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水曜どうでしょう 「迷走中」…最大の見所はエンディング?

『花の歳月』 宮城谷昌光

2009-03-30 23:45:43 | 読書
講談社文庫なのだけど、
文字が巨大で実質どれくらいのページ数なんだろうか・・
と思うほど、
本当に“あっという間”に読めてしまう。

でも、宮城谷作品ならではのテイストが詰まっていて
心に残る作品。

中国、楚漢戦争の後の物語。
高祖(劉邦)亡き後、呂太后が権勢を振るっているころ。

貧しい名家竇(とう)家の娘猗房(いぼう)が
長老に推されて、漢の王室に入ることに決まるところから始まる。

猗房(いぼう)が竇姫となって
やがて漢王の皇后・皇太后となるまでを描く。

貧しいながらも竇家の人々が心豊かで
一家の大事な働き手でもある娘がとられてしまうのに、
「せめて猗房が幸せになれるなら。」と
家族がお互いに思いやるところが素敵。
ラストにはそんな家族に用意されたハッピーエンドを楽しめる。

呂太后は
戚夫人への有名な残酷な仕打ちがあるけど
この本でもかなり酷い人間に描かれている。
恐怖で人は治められないという
昔からの歴史の繰り返し。

ところで
介子推のことがここでも触れられている。

宮城谷さんはそうとう介子推がお気に入り?
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