＊＊の砂漠を～

　前日の朝に急に体がおかしくなって、朝ご飯を食べた後何もできずに寝転ぶ。子供達がキャキャ遊びながら見て欲しさにマミーマミーと呼ばれながらも、適当な返事しかできずうなだれてたら、きたきたきたー　吐き気。
子供達に悟られへんようにと必死にトイレに駆け込んでまず１回目。怪獣のようなうめき声を出してたから（自分でもこんな声出るんや、、て感心したぐらい）ビックリしてへんかな？とか最近はドアも開けれるようになってるから今開けて欲しくないな、、なんて心配をよそにしながらも、グッタリ。
　電波が届きにくいこのアパートは窓際に行かんとシグナルがとれへんから必死に電波を受け取れるぎりぎりのとこまで行って、旦那と友達の子供のお父さんに電話をしたけど繋がらへん！！
奇しくもこの日はナショナルデー（建国記念日）で学校でもお祝いをしてる最中。しゃーないから、学校に電話して折電をしてもらうように頼んで再び撃沈。２回目の吐き気。この間もなんとか子供達の攻撃をかわしながらも、あかん、我慢限界や、、、。気も遠くなりつつある所に電話の音！あ、やっとやと思ったら娘が触ってる！切れる前になんとか取らんといかんって思ってヒヤヒヤしながらも持って来て～ってお願い。そしたら友達のお父さんやってんけど、説明をして帰って来てもらう事に。
旦那も帰って来てその後はひたすら寝る。また吐き気に襲われたけど、でるもんないから苦しいだけ。でもひたすら寝る。そんな合間をみては娘も励ましに来てくれんねんなー。ちょっとしたお願いやったらわかるようになって来てるから、なかなかに役立つねんな。ありがたいわ。

と、かなり前置きが長かったけど、これは今回のお話しちゃうねんな。
翌日、すっかり寝たお陰でだいぶマシになったような気もするけど、お腹が空やからか、本調子には思えへん。でもなんとか朝ご飯も食べれたし大丈夫かな？と確認しながらも今日の支度に取りかかる。まずは洗濯をして（これがなんでか１時間ちょいかかる）屋上に干しに行く。ええよ～この国は。お天道様がサンサンと降り注いでるから、薄い布、例えば娘のオムツとかやったら、他のもん干してる間に乾いたんちゃう？ってぐらい。来た当初は屋上があるとかも考えんと室内干ししてたけど、あかん。２、３日かかってもバスタオルとか乾かへん。ほら、梅雨時の乾き方。悩んでたら他のお母さんが屋上があるという事を発見して、それ以来ほぼ毎日日課になってるねんなー。庭がないから、子供らには走ったりできるからええ場所やねん。地面ちゃうのが残念やけど、ないよかマシ。
　これまたいつものように話がそれてるねんな。この洗濯も今回のお話しちゃうねんな。

ということで、今回のお題。
夕日な砂漠から満点の夜空。
この日は前から誘われてた、砂漠の夕日を見てついでにキャンプもしよう！ていうのに行きたかってんな。せやから前日の体調は全然嬉しくなくて（まあ普通でも嫌やけど）、ちょっと心配やってんな。しかも朝になって旦那まで調子悪い事いいだして、もう少しでキャンセルしようか迷ったけど、このまま家にいてて元気な娘の相手をするよか、行ったら誰かが娘と遊んでくれる方がマシ？しんどなったら帰って来たらええか？ということで、完全復活とは思えんかったけど、行く事に。
　車で走る事３０分ぐらい？途中から道なき道を走り途中ラクダも見かけ、砂にタイヤを取られながらもたどり着いたら目の前に砂丘が！総勢７、８家族（殆ど学校の先生家族）で着たけど元気な子供達はワーと叫びながら早速登る。

　娘はお父ちゃんに抱かれながら、私はなんとか自力で登るも息切れの早さにビックリ。途中休憩がてらその辺を眺めると乾いた白い小さい花が所々。どの木の花やろか？とか思ってたけど、後で聞く話によると一応この国にも雨期はあるらしく、それでも指折り足りるぐらいの日数やろうけど、雨が降った後ここいら一面小さい白い花がぎっしり咲くらしい。想像しただけでもきれいやろうなーなんて思いながらも、機会があれば是非見たい！と単純に思ってしまった。

高そうに見えた砂丘もなんとか登るとなかなかに辺りが見渡せて、気持ちいい。車止めてるすぐ近くに羊牧場？が見える。さっきからバーバーって聞こえたんはそこからか、あ、あっこにもあるなんて思いながらも、夕日も段々色づいてきてる。
これが為にはるばる来たんやから、堪能しよう。

不思議なもんで、夕日ってどの国で見ても、きれいやな。夕日に限らずやけど、、。
お父さんらも写真取りまくり。子供達もはしゃいで、後ろではバーバーと羊の鳴く声、、と共に爆音が。
？？振り返るとサンドバギーを乗り回してるエミレティの男の子達。十代後半やろうなっと思わせる４人、２台で思わずお父ちゃん達カメラがそっちへ。そうなると、なんやいっても十代若者。ちょっとした映画俳優気分になってんやろうな。ここぞと自分の腕の見せ所。

急斜面を凄い勢いで降りて行く。始めて見たけど正直凄かったな。危なっかしいけどな。
でも、ここの国では男の子達もデートできひんし、楽しむことが少ないらしい。せやから車の暴走に燃えたり、こんなことすんねんやろうな。メットもかぶってへんし。まあ、この頃の年頃って何でも出来るって思ってしまうからな。あれ？みんなもそう思わんかった？
そんなこんななパフォーマンスも終わる頃、一番星が輝き始める。娘がスター！って叫びながら下を見ると誰かが既に火をおこしてる。暗くなる前にいろいろ用意せんと。これは当たり前のようでなかなか忘れやすいねんな。カナダのキャンプで学んだ事やけど、不便な状況にいてると日常の有難さがよくわかる。スイッチで明かりがある。飲み水が当たり前のようにある。そんな事の当たり前を有難く思わせるこんなキャンプが私は好きやな。
まあ、この国での飲み水に関しては湖もなければ湧き水なんてない。せやから持って行くのは当たり前になるねんけど。
各々にBBQをたのしんでまったり気分。ご飯が終われば子供達は再び砂丘を登り、大人達は火の周りでお話。小さい子供はいつの間にかに寝てて見上げれば、満点の星。
こんだけの星をみたんはいつ振りやろ？なんて思いながらもさすがに寒くなって来た。アラブとはいえ今は冬。いつもは枯れ木があっちこちに落ちてるらしいけど、今日は少ないらしくあんまり大きな火も焚けへん。
思いのほかみんなくつろいで、気づけば時計の針はもう１１時近い。

誰かが私に”気分はどう？”って聞かれて、ふん。そういや忘れてた。昨日の体調の悪さとか。
来たのは大正解やったな。

それにしても、流れ星見れんかったんは残念やったわ。