goo blog サービス終了のお知らせ 

新「廊下のむし探検」

大阪北部のマンションの廊下で見つけた虫の名前を調べています

家の近くのむし探検 ハエなど

2019-12-24 19:28:14 | 家の近くのむし探検
家の近くのむし探検 第71弾


12月12日に公園で見つけた虫の続きです。



最初はユスリカ♂です。ユスリカは採集しないと科もよく分かりません。採集してもなかなか大変ですが・・・。



これはワタアブラムシの仲間ですね。





これはたぶん、クロバネキノコバエの仲間だと思います。





それにこれはヤマトオオフンコバエ



これまで何度か見たことがあります。アジアコブカタキモグリバエです。



このハナアブがよく分かりません。もともと腹部がねじれているのですが・・・。胸背がツヤがあるので、ツヤヒラタアブの仲間かなと思ったのですが・・・。



そして、これはこの間調べたトビイロケアリ



最後は帰り道で見つけたクロスジフユエダシャクです。以前、この冬尺を追いかけまわしていたことがありましたね。

家の近くのむし探検 チャタテムシ

2019-12-22 20:38:04 | 家の近くのむし探検
家の近くのむし探検 第70弾


ネタがなくなったなと思って、写真を見ていたら、12月12日に公園に行ったときの写真を出していませんでした。今日は午前中にマンション管理組合の住民説明会、午後からは理事会と行事が重なってくたびれ果てました。それでも、虫の写真を見ているとちょっとだけ元気が出てきます。









公園にある外灯のポールに小さなチャタテがくっついていました。ちょこちょこと動くのでなかなか撮れなかったのですが、三枚目の写真を見ると、四角い縁紋の翅縁側が流れているので、たぶん、マドチャタテ科だと思います。「日本昆虫目録第4巻」によると、日本産マドチャタテ科はPeripsocus属だけで、全部で7種記録されています。そのうち、本州産は5種。ここからが進みません。マドチャタテ科については以前調べたことがあったのですが、そのときと同じ種かもしれません。



最後にじっとしてくれたので、200mmのクローズアップレンズ3枚を重ねて約3倍にして、焦点位置を変えながら毎回フラッシュをたいて撮り、深度合成をしてみました。でも、あまりはっきりとはしなかったですね。



これはこの間から観察しているチャタテです。翅の斑紋から、チャタテ科のTrichadenotecnum属のmajus種群だろうというところまでは来ているのですが、そこから先が分かりません。



これはいつも見ているイダテンチャタテ♀です。ほかにもいたのですが、今日はくたびれているので、この辺まで。

家の近くのむし探検 カシムネアブラムシ?

2019-12-12 21:17:44 | 家の近くのむし探検
家の近くのむし探検 第69


この間から、公園に生えているシラカシの幹についているアブラムシをめぐって、アリやハエが集まってくるのを見るのが楽しみで何度も足を運んでいます。5日はとうとう三脚にマクロスライダーを取り付けて持って行きました。



現場はこんなところです。シラカシの幹から若い枝が出ている根元に土の塊がくっついていてそこに白い虫が沢山います。これがどうやらムネアブラムシの仲間のカシムネアブラムシらしいことを先日知りました。この周辺にアリやハエが集まってきるので、それが面白くて通っています。実は、今日もこの公園に行ってきました。この写真はそのとき撮ったものです。



これはそのアブラムシを拡大したものです。下地は黒で、そこに白い綿のような、たぶん、ロウ物質がついています。



穴の中にもいっぱいいます。



体に大きな穴が開いているのは寄生されたものでしょう。以前、アブラムシにコマユバチ科アブラバチ亜科のAphidius属やAphelinus属のハチが寄生したマミーについて書いたことがあります。これもまさにそれなのでしょうね。





ところで、このアブラムシは平面状でなく凸型なので、焦点位置を変えるとピントの位置が変わり全体としてうまく撮れません。それで、ひょっとして深度合成ができるかもと思って移動ステージで焦点位置を少しずつ変え、フラッシュをたきながら撮ってみました。



これはそのまま撮ったものです。85mmのマクロレンズに焦点距離200mmのクローズアップレンズ3枚を重ねて撮りました。倍率はたぶん、3倍ちょっとだと思います。



カメラを移動させながら12枚を撮り、後で、CombineZPで合成した写真です。写真ではあまり分かりませんが、拡大すると違いがよく分かります。



これはそのうち1匹を拡大したものです。大まかにすべての場所でピントが合っているように見えます。このアブラムシには刺毛が生えていますが、その位置を矢印で示しました。次の論文はカシムネアブラムシ Dermaphis japonensisの記載論文ですが、そこに載っている外形図から刺毛の位置を比較することができます。

