚
背積鋭根成躍醸
美浮囲延大崇奇哈因゛真増
異食震゜堅凝屠愛重与
天会爽陜岐貴刻結芽現実静
辺日霊゜飯基萌瀬澄
津乃奈御集゛



弓前文書 神文(現代語訳)

2025-07-29 09:29:46 | 弓前文書(神文)
 弓前文書(ゆまもんじょ)とは、「神文」と「委細心得」という二つの文書をさす。
 「神文(かみふみ)」とは、文字の無い倭人が弥生時代から口伝で伝えてきたものを、七世紀初頭に香取神宮の神官であった弓前値成(ゆまあてな)が、万葉仮名を参考に漢字を利用し文字化した。その特徴は、倭人語の一音の意味に近い文字を選びだし、その発音は倭人の発音とした。発音を借りた万葉仮名とは大きく異なる。万葉仮名は音読み、に対して、いわゆる、訓読みと考えれば良いだろう。また、漢字に無い特殊文字も創作して使用している。
 「委細心得(いさいこころえ)」は、「神文」の取り扱いや、経緯が漢文で書枯れている。
 弓前文書原文の神文は、縦四十五センチ×横十八センチ×厚さ三ミリ~五ミリの木板七枚に、それぞれ一行十字、上下二段十四行にわたって、隙間なく書き込まれた漢字(変体形を含む)九八〇字である。
 代々の神官が受け継ぐ秘文とされ、第67代弓前和(ゆまに)の池田秀穂により、解読、公開された。

 池田秀穂は次のように述べている。

 私はいま、まず神文を公開し、さらに「ユマニは他言すべからず」の秘聞まで公開してしまった。ユマニの守るべき掟はすべて破ってしまった。当然神罰あるだろう。わが家滅ぶべし。(中略)すべて覚悟の上。「弥生の言葉と思想が伝承された家」(朝日カルチャーセンター)

 それから(作り始めてから)丸五年、平成五年末、上下二巻五百頁の大冊、『弥生の言葉と思想が伝承された家』五百部が完成した。有名神社、大学、親戚、友人、縁故は勿論のこと、朝日カルチャーセンターに五十部委託し、出入りの学者に頒布していただくようお願いする等、様々に伝手を求めて頒布していただいたのであった。こうして置けば何れの日か、種から芽が出ることだろう。「日本曙史話」(沖積舎)

 池田秀穂は、覚悟をもって弓前文書を世に出し、そして研究されることを望んでいる。


     神文(現代語訳文)

  (第1章)
大宇は意図す、大自然変化の流れ。行く道筋、始まりの秩序立て。
大宇は意図す、原点の真相は、事態の自在無限なる疎密運動にある。
大宇の秩序立ては、事態が驚きの無限力塊の姿となったことである。

   (第1節)
 大自然、始まりの芽生え。

物質を造るという驚きの意志が生まれた。
力は発動した。物質を造るという驚きの意志のそれだ。
出現莫大なる増殖、爆発的に数多火の玉の素粒となった。
宇宙の心、溢れ出た力は奇しき大本となって、大震動を起こし、秩序立てられて行く。
宇宙の秩序立ては、纏まろうとする力が働いて行く。
宇宙の秩序立ては、数多流れ出す自由力の永久不変の形成にあった。
宇宙の姿は、不思議な数多纏まりの力が働き合っている。
宇宙の姿は、さまざまな星で満たされている。

   (第2節)
 恵みの太陽が、輝き出した。

宇宙形成のなか、ガスが纏まり行く。
宇宙における、形造られ行く力体となった。
宇宙の流れ、秩序立ての大きな垣根が造られる。
宇宙における、核を取り巻く数多の力が覆う集積体となった。
宇宙の流れ、圧縮され混沌状態になる。
宇宙における、灼熱の基が造られた。
宇宙の流れ、灼熱は輝きの放射となった。
宇宙における、輝く存在となった。

