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水曜どうでしょう 「迷走中」…最大の見所はエンディング?

『グラン・トリノ』

2009-04-30 22:12:21 | 映画
シウとハリウッドスターとの出会いって、
小学生の時のジェームズ・ディーン。

よく見かけるキラキラした瞳のポスターを見て
「世の中にこんなに素的な男子がいるのか!」って
思ってしまったの。
とっくに死んでしまった人と知って、大ショックだった。

そんなシウが出会った2人目のハリウッドスターが
クリント・イーストウッド。

テレビで『ダーティ・ハリー』(多分2)をやっているのを見て、
「世の中にこんなに格好良い男子がいるのか!」って思ったわけ。

マグナム(か、スミス&ウェッソン)を持って、スクっと立つ姿。
大きな体に大きな銃。
やっぱり男はこうでなきゃ。って姿だった。

もうだいぶ年配になってしまったし
監督業に専念しているようだし・・・
クリントがまたあの“ダーティーハリー”な姿を見せてくれることは
無いのかな~って思っていたんだけど、

今作で
クリントはまたあの姿を見せてくれたよ。

朝鮮戦争の帰還兵、
頑固一徹な老人だけど
いまだ、“強い男道”を生きるウォルト。

年とともにさらにパワーアップした凄みみたいなものも加わってる。

戦争で少年兵を殺したことを
後悔していて
その罪から解放されることを良しとしてない。
あの懺悔のシーンは感動だった。
息子たちと上手な関係を築けなかったことや
最愛の妻をただ一度裏切ったことは
できれば許して欲しいと思っているけど
誰もが彼が軽くしたいだろうと思っていた出来事については
一切言い訳せず、
そして、その荷を降ろそうともしないんだよね。

そんな頑なさは
クリントがずっと演じてきた男の姿。

クリントがずっと演じてきた姿といえば
法律ではどうしようもないものへ
自ら暴力を持って誅す、というものもあるんだけど
今回はそのことにもまた彼がたどりついた答えをつけている。


なにしろ、
素晴らしい作品だった。

これを俳優としての最後の作品にしたいと言っているクリント。

ミリオンダラーのときもそんな風に言ってたけど、
このウォルトに出会って、
これは自分が演じるしかないと思ったのだろう。

また、そんな役に出会って
俳優として戻ってきて欲しい。


グラントリノ。
ピカピカに磨かれた姿が美しい、
たしかにあれこそが
誰もが愛した車なのだろう。

そう思うと、
もう、今の時代、“車”は存在しないかも。
グラントリノとウォルト。
前時代の遺物のような二人の輝きが
強烈な印象を残す。


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2 Comments

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グラントリノ (haroharo)
2009-05-02 08:32:39
見てきました。
車の名前だとは知らなかったです。

車と同じように磨き上げていた古きよきもの。
頑固かも知れないけど 今の人には出きなかったことを命と引き換えに実行してしまった。

生と死 についての行き着いた考えがこれだったんですね。
次の世代の若者を 生かすために。

静かな映画だったけど ちから強く感じられました。

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haroharoさん (シウ)
2009-05-03 00:06:20
シウは車キチ(だった)なので、
この主人公のグラントリノへの思い、
すごくわかるんです。
やっぱり車は
“ガソリン撒き散らして”走るような奴じゃなくちゃ。

クリントの“王道”な姿にも感涙ものでした。
自分の死に方を考えていたんだな~と。

国旗を掲揚し、
良きアメリカ人だったウォルト。
本当に力強さってこういうことですよね。
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