R. Takahashi, "Thoracaphis and some related new genera of Japan (Aphididae, Homoptera)", Insecta matsumurana 22, 7 (1958). (ここからダウンロードできます)

刺毛の位置はだいたい合っていそうですが、これだけだとカシルリアブラムシで良いのかどうか分かりません。やはり採集必須です。



黄矢印で示したものが眼かな。





その近くに来ていたアリを写したものです。たぶん、クロヤマアリではないかと思います。



アブラムシの近くに来て、蜜を狙っているようです。



最後はサクラの幹にいたイダテンチャタテでした。

家の近くのむし探検 カメムシ、ハエなど

2019-12-11 21:41:21 | 家の近くのむし探検
家の近くのむし探検 第68弾


12月4日に家の近くの公園で見つけた虫の続きです。ただ、時間がなくてどれも名前調べができませんでした。それで写真だけです。



最初は公園に行くまでの道の脇の壁を登っていたクヌギカメムシの仲間です。これも似た種があるので、名前までは分かりません。





微かに見える翅脈からはコバチのような気がするのですが、よくは分かりません。



桜の木を猛烈な速さで登っていく虫を撮ったら、トビムシの仲間でした。この模様で名前が分かるとよいのですが・・・。それにしてもピントがまったく合っていないですね。



これはアサヒエビグモあたりの幼体です。







これはカシムネアブラムシの周辺で撮ったものだと思います。名前は分かりません。





で、その周辺で見つけたアリ。これも何でしょう。



最後もハエ。これも分かりません。

雑談)ノートパソコンが崩壊寸前です。ディスプレイが本体とはずれそうになり、本体も縁がめくれあがっています。でも、予約した機種が未だに入荷予定も決まりません。どうしたらよいでしょうね。今日はキーボードのQからPまでの列の入力が困難になってしまいました。困難と言うのはキーを押しても入力できる時とできない時があるのです。それで、昔買ったMicrosoft arc keyboardを取り出して、ノートパソコンのキーボードの上に置いて入力しています。これもいつまでもつことやら。

家の近くのむし探検 チャタテムシ

2019-12-10 20:59:52 | 家の近くのむし探検
家の近くのむし探検 第67弾


12月4日、マンションの廊下を歩いた後、いつもの公園にも行ってみました。この頃は植栽のツツジの葉上を探してもあまり虫はいなくて、もっぱら木の幹で動くものがないかを探します。そうやって探し回ると、結構、チャタテムシに出会うことがあります。



これはイダテンチャタテで、今頃はたくさん見つかります。糸が張ってある下でじっとしています。時折、ちょこちょこと動くのですが、不思議といつも下向きに止まります。





これはまた、別のチャタテです。翅に複雑な模様があります。







これは別の個体で、やはり翅に複雑な模様があります。たぶん、上の個体とは同じ種でしょう。これらはチャタテ科のTrichadenotecnum属に属する種で、これまでもいろいろと調べたことがありました。



翅の部分を拡大して見ると、こんなに複雑な模様です。



これは以前、ブログに出した図で、前翅の斑紋を分類したものです。この図は次の論文の図をもとにして描きました。

K. Yoshizawa, "Systematic revision of Japanese Trichadenotecnum Enderlein (Psocodea: 'Psocoptera': Psocidae: Ptyctini), with redefinition and subdivision of the genus", Invertebrate Taxonomy 15, 159 (2001). (ここからダウンロードできます)

こうして以前見つけたチャタテと比較してみると、"d"と書いた部分の斑点の数が今回の個体はだいぶ疎らであることが分かります。上の論文にはTrichadenotecnum属のいろいろな種の翅の写真が出ていますが、それらと比較するとこのように疎らな種もときどき見られます。



これも以前、ブログに出した図なのですが、上の論文ではTrichadenotecnum属を5つの種群に分けています。それがこのAからEまでです。Fの"incertae sedis"は「分類学上の位置不詳」という意味で、赤字は「日本昆虫目録第4巻」を見て、分布に本州が入っている種です。Gは上の論文には載っていなくて、目録には載っているもののうち本州産のものを書いています。論文に載っている翅の模様を比べてみると、今回の種のように"d"の部分に斑点の数が少ないのはDのmedium種群に入っているものが多いようです。因みに以前の個体はAのincognitumだと思っています。Dの中で、本州産はlatebrachiumだけなのですが、論文に載っている検索表は基本的に交尾器を調べているので、この写真だけだと何とも言えません。