   (第3節)
 大いなる秩序の集積が形成され出した。

大いなる垣根が保たれた。
燃える灼熱体で満たされてゆく。
吸いこまれる数多灼熱の塊。
浮きあがる様々な灼熱の塊。
どんどん変化して行く岩盤。
乱雑に重なり合う岩盤。
入や(いや)盛り上がり寄せ集まつた所。
浮き上がったものですっかり満たした所。

   (第4節)
 いわゆる生命現象を持ったものが出現、蔓延しだした。

自然力結実の世代。
自然カの結実は小さな現象として芽生えた。
自然意志増殖の生態。
自然意志によって動く単体が出現した。
遺伝、種子増殖の世代。
自己意志による統一活動体が出現した。
親接(雌雄)増殖の生態。
生命有限の個別現象が出現した。

  (第2章)
大宇は意図す、大自然変化の流れ。行く道筋、移り行く秩序立て。
ああ威大なる熱と光の太陽の恵み、与え続ける力の流れ。
ああ威大なる総合秩序、さまざまの与え続ける力の流れ。

   (第1節)
 大空この虚空に踊るもの(それは次に示す通り)、充ち充ちたる不思議なる大本は、因果は幾重にも重なり動いている。
    
ああ威大なる照り輝く実体。
明るく照り輝く実体。
光り輝き続ける星。
巨大な力が流れ出ている星。
自に見えぬ力を持つ星。
燃える恐ろしい星。
目に見えぬ力を持つもの。
映える粒子。

   (第2節)
 ああ威大なる恵みを与える総合の流れ(それは次に示す通り)、自然に醸され、形成され溢れ出た力の流れである。
    
大空より降り注ぐ威大な力の流れ。
大地から湧き上がる組織的な力の流れ。
稲妻の流れ。
火炎の流れ。
風の流れ。
水の流れ。
生き物が造り出す力の流れ。
岩石土砂が造り出す力の流れ。

   (第3節)
 豊かに生み育てる母なるもの(それは次に示す通り)、生育完成、余剰から増加へとの一元の力の流れである。
    
秩序を生み出す霊力。
自然力を捕捉し活性化する。
水という媒体の霊力。
秩序体を捕えわが物とする。
余分の力を生み出す霊力。
意志を分化、籠らせ、寄せ集める。
分体を造り出す霊力。
充実するとその雛形を分離する。

   (第4節)
生まれ出る秩序体の過程は(次に示す通り)物事にはすべて生命がある。
妙なる力が醸し出される意志の段階。
自然力から分化した真の意志。
与えられた力が流れ出す意志行動の段階。
力を行使する基本意志。
物質組織段階。
物質形成の意志。
現世対応の段階。
秩序現象を続けようとする意志。

  (第3章)
大宇は意図す、大自然変化の流れ。行く道筋、永久の秩序立て。
大自然変化現相。
大自然変化現象。

   (第1節)
 新羅万象は、大自然保有力が起こす因果の永久輪廻運動である(これを輪廻因の法則という) 。

因縁結実相。
自然力吸収象。
事物発現相。
自然力集中現象。
事物分解相。
自然力解放現象。
余韻因果相。
自然力拡散象。

   (第2節)
 現実その裏に潜む意志の力は、現実が積み上がって行くうちに、意志は薄れ、力を失い、現実は永久の風化物となる(これを有限集゛(じゅ)の法則という) 。

あるきっかけで自然力は意志として活動して現実の種となった。
定められた因縁に従って発芽増殖分化して雛形となった。
その結果、定められた通り形成され充実し、有り余れる力を持つものとなった。
現実の積み重ねが増すにつれて、生まれる力は流れ去る。
定められた通り現実は風化しカは失せた。

   (第3節)
 始まりあれば必ず移り行くあり、その軌跡は影を永久に残す(これを無限覆の法則という) 。

大自然の威大な有り余れる力が輪廻している。
因縁の原点、大本の心の意図する所は。
初めの緒(いとぐち)は混沌から秩序立て完成へと進んで行く。
力の集積体が出来上がり、それが明らかに照らし出す現世その太陽の下。
あるきっかけで大本の意志が分化し、発動し、その現れは物質化の種となった。
芽は霊妙に定められた通り育ち行く。
集積、増殖、分化して妙なる現象となった。
余分のカは現象の増大に変化し。
現象が重ねられて行くうちに、根や木の芽のような秩序体に力は転換されて行く。
現象は異物、風化物に変わり消滅し、散り行く。
混沌は行きわたり覆い尽くして、因縁の原点に返ってしまった。
その軌跡の影だけは永久にのこる。

