弁護士のカフェタイム-相模原法律事務所

弁護士法人相模原法律事務所(弁護士伊藤信吾)が送る
最新の法律情報です。地域の楽しい情報も提供しています。

弁護士に必要な5つの素養

2005-02-06 21:27:26 | 弁護士どたばた始末記
相模原法律事務所(弁護士伊藤信吾)が贈るブログです。
姉妹編ブログ「弁護士スクラップブック」もよろしくお願い致します。
姉妹編ブログ「弁護士の双眼鏡」オープンしました。

 勝手なことを書きます。
 弁護士に必要な5つの素養です。これから、弁護士になる人は憶えておいてください。

  ①後始末が好きな人
   前向きにものごとを作り上げるというより、側面から背面からバックアップする仕事です。
   ただ、ある意味、創造的な作業を冷静に検証するという面もあります。
  ②人に会うのが苦痛でない人
   人に合いたくないときありますよね。私もあります。
   ただ、我々の仕事はすべて人が相手になります。法律はあくまで武器でしかありません。
  ③デスクワークと現場作業とどっちもできる人
   書類を作って、調べ物して、打ち合わせをして、また書類作って・・・
  ④ストレスが溜まらない人
   お金を貰って人の喧嘩を買うのです。ストレスが溜まらない訳ありません。
   ストレス解消は、唯一つ「お客様の感謝の言葉」ですね。
  ⑤「説明」を省略しないこと
   俺がわかっている。黙っていろ。式の古い考えではこれからはまずいですね。
   丁寧に丁寧に説明をしないとね。

 「もう一度生まれたら、弁護士をするのか?」仲間に聞きました。
 みんなうーんと考え込みます。

 私は、間違いなく、もう一度やりたいと思います。
 いろいろありますが、楽しいですよ。この仕事は。

 受験生の皆さん、がんばりましょうね。
 

マニフェストじゃ当選しない?-JCが都議選で公開討論会

2005-02-06 21:16:47 | 相模原って?
相模原法律事務所(弁護士伊藤信吾)が贈るブログです。
姉妹編ブログ「弁護士スクラップブック」もよろしくお願い致します。
姉妹編ブログ「弁護士の双眼鏡」オープンしました。


 今回の東京都議会議員選挙で、候補者の公開討論会が23区すべてで開かれる模様です(東京新聞2月6日)。
 主催は、東京青年会議所(JC)です。

 単なる演説会ではなく、政策面の討論に踏み込んだ「マニフェスト(政権公約)型討論会」を目指し、内容の検討を進めているとのことです。

 ただ、公職選挙法は地方選挙で法定ビラ以外の配布を禁じています。
 そこで、選挙期間中にマニフェスト冊子を配布することはできません。
 この点については、東京JCは、討論会を「マニフェスト型」にするために
  ①会場内でマニフェスト冊子を聴衆に配布し、帰る時に回収する
  ②壇上のスクリーンにマニフェストの内容を表示する

などの方法を検討しているそうです。

 日本JCは、従来からマニフェスト型選挙を目指して活動しています。
 今回も、その流れでしょうか。

 私自身も相模原市長選のときに、公開討論会の実行委員会に参加いたしました。
 しかしながら、マニフェストを使った政策の議論にはほどとおい内容でした。

 先日、そのうちの一人の候補者とお話しましたが、マニフェストはやめたそうです。
 なぜか?
 やはり、選挙は、「駅頭に立て!候補者を回れ!」が票集めに直結する。とのことです。
 「マニフェスト」を作っても票は集まらない。

 聞いている私もため息が出ました。

 ただ、私は、やはり政策中心の政治へ向けて少しずつでも活動をしようかと思っています。

ひったくり防衛マニュアル-相模原市でひったくり続発中!

2005-02-06 11:07:45 | 自分を守る!法律知識
相模原法律事務所(弁護士伊藤信吾)が贈るブログです。
姉妹編ブログ「弁護士スクラップブック」もよろしくお願い致します。
姉妹編ブログ「弁護士の双眼鏡」オープンしました。

 我が相模原市で、ひったくり被害が増えています。
 カナコロニュース(神奈川新聞)によると、相模原署管内で今年に入ってから、オートバイで女性を狙ったひったくり事件が相次いでいるそうです。同署管内で1月に発生したひったくりは34件となり、県内53署中最多で、昨年同月に比べ55%も増えているそうです。

 相模原市は、幹線道路として国道16号線が南北に走り、通り抜けの良い立地にあるが、裏道では人気のない歩道もない道がたくさんあることから、ひったくりが多いのかもしれません。

 また、弁護士としての経験からすると、引ったくり犯というのは少年がほとんどです。暴走族の絡みだったりして、大元のボスから「指令」が出て、ボスに逆らえないために徒党を組んでひったくりを繰り返す事例が多いのです。
 相模原でも1月に急激にひったくりが増えているのは、同一グループによる連続犯行の可能性もあります。
 ひったくりが続発すると、県警からヘリコプターを飛ばして重点捜査をすることもあるくらいです。

