★we were on a break★

水曜どうでしょう 「迷走中」…最大の見所はエンディング?

「情婦」

2012-10-16 22:07:43 | 映画
1957年制作。

これほどの名作に
まったく予備知識無かったなんて、けっこう恥ずかしいけど
マレーネ・ディートリッヒが出ている、ということだけで見た。

見始めて、あれ?っと。

これって「検察側の証人」じゃないの?

そう思って確認すると、
原題は「検察側の証人」なんだよね。

そこに“情婦”なんていう、超劇的な邦題をつけた日本人のセンス、
どうなんだろうか。

でもたしかにより印象に残る作品にはなったかも。
アガサクリスティの原作があまりに有名だから
それと区別したかったのかな。

マレーネ・ディートリッヒが“情婦”という言葉にぴったり。
有名な脚線美も唐突に見せてくれます。
この当時、ディートリッヒはなんと56歳!
まったく信じられない美しさだ。

そして
レナード役のタイロン・パワー!
シウは昔、銀座文化(今はシネスイッチ)で「エディー・デューチン物語」を見て
10代にして、ちょっとヤラレてしまった俳優さん。
当時はシャルル・ボワイエの「裏街」とかにもやたら涙してたっけ。
シウもそういう“愛人”的な道を進みそうになっていたから、
感情移入しちゃうなんてものじゃなかったんだよね。
ということで、
“妻”っていう立場になって、だいぶ年月が経つにも関わらず
いまだにその手の映画を見ると、たいてい“愛人”の方に肩入れしちゃったりする。

タイロン・パワーの名前から、なぜかいつもシャルル・ボワイエを思い出しちゃって
そうすると「裏街」に飛び、さらに当時のせつない気分を思い出す、
というのがいつものパタンなんだよね。


タイロン・パワーはこの情婦を撮った翌年に44歳で早逝している。
ディートリッヒは90年代まで生きていたから、
人の運命っていうのはそれぞれだな~とつくづく思う。


ラストはディートリッヒにあらぬ展開。
いや、らしい展開なのかな。

作られて50年以上たった今でも
充分楽しめるエンターテインメント。
さすが、ビリー・ワイルダーなのだ!
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3 Comments

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シウちゃんも大好きな (しんちゃん)
2012-10-18 23:14:08
 阿刀田高さんがね、もうずいぶん前のエッセイでこの邦題を怒ってた。
 いかんせん、マレーネは情婦じゃないよね?正妻だよね?(笑)

 この弁護士を演じたチャールズ・ロートンと、看護婦役のエルザ・ランチェスターは実の夫婦で・・・なのであれだけ息がぴったりってことです。

 誰かに「何か面白い映画はない?」なんて聞かれたら、この映画をお勧めしている私です。
返信する
あはは(笑) (しんちゃん)
2012-10-18 23:17:12
 私の記事をみたら・・・シウちゃんコメントくれてた(爆)
返信する
しんちゃん (シウ)
2012-10-19 07:52:09
阿刀田さんが情婦について、そういえば書いていらしたな~と見ながら思い出してました。
タイトルについても・・・でしたっけ。
ただ、原作の「検察側の証人」と違って
最後は“情婦”っていうのが重みを出すかなとも思います。
当時の日本では“情婦”っていうスキャンダラスなタイトルがギリギリこの物語を伝えているのかもしれないですよね。
そうそう!あの看護師さんてなかなかの女優さんなんですよね。
しんちゃんのところにコメントしてたってことは
「検察側の証人」だってことを知ってたはず?
完璧に忘却してました・・・
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