   (第4節)
 さまざまな因果によって生まれ、形成されて来た過去(次に示す通り)に戻って行くなれば、その間の罪穢れは消え失せ、大自然の心に帰一する(これを帰納充凝因゛の法則という) 。

威大な大自然の余剰力が輪廻する、その意志の中にはさまざまな因縁を持つ数多因子が蠢き回っている。
意思の因子が輪廻の力と邂逅し、結実に至る段階を大本の世界という。
与えられた力を発動して次々自然力を集中させて行くのは、結実してこの世に出た雛形である。
この現実の意志が力を獲得している段階を、生長の世界という。
取得した力を消耗して行くのが、完成した現実である。
現実を維持し、また分派して行く段階を、力の移り行く世界という。
持てる力はなくなった。ただ生きようという意志がある。
過去の影なる段階を、見えない道を行く世界という。

   (第4章)
大宇は意図す、大自然変化の流れ行く道筋、秩序立てへの順応。

    (第1節)
 この世の姿誘(いざな)うは、周囲の霊を誘発し、秩序をたてて醸しだせ。

自然の心分霊(わけひ)となれり。
意志は籠りて倍々増える。
力は溢れ、さらに増え行く。
道に生きたり、ああ生みの母。
さらに増え益し、弥(いや)重ね積む。
周囲の霊気誘われ震う。
自然の力集まり来たり。
自然に種が姿を見せむ。

    (第2節)
 現実阻む罪穢れ、自然の流れ張り放つ、秩序を立てて醸し出せ。

威大な力が輪廻する。
現れにける大自然。
この現実の浮世にて。
罪と穢れは行く道塞ぐ。
霊気震えば妙なる流れ、障りはすべて融し込む。
霊気張り出し過去の世界へ。
かくして行く手は晴れやかに。
宜しき萌(きざ)しは弥(いや)萌え出でむ。

    (第3節)
 現実の主その力、自然の力を吸い寄せる、秩序を立てて醸し出せ。

自然心凝(こ)りて分霊と纏まりて。
力は横溢発動し、物の種とはなりにける。
種の定めに従がいて倍加、分裂、増殖し、かくは雛子となりにける。
さらに奇しくも成長し力余れる物となる。
己の維持と後のため齢を重ね力失せゆく。
垢は霊気に洗われて霊気も力失いつ。
統(すぶ)る霊気は震い立て新たな縁を求めなむ。
空虚を造れ震い立て、ここに縁をば迎えなむ。
空虚が迎えし大霊気。
新たな力得たりける。
統ぶる霊気を鎮めませ。
霊気の流れ分霊のカまた新たなり。

   (第4節)
 生きる意思なる生垂増(いくたま)は何処(いずこ)へ道を辿(たどる)やら、真の姿おしえなむ。

威大な力が輪廻する。
自然変化の道筋に。
浮世の世界を歩むうち生きる力を失いて。
生きる力を失いて辿るは何処生垂増は。
因果の影へと迷い込む。
自然の力を吸い取りし。
生まれ出て来た元の道。
罪も穢れもその道に通り過ぎれば何もなし。
浮世の心霧晴れむ。
流れ来たりし始まりの。
分霊(わけい)となりしはこのところ垂増(たま)は垂真(たま)なり今覚めぬ。
奇しき廻(めぐ)りに生き会いて、妙なる所に至るべし。
威大な力が輪廻する。
生まれる基のこの力。
元の垂真とて改まり。
輪廻の流れの一因子、自然の心と融けて行くらむ。


