2200アオメツチムナヤコトタル[天大芽積育醸成因゛凝充垂活 a o mai tu tiu mu na yau kou tou ta ru]
【原本訳】ああ威大なる恵みを与える総合力の流れ(それは次に示す通り)、自然に醸され、形成され溢れ出た力の流れである。
【一音訳】[天]ああ[大]大いなる[芽]自然の力が物に変わる局面、またその動作[積]物事が増大して行く[育]力の流れ[醸]醸し出す[成]物事が完成した[因゛]その結果は定められた通りである[凝]固まる[充]充実している[垂]力が溢れ出る[活]~している
【文節訳】[天大]ああ大いなる[芽]恵み[積育]増幅する力[醸成]熟成される[因゛]その結果は定められた通りである[凝充]形成される[垂活]溢れ出ている
[天大芽積育]ああ偉大なる恵みを増幅する力[醸成因゛凝充垂活]熟成され、その結果、形作られ溢れだしている。
【解釈訳】アオメツチとは天地の恵み、その流れる力のことで、天地(あめつち)の語源である。前節でアマツソラ、天空、宇宙について述べているが、この節ではアオメツチ、天地、つまり地上、地下、空、生物が生きている空間について述べている。
大地は熱と光を太陽から、地下から湧き出るエネルギーは水の中を通って大空から雨となって降り注ぎ、大地に染み込んで行く。だから大地の表面は、様々なエネルギーが形を変えて溶け合っていることとなる。これをアオメツチといった。
太陽からのエネルギーをウカ(ガ)[美母]といい、大地、地下からのエネルギーをカタ[威垂]といい、アオメツチで溶け合っている。故にこれを一つの大きな珠とみたてた。個々の生物というものは、この大きな珠から小さな珠をいただいたものだと弥生人は考えた。三種の神器(鏡・勾玉・剣)の勾玉にあたる。
【意訳】天地の恵みの力は、熟成し形成され溢れ出ている。(第2章第2節節題)
【原本訳】ああ威大なる恵みを与える総合力の流れ(それは次に示す通り)、自然に醸され、形成され溢れ出た力の流れである。
【一音訳】[天]ああ[大]大いなる[芽]自然の力が物に変わる局面、またその動作[積]物事が増大して行く[育]力の流れ[醸]醸し出す[成]物事が完成した[因゛]その結果は定められた通りである[凝]固まる[充]充実している[垂]力が溢れ出る[活]~している
【文節訳】[天大]ああ大いなる[芽]恵み[積育]増幅する力[醸成]熟成される[因゛]その結果は定められた通りである[凝充]形成される[垂活]溢れ出ている
[天大芽積育]ああ偉大なる恵みを増幅する力[醸成因゛凝充垂活]熟成され、その結果、形作られ溢れだしている。
【解釈訳】アオメツチとは天地の恵み、その流れる力のことで、天地(あめつち)の語源である。前節でアマツソラ、天空、宇宙について述べているが、この節ではアオメツチ、天地、つまり地上、地下、空、生物が生きている空間について述べている。
大地は熱と光を太陽から、地下から湧き出るエネルギーは水の中を通って大空から雨となって降り注ぎ、大地に染み込んで行く。だから大地の表面は、様々なエネルギーが形を変えて溶け合っていることとなる。これをアオメツチといった。
太陽からのエネルギーをウカ(ガ)[美母]といい、大地、地下からのエネルギーをカタ[威垂]といい、アオメツチで溶け合っている。故にこれを一つの大きな珠とみたてた。個々の生物というものは、この大きな珠から小さな珠をいただいたものだと弥生人は考えた。三種の神器(鏡・勾玉・剣)の勾玉にあたる。
【意訳】天地の恵みの力は、熟成し形成され溢れ出ている。(第2章第2節節題)
2201ソラピカ[虚躍日威 so ra pi ka]
【原本訳】大空より降り注ぐ威大な力の流れ。
【一音訳】[虚]何もない[躍]躍動する[日]光と熱[威]大自然の変わり行く力
【文節訳】[虚躍]大空。この虚空に躍るもの。[日威]太陽の熱、光、宇宙から来るあらゆるエネルギー、パ[晴゜]も含むまれる
【解釈訳】ソラとは空の語源。空とは、まさに何もないところに、昼は太陽、夜は、月や星が躍動している。ピカとは太陽の熱、光を始め、宇宙から降り注ぐ不可視のエネルギー。パ[晴゜]のエネルギー(生命エネルギー)も含む。単なる物理的な流れだけでない目に見えぬ潜在的な力の流れ。
