危なくない薬はない

2022年04月03日 15時21分18秒 | 意見・物申す
たまに週刊誌で“あぶない薬”といった特集が組まれます。
ネットでもこんな感じで落ちてますね。

“自分では飲みたくない”とまるで医師個人の意見のように逃げているのがズルい。


健康食品とかサプリメントの広告と変わらんやん!

後輩が受け持っていたのだけど、どうも薬に対する不信感が強い人がいたらしい。
〇血圧を下げる薬を飲むとコロナ感染しやすくなる
〇そもそもコレステロールとかを下げたくない
〇健康食品とかサプリメントとかの方が安心でそれで治したい

どうもその人は手術を受けないと致命的な状況だったんだけど
色々と拒否して、自分が信じる医師を探してそちらを受診することになったよう。
目の前にいる医師よりも、本かどっかで知った医師の方を信じるなんてね…

たまに〇〇という雑誌でこの薬は危ないと載っていたけど大丈夫か?
という問い合わせがあります。まあ薬剤師してたら一度は経験するもんです。
電話口では最終的には医師と相談してくださいで纏めます。
痛み止めくらいだったら、痛く無かったら止めても良いと言えそうですが、
血圧の薬や抗生物質なんかは、そう簡単にはいきません。
最終的には医師判断ということになるわけです。

危険な薬どうこうよりも薬は副作用を伴うという認識をもっと広げた方が良いのかもしれません。
15年前に書いた記事ですが、私は同じようなことを書いています。
薬は毒です-イレッサ- - 週間ダイジェスト+

さて、私が大学に入ってまず教わったのは“薬は毒”であるということです(薬学概論)。
副作用の無い薬は無いとも教わります。私が問題と思うのはこの考え方が世間的に認知されてないことだと思います。
かつて高脂血症治療薬として世界で一番売れていた薬でさえも副作用があります。
市販されてるバファリンでさえ、私には効果がありますが、人によっては全く効かなかったり、
ヒドイ場合は喘息になってしまうケースもあります。
やはり薬を飲むのは何らかのリスクを伴うわけで、要は使い様ではないでしょうか?


私自身は薬を飲む飲まないは結局のところ個人の自由だと思っています。
けど何が厄介かと言えば薬を危ない系の特集を組んだ雑誌編集者は一切責任を取らないこと。
雑誌記事に影響されて薬を止めてしまうことのリスクについて考えたことがあるんだろうか?
よくわからない民間療法に手を出して、病状が悪化した場合結局は個人の責任になってしまいます。
先ほどの患者さんが良い医師を見つけて、その医師がちゃんと責任をとる形で治療を進めてくれたらと良いのですが…
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