弓前文書 第1章第1節

2025-07-29 09:27:17 | 弓前文書(神文)
1000アマツムカムロミチパツノ[天真津威醸移現育晴゜積延 a ma tuiumu ka mu ro mi tiu pa tu nou]
【原本訳】大宇は意図す、大自然変化の流れ。行く道筋、始まりの秩序立て。
【一音訳】[天]ああ![真]真の姿[津]意図は[威]偉大な変化力[醸]進む[移]~ている[現]ありのままの姿[育]力の流れ[晴゜]大自然の持つ意志と力を[積]積み上げ[延]秩序立て
【文節訳】[天真津]大自然がいとしたこと[威醸移]自然変化が進んでゆく[現育]道筋の[晴゜積延]始まり
【解釈訳】第1章は大自然がどのような順序で秩序が整って行ったか、大自然の誕生と進化についてが書かれている。自然変化の力の道筋という標題の下に、四つの秩序の仕組みを説いた。原本訳で[天真]を大宇という造語をつかっているのは、宇宙・自然よりも広い概念、物質化する以前の物質も光もない宇宙も含めてを示そうとしている工夫。
【意訳】大自然の始まり(第1章章題)


1001アマツムイマスパルヌ[天真津厳真澄晴゜活沼゜a ma tiumu yi ma su pa ru nu]
【原本訳】大宇は意図す、原点の真相は、事態の自在無限なる疎密活動にある。
【一音訳】[天]ああ![真]真の姿[津]意図した[厳]原点[真]真相[晴゜]大自然の持つ意志と力[澄]吸い取る[活]動き[沼゜]無限・渾沌
【文節訳】[天真津]大自然は目指した[厳真]原点の真相は[澄晴゜活]疎密運動により[沼゜]無限となること
【解釈訳】物質もない、光もない、真っ暗な空間。何もない世界。いや、物理的空間でもないかもしれない。物質も光も出来る以前の宇宙にエネルギーが無限に渾沌とあった。それを、秩序立てるのが大自然の意志であった。エネルギーを無限にすることができた真相が疎密運動である。
 疎密運動とは、エネルギーの濃いところから薄いところへ吸い込まれて行く運動のこと。高密度から低密度へ力が動く。虚密運動のイメージとしては台風。南洋で海水が暖められて蒸発すると空気は上昇する。空気が上昇したところは空気が薄くなるので気圧は下がる。すると周りから風が吹き込んでくる。吹き込んできた空気はより空気の薄いところを目指し上昇する。上昇気流が大きくなるとさらに周りから空気が風が吹き込む。虚は密になり密は虚になり、その繰り返しで、巨大なエネルギーの台風となる。大自然を生み出した原点は疎密運動だった。
 大自然は疎密運動によってできた無限で混沌としたエネルギーの場になった。物質的な大自然・大宇宙の始まり以前の姿である。
【意訳】宇宙の真相の原点は、疎密活動が引き起こす大混沌状態である。(第1章副題)


1002アマノマナカヌチ[天真延真成威沼゜雷゜a ma nou ma na ka nu ti]
【原本訳】大宇の秩序立ては、事態が驚きの無限力塊の姿となったことである。
【一音訳】[天]ああ![真]真の姿[延]秩序立てる[真]真に[成]成った[威]恐ろしい程偉大な[沼゜]無限の[雷゜]エネルギーの塊
【文節訳】[天真]大自然は[延]秩序立てる[真成威沼゜雷゜]驚きの無限のエネルギーの塊
【解釈訳】疎密運動によりできた無限と渾沌。それを、驚きの無限のエネルギーの塊に秩序立てること。
【古事記】アマノマナカヌチは天御中主(あめのみなかぬし)の神の名の由来
【意訳】宇宙の混沌状態のエネルギーは秩序立てられて行き、無限大のエネルギーの塊となった。(第1章副題2行目)


