世紀末の詩

無駄な競争は心を貧しくする

自然エネルギーの安定供給は可能

2011年07月01日 | 改革日本
安定供給 天候予測し確立

先日見た朝日新聞の記事でみたタイトル

「電力の選択」
<転載>
お天気任せで頼りない、と思われがちな自然エネルギー。
スペインではむしろ、電力の「主役」として活躍してる。

 首都マドリードの郊外に、国全土に電力を安定的に送るための心臓部がある。
国唯一のREEが運営する「再生可能エネルギー中央制御センター」だ。

スペイン全土の自然エネルギーによる発電状況が一目で分かる地図が、モニターに映し出される。
ほぼコンピュータで自動制御されている。しかも事故に備えたった一人の職員が監視しているだけだ。

「自然エネルギーの安定供給のために、私たちがつくりあげた世界一のシステムだ」。責任者トマス・ドミンゲス氏は胸を張る。
お天気任せが不安なら、そのお天気を先取りして把握すればいい。

天気予報などの情報を駆使して、24時間後に生み出されるであろう発電量を予測する。
予測と実際の発電量との違いは平均15パーセント以内に収まると言う。
1時間前まで予測を更新するので、誤差はさらに縮まる。

自然エネルギーを普及させる国の政策により、風や太陽から生まれた電力は最優先で使われる。

この「主役」だけでは賄えない電気を補うのが、「脇役」の石炭やガス、水力の発電所だ。
24時間前からの主役のふるまいを予測した情報がREEから伝えられ、出番に備える。
過去に問題となる停電は起きてないという。

スペインでも自然エネルギーへの不安はあった。
ドミンゲス氏は「安定供給は克服した問題だ。自然エネルギーがもっと増えても問題ない」と余裕を見せた。


スペインで成長

スペイン全体の年間発電量(2010年)は約2881億キロワット。東京電力と同規模である。
水力を含む自然エネルギーが35%を占め、火力32%、原子力の22%を上回る。
日本では太陽光、風力などの自然エネルギーは約1%で、水力を含めても9%にすぎない。

「自然エネルギーが増えれば化石燃料の輸入を減らせる。自然エネルギーへの支持は高い」と話す。

スペインで自然エネルギーの開発が本格化したのは1990年代後半。エネルギーの9割以上を外国に頼っていた。
この体質から脱却し、国際競争力のある国内企業を育てようと、当時の主役政党の意見は一致。
今では世界有数の風力メーカーのガメサ、世界各国で自然エネルギー事業を展開するアクシオなどの企業が育った。


あとは意志の問題である

日本の電力会社は広報資料にまで「自然エネルギーは変動するし、予測もできない」と記して慎重?な姿勢をとってきた。
(いや本音は独占が崩れるのを嫌がったというべきか)←心の声

そんな中で、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、風力の発電量を予測するシステムを08年に開発。
青森県六ヶ所村の二又風力発電所ではすでに実用化されてる。
さらにNEDOでは、太陽光の予測システムも開発を終えている。

東京大学の萩本和彦特任教授は言う。
当面は火力や水力で供給量を調節すれば、自然エネルギーを増やせると言う。
さらに増やすにはスマートグリッドで対応すればいい。(電力会社が嫌がってる例のやつだ)

「日本には解決するだけの技術はある。あとは意思の問題だ」