 では、あなたが被害に合わないための「ひったくり防衛マニュアル」をお教えいたします。

 ①バックに大金を入れない
  当然ですね。大きなお金は危険です。
 ②肩掛け等体に密着して簡単に取れないバッグにする
  ひったくり犯も、ひったくりしやすい人を狙います。
  肩に斜めかけのかばんをもっていれば、まずひったくるのは困難なので、標的外になります。
 ③車道と反対側に荷物を持つ
  ひったくりは瞬時の犯罪です。反対側に荷物を持つだけで、犯行を防止できます。
  ひったくり犯が犯行に支障が出るので、標的とするのをやめるのです。
 ④防犯ブザーの用意
  深夜に行動するときは必需品ですね。
 ⑤防犯用ネットの用意
  これも、ひったくり犯が標的とするのをやめます。
  自転車のかごにバッグを入れるときには要注意です。
 ⑥自転車でのヘッドホンステレオ、携帯通話・メールなどの「ながら運転」をやめる
  ながら運転は、接近するバイクの音に気が付かないため標的になりやすいのです。
 ⑦被害にあったら泣き寝入りせず保険を活用しよう
  購入から90日以内ならクレジットカード保険が利用できます。
  また、火災保険での損害回復も考えられます。
 ⑧無理に防衛して怪我をするのはやめよう
  ここは重要なポイントです。お金は失っても体は無事でありたいものです。
  コンビニ強盗でも、多くの店舗で、「お金を渡せ。無理をするな。」と指導しています。
  特にひったくりは抵抗した場合に、転倒、巻き込まれ等に発展します。
  それにより被害を受ける可能性が大きいのです。
ひったくり事件の犯人が検挙されなければ、その被害は自分の負担です。
  また、犯人が検挙されても、通常、この種の事件では犯人は無資力なのです。
  法律的に損害賠償が請求できても、実際には、支払いをして貰えないケースが多いのです。
  犯人が刑務所に行っても、あなたの被害はなんら回復されなくなってしまいます。
  ですから、お金を捨ててでも、体を守るというのが「法律武装派」のただしいあり方です。

※余談ですが、犯罪の看板を「ひったくり注意」から「ひったくり犯逮捕。まだまだご注意」に変えただけで犯罪が激減したそうです。くわしくは、こちら犯罪の看板を変えただけで


 【今回の法律武装】 ひったくり被害は必ず防止できる

口座を凍結せよ!-振り込め詐欺の被害回復マニュアル

2005-02-06 08:04:02 | 自分を守る!法律知識
相模原法律事務所(弁護士伊藤信吾)が贈るブログです。
姉妹編ブログ「弁護士スクラップブック」もよろしくお願い致します。
姉妹編ブログ「弁護士の双眼鏡」オープンしました。

 連日、振り込め詐欺被害が報道されており、とどまるところを知りません。
 新聞報道されたものに限っても、以下のとおり、毎日の被害が報道されています。

 ◎2月5日 横浜市保土ヶ谷区の無職女性(64) 500万円被害
 ◎2月5日 埼玉県大里郡の主婦(52) 100万円被害
 ◎2月5日 茨城県取手の主婦(66) 470万円被害
 ◎2月4日 前橋市の医師の妻(42) 300万円被害
 ◎2月2日 群馬県太田市の男性(49)636万円被害

 そんな中で、振り込め詐欺の被害回復に向けて、預金口座名義人相手に提訴が全国各地でされています。
 たとえば、振り込め詐欺(おれおれ詐欺)にあった滑川市の女性が、被害金の返還を求めて、現金自動預け払い機(ATM)の控え伝票にあった片仮名の口座名義人を訴えた訴訟で、名古屋高裁金沢支部が富山地裁の却下命令を取り消し、氏名不詳の相手を提訴する道が開けました。銀行側が1月末、名義人の氏名と住所を開示したものです。

 同様の訴訟は全国で起こされていますが、被告(口座名義人)が不出頭のままで、欠席判決がされて、原告(被害者)の請求が認容されるのがほとんどです。

 ともかく、振り込め詐欺に気が付いたら、以下の方法で対処しましょう。

 ①警察に連絡
 ②警察と協力して、銀行に口座の凍結依頼
 ③弁護士に依頼して、ただちに提訴


 口座から被害金額が引き出されてしまったら、被害の回復は絶望的です。ともかく迅速な行動が必要です。

 もっとも、銀行が預金を凍結しても、その預金残高の範囲内でしか被害金額を回収することができません。口座名義人は、振り込め詐欺の首謀者ではなく、口座名義を開設することを首謀者らから依頼されて、わずかなお礼金を受領して名義を貸しただけであるケースがほとんどだからです。

 また、被害者が多数の場合には、その口座にある預金を被害者で按分することになるので、被害金額の回収はより少なくなる可能性があります。

 裁判外で払い戻しを請求しても、銀行側が返還を躊躇するのは、他にも被害者がいるかもしれないからです。

 事後の被害回復に困難があるとすれば、ともかく、振り込み前に詐欺に気が付くことが重要です。

 【今回の法律武装】 詐欺被害の事後回復は困難が伴うことを銘記する