1100オアマパツメ[大天真晴゜積芽 o a ma pa tu mai]
【原本訳】大自然、始まりの芽生え。
【一音訳】[大]大いなる[天]ああ![真]真の姿[晴゜]大自然の持つ意志と力[積]積み重なって[芽]芽生える
【文節訳】[大天真]大自然・宇宙の[晴゜積]始まりの[芽]芽生え
【解釈訳】大自然・大宇宙はどうやって始まったのか。物質も光もない状態の大自然・大宇宙が今のような物質的な宇宙・自然できあがったのはどのような過程があったのか。その始まりから説く。
【意訳】大自然の芽生え(第1章第1節節題)


1101カミムツピ[威実醸積霊゜ka miu mu tu piu]
【原本訳】物質を造るという驚きの意志が生まれた。
【一音訳】[実]物質[醸]生み[積]増大させる[威]恐ろしいような驚きの[霊゜]自然の意志と力
【文節訳】[威]驚くべき[実醸積]物質を造るという[霊゜]意思が生また
【解釈訳】物質も光もないが無限のエネルギーがある真っ暗な宇宙で、物質を造ろうという大自然の意志が生まれた
【古事記】神産巣日(かむむすひ)の神の名の由来
【意訳】宇宙に物質を造ろうという意志が生まれた


1102タカミムツピ[垂威実醸積霊゜ta ka mi miu tu piu]
【原本訳】力は発動した。物質を造るという驚きの意志のそれだ。
【文節訳】[垂]溢れ出た[威実醸積震゜]物質をつくるとう驚きの大自然の意志
【解釈訳】物質を造ろうという大自然の意志が溢れ出た。つまり物質が生みだされた。物質世界の誕生だ。言い換えれば、見えない宇宙が見える宇宙になったということ。
【古事記】高御産巣日(たかみむすひ)の神
【意訳】物質を造ろいう意志が実現し、物質が出現した。


1103ウモマチパツカピコポヂ[美萌増育晴゜積威日凝火゜雷゛u mou mau tiu pa tu ka pi kou pou di]
【原本訳】出現莫大なる増殖、爆発的に数多(あまた)火の玉の素粒となった。
【一音訳】[美]生まれ[萠]目に見えて物質が増加して行く[増]物質増加の最大[育]力の流れ[晴゜]大自然の持つ意志とその力が張り出す[積]増大して行く[威]恐ろしい程の[日]エネルギー[凝]塊となり[火゜]燃え[雷゛]数多くのエネルギーの塊
【文節訳】[美萌増育]生まれ燃え増殖する力[晴゜積威]爆発し[日凝火゜雷゛]数多の火の玉となった
【解釈訳】宇宙誕生の初期、物質の種が創造されて行く状態を表現している。どんどん物質が増えて行き、恐ろしい熱と光のエネルギー火の塊の始まりで、宇宙の内部の状態を表している。何もなかった宇宙。そこに出来た物質は、爆発的に増殖し、火の玉群となってひろがっていった。
【古事記】宇摩志阿斯訶備比古遲(うましあしかびひこぢ)の神
【意訳】物質は爆発的に増殖し、数多くの火の玉群となった。




1104アマツムタユクモプルノ[天真津垂結奇基震゜活延 a ma tiumu ta yu ku mo pu ru nou]
【原本訳】宇宙の心、溢れ出た力は奇しき大本となって、大震動を起こし、秩序立てられて行く。
【一音訳】[天]ああ[真]真の姿[津]意図する[垂]溢れて[結]つながった[奇]不思議なる[基]大本の姿[震゜]振動[活]~して[延]秩序立てられてゆく
【文節訳】[天真津]大宇宙の意図は[垂結]溢れる力をつなげて[奇基]奇しき大本となり[震゜活]振動させ[延]秩序立ててゆくことだった
【解釈訳】宇宙誕生の初期、物質の種が創造されて行く状態を第三者、別の宇宙から観察してるような表現。エネルギーの集りである火の玉群は大振動を起こしながら四方に飛び散って行く。然しそれは無秩序に飛び散つて行く訳ではない。それぞれ纏りながら飛び散って行ったのである。最後に[延]の字があるところから、爆発の放射状に宇宙が形成されて行ったように、その意味をくみ取ることが出来る。[奇基]は雲の語源。
【古事記】豐雲野(とよくもの)の神
【意訳】数多の火の玉群はモクモクと振動しながら広がり延びていった。


