S&R shudo's life

ロック、旅、小説、なんでもありだ!
人生はバクチだぜ!!!!

真冬の狂想曲6-2

2006-07-24 16:57:53 | 真冬の狂想曲
6-2
 テーブルの上にはまだ料理が残っているが、俺達は韓国料理店を出る事にした。支払いはもちろん松だ。
 どうやら松の兄弟のやっている店に行くようだ。キムという男がごったがえした歌舞伎町の人ごみを分けて俺達に道を作る。13年ぶりに来る歌舞伎町はまるで韓国にいるみたいな錯覚をおこす。耳に入ってくるのも目にする物もハングルだらけだ。
 ほんの2,3分歩いた所で、キムが店の様子を見てくるので、少しだけ待ってくれるよう申し訳なさそうに言った。そのほんの少し待ってる間にも韓国人と思われる連中が松を見つけ挨拶にやってくる。俺はコイツはいったい何者になったんだと思った。それとも松の兄弟ってヤツがそれほど大物なのか。
 俺は思い切って松にその兄弟の事を聞いてみた。
「おい、松。何なん?その兄弟っての。」
「やっちゃん、知らんかったっけ、パクの兄弟の事。」
コイツがいくら太くなっても、俺達はガキの頃からの付き合いなんで気を使う必要は無い。俺は吐き捨てるように言った。
「聞いた事ねぇーよ!何者なん。」
「何年か前に兄弟分になったんやけど、このパクって兄弟は東京のコリアンマフィアのドンなんよ。前東京に来た時に暴れてから、ひょんな事で兄弟と知り合って、懇意になったんよ。ほら、俺在日やろー、そんなんもあってえらい仲良くなってさー。今度やっちゃんにも紹介しちゃるけ、仲良くなっちょき。」
コメント
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