世紀末の詩

無駄な競争は心を貧しくする

ラディンの事象(グロ注意)

2011年05月14日 | とある事象







「ビンラディンは生きている?」…噂の裏にある根強い対米不信

 国際テロ組織アルカイダの指導者ウサマ・ビンラディン容疑者が殺害されたパキスタンでは、米軍の作戦は、米国と親米ザルダリ政権が仕組んだ芝居だとする意見が庶民の間に広がっている。以前からの強い対米不信を反映しており、強大な権力を握るパキスタン軍がでっち上げに関与したと主張する声もあった。

 「ビンラディン(容疑者)はまだ生きてるよ」。首都イスラマバード近郊ラワルピンディ。庶民が買い物に集まる商店街ラジャ・バザールでジュースを飲んでいたハビブ・アバシさん(32)は断言した。「オバマ(大統領)は遺体の写真を公表しないじゃないか」。殺害作戦はでっち上げだと語る。

 英国の世論調査機関が4~5日にパキスタンで実施したアンケート結果によると、回答者の66%が、同容疑者を殺害したとする米国の説明に疑念を示した。米国が押収した同容疑者の映像を公開した後でも、人々の意見は変わらないようだ。「彼はテロリストだ。殺害は正しい」と話した帽子店員タリク・ハーンさん(22)のような意見は珍しかった。

 約40年前から街頭で新聞を売っているというマリク・モハンマド・ラバンさん(52)は「今回の作戦はパキスタンをおとしめるためのプロパガンダだ」とし、理由はイスラム教を国教とするパキスタンが核兵器を保有したことが許せないからだと話す。

 米国の作戦を止められなかったのは「パキスタン軍のミス」だというが「日本も大震災に十分対応しきれなかった。誰にも間違いはある。パキスタン軍は常に国民と共にあるんだ」と依然信頼を失っていなかった。

 一方、会社員アシフ・アバシさん(25)は軍の関与を疑い、政府も軍も米国から援助資金を得るために協力したと主張する。「パキスタンにあるのはパキスタン政府じゃない。米政府だよ」とあきらめたように語った。(共同)