1105アマノザヅチ[天真延陜積゛育 a ma no tsau du tiu]
【原本訳】宇宙の秩序立ては、まとまろうとする力が働いて行く。
【一音訳】[天]ああ[真]真の姿[延]秩序立てられてゆく[陜]接近し[積゛]どんどん増大する[育]力の流れ
【文節訳】[天真延]宇宙は秩序立てられて行く[陜積゛育]狭められようとする数多さまざまの力の流れ
【解釈訳】大自然と言ってもまだ大地も存在していない段階なので舞台は宇宙である。物質が生まれ一気に火の玉となって増殖した。それら増殖した物質が秩序をもってまとまろうとする力が働いて行く。渦巻く力が回りのものを段々引寄せて行った。
【古事記】天狹土(あめのさづち)の神
【意訳】まわりものものを引き寄せまとまろうとする力が働いて、宇宙は秩序立てられていった。


1106アマノトコダチ[天真延保堅垂゛雷゜a ma nou to ko da ti]
【原本訳】宇宙の秩序立ては、数多流れ出す自由力の永久不変の形成にあった。
【一音訳】[天]ああ[真]真の姿[延]秩序立てられてゆく[保]蓄えられている意志と力[堅]変わらない[垂゛]どんどん溢れ出る[雷゜]エネルギーの塊
【文節訳】[天真延]宇宙は秩序立てられて行く[保堅]永久不変の[垂゛雷゜]溢れ出る数多のエネルギー体
【解釈訳】まとまろうとする力が働いた結果、永久不変の数多くのエネルギー体が出来上がった。爆発的に増殖した物質は星となったのだ。
【古事記】天之常立(あめのとこたち)の神
【意訳】宇宙には秩序ある永久不変のエネルギーの塊である星が出来た


1107アマノイクノザヂ[天真乃奇延陜゛育゛a ma noi ku nou dza diu]
【原本訳】宇宙の姿は、不思議な数多まとまりの力が働き合っている。
【一音訳】】[天]ああ[真]真の姿[乃]次のようになった[奇]不思議な[延]秩序で[陜゛]どんどん接近する[育゛]力がどんどん流れる
【文節訳】[天真]大宇の秩序立ては[奇延陜゛育゛]不思議な秩序でまとまろうとする力の流れ[乃]となった
【解釈訳】大宇宙に広がった星にはまとまろうとする力が働いている。
【意訳】宇宙の星々の間にはまとまろうとする力が働いている。


1108アマノイトコヂ[天真乃充凝雷゛a ma noi tou kou di]
【原本訳】宇宙の姿は、さまざまな星で満たされている。
【一音訳】[天]ああ[真]真の姿は[乃]次のようになった[充]充実して[凝]固まった[雷゛]たくさんのエネルギーの塊
【文節訳】[天真乃]宇宙の秩序立ては次ような姿となった[充凝雷゛]満天の星で充たされている
【解釈訳】星々には互いに引き合う力があると考えた。満天の星は全体が北極星を中心に回転している。更に北斗七星のような星座も互いに引き合う力がはたらいているのだろう。海洋民族として、星座を頼りに行動するのにも必要なことだったろう。満天の星空、その星々の間には力が働いて規制しあっているのであって、無秩序に動いている訳ではないと弥生人が考えたのは自然なことだろう。
【古事記】國之常立(くにのとこたち)の神。古事記の神々はは天があれば国がある。1107のクノザヂと1108のトコヂの二つを合わせ、国之常立神というものを作って、天、国の二律相対とした。このため1106の天之常立と本来ならペアであるはずの1105の天狹土は八百万の神に入ることとなった。
【意訳】宇宙は様々な星、星座で満たされた




閑話
 弓前文書第一章第1節では宇宙の創成が述べられています。まるでビッグバンのような話です。そんなことが文字もまだない二千年も前の弥生人が考えられたのだろうか。疑問でした。


