最後の賭け2014/04/25
放射線治療を行ない一時は消えた胆管癌が再発してしまいました。胆管の癌を切除するのは胆管そのものを傷つけるので非常に危険度が高く無理であり、放射線治療も同じ個所を照射すると細胞自体が破壊されるので無理なのです。結果、今の【セツマキシブ(アービタックス、(1クール2週間))+TS-1(1クール4週間)】治療を続け6月上旬に商品化される新薬を使用できるまで、何とか頑張りきることに成りましたが、しかし癌は少しづつ確実に悪化するのは余り良い気持ちはしません。。手っ取り早く話すと、今の状態が何時急変するか分からないということです(私の第六感では急変無しだけど)。
新薬は、世界で最初に大鵬薬品さんから発売される「ロンサーフ配合錠T15及びT20」です(保険適用)。使用できる条件はスチバーガ経口薬(レゴラニフェブ)と同じで、基準となる抗がん剤治療(FOLFOXなど)、分子標的薬治療(アービタックスなど)、各種併合治療(mFOLFOX6+5-FU+アバスチンなど)などで効果が無い人が使用できます。この薬は、まだ開発途上の薬剤で現在フェーズ3試験(試験名:RECOURSE)を実施しています。したがって、効果の有無および副作用の出現、安全性が全て確立されている訳ではありませんので副作用が出現した場合は対処療法になると思われます。この薬の開発コードはTAS-102、一般名では抗悪性腫瘍剤トリフルリジン・チピラシル塩酸塩配合錠と呼びます。
この薬剤の問題点がもう一つあります。用法・用量を厳密に守らなければならないことです。通常、成人には初回投与量(1回量)を体表面積に合わせて次の基準量(図表:担当医師に聞いてください)とし(トリフルリジンとして約35mg/㎡/回)、朝食後及び夕食後の1日2回、5日間連続経口投与したのち2日間休薬する。これを2回繰り返したのち14日間休薬する。これを1コースとして投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宣減量する。
【使用上の注意】
(1)慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
1.骨髄抑制のある患者
2.感染症を合併している患者
3.腎機能障害のある患者
4.中等度及び重度の肝機能障害のある患者
5.高齢者
(2)重要な基本的注意
1.本剤の投与により骨髄機能が抑制され、感染症等の重篤な副作用が憎悪又はあらわれることがあるので、頻回に血液検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。異常が認められた場合には、減量、休薬等の適切な処置を行うこと。
2.生殖可能な年齢の患者に投与する必要がある場合には性腺に対する影響を考慮すること。
※これ以上の注意点は未だ有りますが、かなり専門的になりますので担当医師にお聴きください。
【副作用】
(1)重大な副作用
1.骨髄抑制:白血球減少(76.5%)、好中球減少(73.1%)、リンパ球減少(33.6%)、貧血(63.9%)、血小板減少(41.2%)、発熱性好中球減少(4.2%)等の骨髄抑制が現れることがあるので、頻回に血液検査を行うなど、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、減量、休薬等の適切な処置を行うこと。
2.感染症(15.1%):敗血症(0.8%)、肺炎(2.5%)等の感染症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、減量、休薬等の適切な処置を行うこと。
3.間質性肺疾患(頻度不明):間質性肺疾患があらわれることがあるので、咳嗽(がいそう)、呼吸困難、発熱等の臨床症状を十分に観察し、異常が認められた場合には、胸部X線、胸部CT等の検査を実施すること。間質性肺炎が疑われた場合には、投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤を投与するなど適切な処置を行うこと。
(2)その他の副作用および注意事項
※現在フェーズ3試験段階の薬剤であり、ハッキリと特定できない部分もどの程度あるのか分かりませんが、必要なことは専門的になりますので担当医師にお聴きください。
ここでは、この治療を受けられる方に基本的な情報のみを記載しています。この情報も現段階での情報であり、これから変更されていくと思われます。実際に治療を受けられる方には、気持ちの整理と覚悟が必要だと私も含めて思います。
以上の情報を参考にして、該当する患者さんは各医療施設での担当医師と相談して治療を行うか否かを決めてください。
第六感を信じて、頑張りましょう!