【古事記】建御雷之男(たけみかづちのお)の神、またの名は建布都(たけふつ)の神、またの名は豐布都(とよふつ)の神。建御雷(たけみかづち)の神。ピカ[日威]にツチ[積育]増幅する力、を付け、さらに、タケ[垂異]粉砕する、武、を頭につけ、タケピカツチ[垂異日威積育]とした。[日威]はpika⇒hika⇒ika⇒mikaと変化。
【祭神】鹿島神宮の祭神、武甕槌(たけみかづち)。
【委細心得】御雷(ぴか)。ピカは剣に例えられている。
【意訳】大空より太陽の熱と光を含むあらゆる力が降り注ぐ。
2202プツツムノ[震゜積津延pu tu tiumu nou]
【原本訳】大地から湧き上がる組織的な力の流れ。
【一音訳】[震゜]自然の意志と力が発動する[積]物事が増大して行く状況[津]意図する[延]秩序立て
【文節訳】[震゜積]圧力を積み上げ[津延]秩序立てることを意図する
【解釈訳】圧力、地圧により地表からも様々なエネルギーが溢れ出ている。このエネルギーが大地を秩序立てる力である。単なる物理的な流れだけでない目に見えぬ潜在的な力の流れ。
【古事記】建布都(たけふつ)の神、またの名は豐布都(とよふつ)の神。前行のソラピカとプツツムノは表裏一体。古事記では建御雷之男(たけみかづちのお)の神の別名として載っている。
【祭神】香取神宮の祭神、経津主大神(ふつぬしのおおかみ)
【委細心得】布土(ぷつ)。プツは鞘に例えられている。
【意訳】大地を秩序立てる力が地表に溢れ出ている。
2203ピナツ[日成鋭 pi na tsu]
【原本訳】稲妻の流れ。
【一音訳】[日]熱と光、認識出来るエネルギー[成]秩序が出来上がった[鋭]極めて狭い。突き刺す。鋭い
【解釈訳】熱と光が整って鋭く突きさす。雷のこと。稲妻の(いなづま)の語源。
【意訳】稲妻の力。
2204カグチ[威哈゛育 ka xgu tiu]
【原本訳】火炎の流れ。
【一音訳】[威]恐ろしい[哈゛][哈xu]の複数形。どんどん食う[育]力の流れ
【解釈訳】恐ろしきいろいろなものを食ってしまう力の流れ。天の雷に対して、地の炎。炎はいろいなものを燃やしてしまう、食ってしまう力がある。
【古事記】火(ほ)の夜藝速男(やぎはやお)の神、またの名を火の炫毘古(かがびこ)の神、またの名を火の迦具土(かぐつち)の神。
【意訳】火炎の力。
2205スナチ[澄成育su na tiu]
【原本訳】風の流れ。
【一音訳】[澄]吸い込む[成]秩序が出来上がった[育]力の流れ
【解釈訳】吸い込むと澄み切る。澄み切っできたものは空気。その流れは風。
【古事記】風の神、名は志那都比古(しなつひこ)の神。
【意訳】風の力。
2206ズミチ[澄゛実育zu miu tiu]
【原本訳】水の流れ。
【一音訳】[澄゛]どんどん吸い込む[実]物質[育]力の流れ
【解釈訳】どんどん物質を吸い込む力の流れとは地上では水の流れ。地上の風に対して地表の水。ズミに近い言葉で泉がある。水という言葉は朝鮮語の水、ミル(mul)とズミチとの合成語と考えられる。
【意訳】水の力。
2207モノツチ[萌延積育 mou nou tu tiu]
【原本訳】生き物が造り出す力の流れ。
【一音訳】[萌]目に見えて物質が増加して行く[延]秩序立て[積]物事が増大して行く[育]力の流れ
【文節訳】[萌延]生物。生き物[積育]増幅する力
【解釈訳】モノは生き物のモノ。
【意訳】生物の力。
2208イワツチ[厳渡積育 yi wa tu ti]
【原本訳】岩石土砂が造り出す力の流れ。
【一音訳】[厳]不動[渡]行き渡る[積]物事が増大して行く[育]力の流れ
【文節訳】[厳渡]岩石・土砂[積育]増幅する力
【解釈訳】イワは岩の語源で岩石・土砂の事だという。私は、生き物を育む大地、生物が踏みしめる地面の意味ではないかと思う。イワとは不動で広がりをもつものというのが倭人語の意味。イワは岩の語源なら、ツチは土の語源ではないかと思う。
【古事記】石土毘古(いはつちびこ)の神
【意訳】岩と土の力。
【原本訳】岩石土砂が造り出す力の流れ。
【一音訳】[厳]不動[渡]行き渡る[積]物事が増大して行く[育]力の流れ
【文節訳】[厳渡]岩石・土砂[積育]増幅する力
【解釈訳】イワは岩の語源で岩石・土砂の事だという。私は、生き物を育む大地、生物が踏みしめる地面の意味ではないかと思う。イワとは不動で広がりをもつものというのが倭人語の意味。イワは岩の語源なら、ツチは土の語源ではないかと思う。
【古事記】石土毘古(いはつちびこ)の神
【意訳】岩と土の力。