 古事記の神々の名をの由来を示してきましたが、弓前文書から発音を引用し漢字を当てはめて神々の名前を考えるのはそれほど難しくないと思われます。その逆に、古事記の神々の名前から弓前文書をつくること、弥生の言葉をつくるのは無理だと思います。
 弓前文書は、弥生の言葉で自然の摂理を、思想を弥生の言葉で説いたものです。
 弓前文書は弥生時代、文字もなかったのに、口誦で伝えられ、弓前値成によって漢字を利用して文字化されたのです。弓前文書は秘聞とされ、一般には出回っていません。平成になって弓前文書を受け継いだ池田秀穂が公開したのです。教科書に載っていなかった、弓前値成なんて知らなかったのは、当たり前のことだと思います。

次へ

弓前文書 第1章第2節

2025-07-29 09:26:50 | 弓前文書(神文)
1200オピメアカム[大日芽会威醸 o pi mai au ka mu]
【原本訳】恵みの太陽が、輝き出した。
【一音訳】[大]大きいという感嘆詞[日]光と熱[芽]恵み[会]出会う[威]大自然の変わり行く力[醸]反応が進む
【文節訳】[大日芽]太陽が[会威]明るく[醸]反応が進んだ
【解釈訳】第2節には太陽がどのようにつくられ、輝き出したのかということが述べられている。第1節が宇宙の始まりなら、第2節は太陽系の始まりである。
【意訳】太陽の誕生(第1章第2節節題)


1201アマノザキリ[天真延陜貴座 a ma nou tsau kiu ri]
【原本訳】宇宙形成のなか、ガスがまとまり行く。
【一音訳】[天]ああ[真]真の姿[延]秩序立てられてゆく[陜]まとまろうとする力[貴]目に見えない変化[座]静止した
【文節訳】[天真延]宇宙の秩序立ては[陜]まとまろうとする力が[貴座]ガス・霧に働く
【解釈訳】宇宙の秩序立ては更に進んでゆく。ガスが星雲状にまとまり出した。太陽の形成の第一段階としてガス状だった物質が一つにまとまりだしたことだった。
【古事記】天之狹霧(あまのさぎり)の神。國之狹霧(くにのさぎり)の神。
【意訳】散らばっていたガスがまとり始めた


1202アマノイノヅチ[天真乃延積゛雷゜a ma noi nou du ti]
【原本訳】宇宙における、形造られ行く力体となった。
【一音訳】[天]ああ[真]真の姿[乃]~という結果となった[延]秩序が進行中[積゛]どんどん積み上げる[雷゜]エネルギーの塊
【文節訳】[天真乃]宇宙のガスがまとまった結果[延積゛雷゜]秩序立ってエネルギーは積み上がりひとつのエネ―ルギーの塊となった
【解釈訳】ガスがまとまり、その結果、どんどん積み重なって一つの大きなエネルギーの塊となった。太陽の原形だ。
【古事記】野の神、名は鹿屋野比賣(かやのひめ)の神。またの名を野椎(のづち)の神
【意訳】まとまったガスはどんどん凝縮されエネルギーの塊となった


1203アマツムオトノベ[天真津大保延辺゛a ma tiumu o to nou vai]
【原本訳】宇宙の流れ、秩序立ての大きな垣根が造られる。
【一音訳】[天]ああ[真]真の姿は[津]意図する[大]大きい[保]区切り、戸[延]秩序立て[辺゛]数多くの垣根
【文節訳】[天真津]宇宙が意図したのは[大保延辺゛]大きな数多くの垣根をつくること
【解釈訳】第2節においては太陽の誕生の様子が述べられている。太陽は天の高いところにある。重くてはいけない。ガス状の霧状の軽いものに違いない。ガスとか霧なら、そのままでは、どんどん拡散してしまう。しかし太陽は一定の大きさでずっと燃えている。だから、太陽にはガスを囲む強力な垣根があってガスが散らばらないようになっているのだ。そう弥生人は考えたのではないだろうか。[辺゛]は[辺]垣根の複数形である。私は、強力な垣根と解釈した。
【古事記】妹(いも)大斗乃辨(おおとのべ)の神
【意訳】凝縮されたエネルギーの塊は強力な垣根で囲まれた。


1204アマノイオコダチ[天真乃覆凝垂゛雷゜ a ma noi wo kou da ti]
【原本訳】宇宙における、核を取り巻く数多の力が覆う集積体となった。
【一音訳】[天]ああ[真]真の姿[乃]~という結果となった[覆]覆う[凝]固まる[垂゛]数多くの力が溢れる出る[雷゜]エネルギーの塊
【文節訳】[覆凝]中心核を覆う[垂゛雷゜]エネルギー群体     
【解釈訳】エネルギーの塊に強力な垣根を張り巡らすことにより、どんどん溢れるエネルギーを覆って固めることができた。私は、太陽のエネルギーをずっと供給し続けられるように制御したということだと思う。原本では太陽系とか引力とか核という解釈をしているが、弥生人はそこまでは考えていないと思う。第2節は太陽の誕生の様子を述べたもので、太陽系を述べたものではないと思う。
【意訳】エネルギー群は制御されて一つの塊になった。


1205アマツムプツヌ[天真津震゜積沼゜ a ma tiumu pu tu nu]
【原本訳】宇宙の流れ、圧縮され混沌状態になる。
【一音訳】[天]ああ[真]真の姿は[津]意図する[震゜]自然の意志と力が発動する[積]物事が増大して行く[沼゜]混沌状態
【文節訳】[天真津]大自然・宇宙が意図したことは[震゜積]圧力を積み上げ[沼゜]渾沌状態にすることだ
【解釈訳】[沼゜]の渾沌状態という意味に加え無限の状態でもある。エネルギーをどんどん圧縮して無限の混沌としたエネルギーを持った状態になったのだ。これは1002アマノマナカヌチの状態と似ていると思う。
【意訳】高密度のエネルギー体ができた。


1206アマノイピコネ[天真乃日凝根a ma noi pi kou nai]
【原本訳】宇宙における、灼熱の基が造られた。
【一音訳】[天]ああ[真]真の姿[乃]~という結果となった[日]光と熱[凝]固まる、塊[根]秩序を転換する基となるもの
【文節訳】[天真乃]無限で渾沌としたエネルギーの塊になった結果[日凝]光と熱の塊の[根]基となった
【解釈訳】[津][乃]は[津]意図するに対応して[乃]~という結果になったという関係にある。積み上げられ混沌とした無限のエネルギー状態となった結果光と熱のエネルギーを発生する太陽の基となった。
【古事記】天津日子根(あまつひこね)の命
【意訳】高密度のエネルギー体は、太陽の基となった。


1207アマツムピナカタ[天真津日成威垂a ma tiumu pi na ka ta]
【原本訳】宇宙の流れ、灼熱は輝きの放射となった。
【一音訳】[天]ああ[真]真の姿は[津]意図する[日]光と熱[成]出来上がった[威]恐ろしい・驚くべき[垂]溢れ出す
【文節訳】[天真津]大自然・宇宙が意図したことは[日成威垂]光と熱を恐ろしいほど溢れださせること
【解釈訳】太陽の基は出来上がった。その基から光と熱を放射する。つまりこの時点までの太陽は熱も光も発生していないエネルギーの塊の状態と言える。
【古事記】建御名方(たけみなかた)の神
【意訳】太陽は熱と光を恐ろしい程放射する用意ができた。


1208アマノイポアカリ[天真乃火゜会威座 a ma noi pou au ka ri]
【原本訳】宇宙における、輝く存在となった。
【一音訳】[天]ああ[真]真の姿[乃]~という結果となった[火゜]炎[会]出会う[威]大自然の変わり行く力[座]~した・完了
【文節訳】[天真乃]熱と光を放射した結果[火゜]炎で[会威座]明るくなった
【解釈訳】炎が明るく輝き出した。まさに太陽の誕生である。
【古事記】天之菩卑能(あめのほひの)命
【意訳】太陽に火がつき炎となって明るく輝き出した。

次へ